第33話「幕間:パ-ティのお片付け」

「先日の東京湾での事件は[東京湾事変トウキョウベイアクシデント]と名づけられました」


「犯人はドーハ・ウマル容疑者で10年前の2220年のドーハオリンピック時に大規模なテロを起こし犠牲者は10万人を下らないと…」


「ウマル容疑者は自らを傀儡の芸術家パぺティストと自称し各国からは恐怖を伝染させる事からペスト●●●と呼ばれ恐れられています」


「此れからは中東情勢…」


 大型テレビからニュース番組が聞こえる路地裏を一人の男が逃げている、男が逃げている路地の全ての物は何かで切られたかの様にバッさバッさと切られていく。

 追われている人物はメンタル・デバイスの十字の糸繰りマリオンを使い周りの物を追いかけて来る者へぶつけるが意味は無くただ無駄な行為に成って居る。やがて、その男は廃墟とかした教会の中へ入り中央に置かれた十字架を追いかけて来る者へ投げつけるが細切れにされ土埃が舞う


『もう、終わりですか?ドーハ・ウマル、傀儡の芸術家パぺティストさん』


「お・お前は、地獄の糸紡ぎヘル・ヤーン!どうして此処に!20年前に死んだんじゃ無かったのか?」


『ああ、あの時私は死んだよ!だが、今宵この時だけは旦那だんな様から復活する事を許されのだ!』


 其処には何時の銀髪にオールバックに燕尾服に右目にモノクルを付けた人物は居らず、つば広帽子と嘴の形をしたマスク・黒いマントという中世のペスト医師●●●の様な格好をした人物が立っていた。十本の爪が付いた指から出る糸はボロボロに成った教会の天井からの月の光を受けて刃物の様にギラギラと照らされている


「頼む、俺を殺さないでくれ!報酬なら幾らでも払う!何が欲しいんだ!」


『今回の件の依頼人の情報だ!』


男の頬がチリッと切れて血が流れる


「今回の件の奴は、知らない!本当だ!ただ、流れで高額の報酬が提供されただけなんだ!それ以外の情報なら全部やるよ!」


男は自分の歯の奥を抜き渡すとその人物はデータを抜き情報端子モノクルから情報を見た


『ふむ、その様ですね!貴方が流れの仕事をするとは珍しい…何が有ったのですかね?』


「我が組織の中枢が先月、米国特殊部隊によって制圧されその際に秘密口座を管理している情報端末を奪われ口座を差し押さえられた!組織の維持の為には流れの仕事もするさ!」


今回の件●●●●は私としては此れで許しましょう!情報も資産ですからね!』


奇っ怪な格好をした人物は後ろを向き出口に歩き始め男が


「アッ…?アーバ…ッ」


膝を付き祈りの言葉を言う前に男は細切れに成り大量のサイコロステーキが教会内に散らばった


『貴方の神に祈る前に話は聞きましょうね…今回の件●●●●はと言ったでしょう…10年前の娘と娘婿の仇はまだ済ませてない!あの時、ハネムーンとオリンピックを観戦する時にドーハに行った時に[ドーハの悲劇]に巻き込またのですよ、貴方が放った傀儡人形パペットのお陰でね!でも、貴方には私が駆け出しの時からお世話に成った。だからせめて苦しまず逝かせてあげました。では、さようなら沈黙之導火線レクイエム・オブ・ファイヤ・ヤーン


 手繰ったたぐった糸で近くのビルの屋上に着くと同時に教会は爆炎で包まれその人物は、マスクと帽子・マントを炎の中に投げ入れた。銀髪にオールバックに燕尾服に右目にモノクルを付けた人物に戻るとおくた情報端末モノクルを触りながら


旦那だんな様、お陰さまで仇を討つことが出来ました。感謝致します、データとくだんの件宜しくお願い致します』


「アリガトウ!確認したよ!君が助けた子、君の養子にしない?喫茶店の爆発で妹も父親も亡くなったしこの子も何故か戸籍上死んだ事に成って居るし」


旦那だんな様、ありがとうございます。孫娘の様に可愛がって行きたいと思います』


「じゃあね!夜の夜食はプリンで」


『了解致しました!只今戻ります。』


おくたの姿はビルからヤーンが風で流される様にフッと消えた


 電話の先の旦那だんな様と呼ばれている道化師は椅子に座りながらガラス管の中でアッチコッチに酷い火傷や傷を負い機械に治療されている薄い青髪の少女を見ながら


「君は、今日、この時をもって我が屋の家族だ!血は繋がっていないけど僕の三人目の娘として弥生で良いかな?後は、顔と躰の治療の間は暇だろうし即教育ダイレクト・エデュケイションを入れとくよーまあ、実験中だけどメタネコ達の擬似脳ダミー・ブレインに入れたら人間らしい仕草をして人間地味たメイド猫メタネコに成った位だから大丈夫のはず、君も賢く可愛い弥生ちゃんに成れるはずだよーー」


 道化師がディスプレイのボタンを押すと少女の頭に機械が設置され少女が少しだけビクンと動き始めたが機械に拘束され動きを止めた。道化師は其れを見ながら


「大丈夫、痛くも無いし怖くも無いよ。君は全てを忘れて●●●●●おくたの娘と成って君は新しい生活を送れるんだよ!奥田弥生おくたやよいちゃん」


 やがて、ガラス管は鉄のシールドで覆われ少女の姿は見えなく成ると椅子を回転させ、ディスプレイに展開され送られて来たデータを見て


「さて、白い家ホワイト・ハウスのトーマスの銃は強しガン・ストロング氏とお話をしないとな」


道化師は仮面の下で不敵に笑うので有った。


***


 数日経った日のホワイトハウスの会議室


「どういう事ですか?今回のは賢者ワイズマンの行動による物で無く我らの特殊部隊デルタによる物にするなど我ら軍にこれ以上泥を被れと言われるのか!」


真面目そうな顔の将軍が最高司令官プレジデントへ怒りの声を上げなが椅子から立ち上がった


『だが、此れを見てくれたまえ』


 ディスプレイに展開されるのは、傀儡の芸術家パぺティストことドーハ・ウマルが今までの仕事を請け負った相手の詳細な情報だ!英国、ロシア、フランス、イスパニア・ポルトゥス連合王国、民生中華連邦シビックチャイナ、エウロパ連邦、そしてアメリカ合衆国の詳細な計画から振り込まれた金額に結果が写真付きの報告書形式で出ている。


 そして、圧倒的なアメリカ合衆国の多さ、中東での紛争をたえず起こすために指名手配犯パぺティストに紛争を起こさせていたのだ


『此れを公開されて、泥を被るのとどっちが良いか選び給え、将軍!私が知らない所でCIAカンパニー長官と仲良くやっていた様だな!見た前、これなどは医療スタッフを傀儡パペットに拉致させて、我が国の兵士に救出させ従軍記者に報道させる事で国民の愛国心パトリオットを向上させる愛国心作戦オペレーション・パトリオット。最後は、救助された医療スタッフをホワイトハウスに招待して大統領支持率を上げるとか完璧な自作自演だろうが!』


ドンと机を叩き睨みつけると強きだった将軍はヘナヘナと椅子に崩れ落ちた


「私は、私はこの国の為に其れが正しいと思って…」


『ああ、そうだ、君がやった事は支持率が落ちていた我が政権の支持率を持ち上げるのに一役かった!だが君も知っているように戦局と政局●●●●●も常に流動的●●●●●だ!何が正しいのかは場合に寄り●●●●●変化が生じる●●●●●、君がやった事は今の政局●●では裏切り者トレイターである。そして私は民主主義で選ばれた大統領で有り、文民統制シビリアン・コントロールの元に国民をより良い方向に向ける必要が有り、此れを公開されて我が国と国民に不利益を被る位なら存在しない部隊ジョン・ドゥを使った事にする…いいね!一日君に余裕を上げよう!家に帰りシャワーでも浴びてながら考えておきたまえ」


 将軍の男は大きな巨体が小さくなった様に成り頭を抱えながら部屋から出て行った。そして、次に映像通信フォログラム・トークで話していたCIAカンパニー長官には


『君は此れからも我が国に忠実な仕事をしてくれる、人材だと期待はしている●●●●●。残念ながら我が国の上層部に裏切り者トレイターが出てしまった様だな…長官知っているか?今も昔も、一番家庭内で死にやすい●●●●方法の一つに風呂内での転倒●●●●●手首を切●●●●っての自殺●●●●●が有る。あと、裏切り者トレイターは真面目で骨董品アンティークを愛する男でな日常生活では電子書紙データシートを使わず有機的オーガニックに万年筆で紙に書いている事だな…一日君に上げよう!その椅子が惜しいならやり遂げろ!炎の友情部隊フレンドリー・ファイアを使って!期待をしている●●●●


有無を言わさず通話を切ると残ったディスプレイのデータを見つめながら


『英国、ロシア、フランス、イスパニア・ポルトゥス連合王国、民生中華連邦シビックチャイナエウロパ連邦欧州連合のこれ等の情報を公開して叩けば中東での彼等の力が落ち我が国の相対的に影響力と国益は増大する』


ホワイトハウスのクラウンは笑みを浮かべながら道化師クラウンと踊る事に同意した様に呟いた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る