銀色のあれっぽいモンスター。
さて、ウサギ狩りの続きをするとするか。
稼げる時に稼いでおいたほうがいいだろう。
怪我して働けなくなっても頼る当てがまったくない。
この世界に知り合いが一人もいないので、
その辺が一番辛いところだ。
早く、顔見知りなり、友達なり、冒険者仲間を作りたいものだ。
門番からお金を受け取って再駆りの場に戻ることにする。
さて、なぜ冒険者達は町の近くで集まってウサギ狩りをしていたのがわかった。
ビックラビットを捕ったあと門番の所まで持っていくのが、辛いからだ。
まあ仕方ないよね、この世界多分自動車とかないだろうし人力で運ぶ以上町から離れた所で捕って、ヨチヨチ運ぶのは非常に効率が悪くなる。
さて、2匹目のウサギはドイツにしようか。
まぁ、どれでも良いな。
運ぶのがつらいので、できるだけ小さいのを。
ただ、1匹1000ゴルだけど、子供は駄目的な事を小さく書いてあった。
人が飼っていたウサギが野良化したものなので、地球で言う外来種なので、絶滅しても環境的に問題ないと思うんだけどな。
一様、この地域の安定してとれるたんぱく質なので、アル程度、とっていい時期などのルールがあるのだろう。
小さなウサギの方が運ぶの楽なんだけどな。
なので、できるだけ小さい大人なウサギを探すか。
・・・。
近くに、なんかウサギじゃあない、銀色のモンスターがいた。
丸い顔だけの丸っこいモンスター、棒ゲームで経験値が沢山もらえそうなアイツになんとなく似ている。
違う所を言うと、妙に顔が怖い。
夢に出てきても、おかしくない凄みを感じる。
鋭い牙が生えていて目が釣りあがっている。
夜、トイレに行った子供が見たら泣くだろうな。
だが、そのよくわからないモンスターは怪我をしている。
その傷のせいか、余計怖い顔に仕上がっている。
多分の予想。
恐らく、この銀色の怖い顔したモンスターは沢山経験値を持っている。
ここにいるウサギを数百匹分の経験値多いのではないだろうか。
で、その辺の冒険者に「わーい、経験値だ。囲め囲め。」って感じ攻撃を受けぼこぼこにされて逃げてきたのだろう。
可愛そうに・・・。
しょうがないな。俺が楽にしてやろう。
そう思ってナイフに手をかけた瞬間、動いた。
俺は一瞬だが、驚いたとの、怖かったので動けなかった。
しかし、あれだ。別に俺に襲い掛かりにきたわけじゃなかった。
ただ、単に、逃げただけだった。
俺の股下を通って、足も無いくせに高速で逃げていこうとした。
「逃げてるな、止まれ。」
普通なら、待てと、言われて待つ奴などいない。
居たら、変わり者か変体倉だろう。
止まったのは俺の能力、金縛りの力だ。。
手に持ったナイフを振りかぶり、銀色のモンスター目掛けて振りかぶる。
カーン。
なんとなく、思っていたが硬い。
傷つきながらも、ここまで逃げて来れたんだ。
ある程度は、硬いのは予想できた。
つまりもっと強力な一撃を与えなければならないのかもしれない。
ただ、俺にはそんな、一撃を与えるスキルはない。
じゃあ、どうするかって。決まっている。
「俺はお前が倒れるまで殴るのをやめない。」
と、言いながらひたすらナイフの柄で殴った。
ナイフは一本しかないので硬いものを殴り続けて折れると困るから、柄で出殴る。
カーン、カーン、カーン。
しばらく殴ると、モンスターは銀色の泡を出しながら消えていった。
消えた後には小さな、球のようなものが残っていた。
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