第6話二人の物語、始まり

「光記」と「朱莉」は、話が弾み、近くのカフェに行く事にした。

2人は最近の出来事をいろいろ話した。

「朱莉」は、家族の事が気になったが、聞くのを控えた。

「光記」が入院した時に、身内がいないことを知っていたから。

「朱莉」も身内がいないから、気になっていた。


時間の経つのが早い。

いつの間にか2時間が過ぎた。

2人は、連絡先を交換すると、名残惜しそうに別れた。


「光記」は、アパートに戻ると、シャワーを浴びた。

シャワーから出ると部屋着になり勉強をした。

勉強に集中できない。

「光記」は、「朱莉」の事が気になっていた。

「朱莉」も、「光記」の事が気になっていた。

どちらともなく、二人は付き合いだしていた。

お互いに忙しい二人は、すれ違いが多かった。

会えない日々が続いた。


半年が過ぎた頃に、病院は完成した。

病院の開業に向け、「朱莉」は、益々忙しくなった。

「光記」も大学に合格して、慌ただしくしていた。


「光記」の仕事は、建設現場での警備がメインになっていた。

建設現場は、アパートの近くだった。

新築のマンションを建設中だった。

テーマパークでの警備は辞めていた。

空いた時間で、ラーメン店のバイトを始めた。

食費を浮かすのに一石二鳥だった。


「朱莉」の勤務する病院は、評判がよく忙しかった。

病院が始まってから休みらしい休みは無かった。

2~3時間の時間が開くとすぐに仮眠をとった。

「朱莉」は、ほとんど病院で暮らしている状態だった。


1年が経つ頃にスタッフも増え、休みを取る余裕が出てきた。

「朱莉」は、病院の宿舎からマンションに引っ越しをした。

「光記」が建設時に、警備をしていた新築マンションだった。

二人の家が近くなり、週に一度は会える様になった。


二人は、お互いの生い立ちを話すようになっていた。

お互いを知り、お互いを思いやっていた。

「光記」はアパートを出ることにした。

「朱莉」のマンションで同棲をする事にした。

楽しい日々が続いた。


「光記」が大学を卒業するのを待ち、二人は結婚した。

「光記」は就職をしなかった。

「朱莉」の提案で、輸入教材の販売をした。

資金は「朱莉」が出資した。

教育熱心な親が多く、飛ぶように売れた。

二人とも充実した日々を送った。












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