知りすぎていた男編①
昔、僕が小学生だったころ、うちの父親はパチンコが大好きでした。
朝10時開店なのに、朝8時過ぎに家を出る。
そんな父親に、疑問に思い聞いてみた。
「お父さん、パチンコ打ちに行くのに、なんでこんなに早く出て行くの?」
すると父親は言った。
「いや、そこのパチンコ屋の店員と、朝、喫茶店に行くねん。コーヒーご馳走したら、出る台教えてくれるねん!」
へえー。
パチンコ屋の店員は、出る台がわかるのか。
そして、父親がコーヒーをご馳走するんだ。
幼い頃、僕はそう記憶した。
そして時は流れ、僕は成人し、パチンコ屋でアルバイトとして働きだす。
なんだ。出る台なんて、てんでわからないじゃないか。
毎日お客さんのドル箱の上げ下げや接客ばかり。
出る台なんて、わからない。
わかるはずがない。
そして、その数年後、僕はとあるパチンコ屋のお店で平社員をしていた。
その時に起こった事件。
その出来事。
結論から言うと、パチンコ屋の店員は、出る台がわかる時がある。
出る可能性の高い台がわかる事がある。
でも、
知ってはいけないのだ。
知らない方が幸せなのだ。
・・・すべては、あの時。
今回のお話は、最もパチンコ屋で、ダークなお話になっていきます・・・・
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