第8話前進あるのみ

「朱莉」の事業は、次から次から新しいことを始めた。

小学生のための「塾」も始めた。

「朱莉」のはじめた「塾」は少し変わっていた。

「塾」の構内は、日常会話を全て英語にした。

各教科ごとの学習だけでは、無かった。

ピアノ・習字・絵画・体操・野球・サッカー・・・何でもあった。

「塾」は、ファミリーボランティア制度にした。

生徒の家族にスタッフとして、手伝いをお願いし、授業料を抑えた。


中高生の為の「スキルアップスクール」も始めた。

英検・漢検・文検・数検・・・。

各外国語・コンピューター関連・ダンス・ボイストレーニング・・・。


就活の為の「ワークスクール」も始めた。

ありとあらゆる職種を紹介し、手ほどきをした。

農場・牧場・工場・建機・舟・・・、「朱莉」の会社で揃えた。

「ワークスクール」の利益は、大きかった。

この利益で、生徒の為のシェアハウスを何棟も建てた。


「朱莉」の「スクール」は、注目を集めた。

信頼できるスタッフが多く集まり、都道府県全土に広がった。

「朱莉」は講演会に招かりたり、取材を受けたり、忙しかった。

会社がテレビで放送されたり、「朱莉」自身コメンテーターになった。

「朱莉」は、有名人になっていた。


「朱莉」が有名になると、今まで無視していた親戚が掌返しをしてきた。

知人や親友だという人間がバカみたいに増えた。

その、ほとんどが、金銭の工面だった。

「朱莉」は、金銭の工面を断った。

その代わりに、生活の保障をした。

「朱莉」の会社で働いてもらった。



「朱莉」は、各種ボランティアも始めた。

登校拒否児童の為の「フリースクール」。

身体障害児童の為の「フリースクール」。

精神障害児童の為の「フリースクール」。

入院児童の為の「フリースクール」。

身寄りのない子供たちの為に「ファミリースクール兼シェアハウス」。

身寄りのない同士が、家族のように過ごし、知識を深める。

身体障害の人たちの為の、「シェアハウス」。

精神障害の人たちの為の、「シェアハウス」。

障害を持っていても、独立心があると「朱莉」は、思っていた。



「朱莉」の、社会貢献度は、凄かった。

「老人ホーム」もいろいろな種類に分け建てた。

年代別、干支別、趣味嗜好別、持病別、静かなホーム、賑やかなホーム。

子供が独立している人、一人暮らしの人、希望者すべて引き受けた。

経済的に余裕のない人も、入居をさせた。

健康な人には、介護のヘルプをしてもらった。

「老人ホーム」の畑を作り、作物を売った。

加工品も作り、販売も始めた。


共同墓地も作った。

最後の最後まで、面倒を見た。






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