第16話「蒼と朱」
「イタタッツ」
「全く、王女様は随分弱いのですね」
紅い瞳の
「其れはどうかな、奈々副会長」
白衣を来た女性が後ろから
「ヒャッツ!」
「少しだけ、罅が入っている。有機ナノエレクトロンのお陰で二・三日で治るだろうが其れまで安静だ」
「フッ弱い人間は強がっていないと行けないのですね!ッタイ!」
「お前さんは左肩を脱臼していて入れたばかりだ、有機ナノエレクトロンのお陰で二・三日で完治するぞ」
人差指で
女医が言っていた有機ナノエレクトロンは
因みに、有機ナノエレクトロンの
女医が居なく成った事を確認しまず口火を切ったのは
「貴女は何処まで彼といったのかしら?」
「その前に、貴女では無く私の名前は
「で、何処までって行ったの?奈々さん」
「うーん、彼の部屋に誘われたりしたけど得には無いわ一緒に居るだけだよ、この頃はお弁当作ったりしているよ。どうして、其処まで貴女は
暫くの沈黙の後に
「実は、私を狙っている人が居てね…」
語っているが話はまたの機会に聞く事にして、校内を伺う怪しい人物を見てみよう。その人物者は、黒いローブを来て男か女かは不明だが風で煽られたローブの右肩が捲れ其処には
「カルロス、我が愛しの
「ハイ、我がプリンス確かに確認致しました」
「其れでは、本国から有れが届いたら開始するぞ」
「ハイ、我がプリンス」
会話を終えると一陣の風と共に二人の姿は消えて無く成った。
***
此処は遠く離れた
その老人は
この老人は、一体何者だろうか?老人と
彼は生まれは平民で有り毎日市井に出かけ多くの友と馬鹿をしたりして楽しんでいたが、彼の運命は30歳の時に起こった欧州連邦の崩壊と共に動き始めた。
欧州連邦は、多数の中東地域の紛争による移民による各国の社会保障の圧迫、移民との文化の違い等多数の事象が合わさり移民と住んでいた住民の間で大きな争いに成りやがて安全保障費やその他諸々に欧州連邦の各国は圧迫され
その結果、各国は自由な経済活動所では無くなりブロック経済となり独自通貨の再発行と国境の管理により各国の経済活動は停滞した。各国の移民達は
「強い国を!誰もが明日の糧に困らない世界を!
其れが、彼が初めて荒れた村の朽ちかけた教会で少ない聴衆の前で発言した事がきっかけだった。やがて、彼は荒れた村を立て直し彼の名と功績は村から町へと伝わって行き多くの人が彼の元を訪れ彼は農作業をしながら彼等の質問に答え意見し町々や村は発展し、彼は45歳の時に多くの人々から推薦され政治家となった。
「私は、皆さんの為に選ばれ此処に居ます!どうか私に私、イエ我々の祖国を助ける為に強力して欲しい其れが多大なる犠牲を払ったとしても!!」
彼が政治家と成り演説したのが最初の言葉で有り、彼は言葉の通りに許可なく労働をしている移民の
やがて、彼が荒れた教会で演説から半世紀が経ち80歳の時にようやくフランスと英国以外の国々がかっての欧州連邦と同じ版図と国旗に成った。そして、人々は何かシンボルと成る物を求めそして彼に其れを見いだした。
2225年の新年、花火が打ち上がり無料で町々で酒や料理が振舞われて喧騒が聞こえる広場の中央で一人の老人が頭に王冠を
そして、王は君臨すれど統治はせずをモットーに素直に実直な人柄から人々から[謙虚王]と親しまれた老人のかっての名前はかって20世紀に[砂漠の狐]と恐れられ戦術・戦略の天才で有りながら国家の為に生き死んだ者と奇しくも名を同じくするエルヴィン・ヨハネス・オイゲン・ロンメル、今の名をハインリヒ・フォン・エウロパ1世である。
彼の既に齢90に迫っており即位して5年で息子のジークフリート・フォン・エウロパに王位を譲渡した。退位後は、孫達や曾孫達と残り少ない生を送るために楽しい日常を送り彼が特段可愛がったのが曾孫の第三王女ブラウ・フォン・エウロパで有った。
そんな曾孫娘に、イスパニア・ポルトゥス連合王国から縁談が舞い込んだが彼は珍しくその知らせを聞き激怒した。その国はかって積極的に移民を欧州連邦に入れ半世紀以上の暗黒の時代を生み出す元凶に成った国で有ったからだ!更に相手が、イスパニア・ポルトゥス連合王国の第二王子:第25代エンリケ航海王子で有った事も拍車を掛けた。彼は持ち前の端正な顔立ちと耽美な囁きで多くの女性を妻に迎えており
だが、議会の方は多くがこの縁談に賛成をした其れは
其処で老人は議会にある提案をした、第三王女ブラウ・フォン・エウロパを
提案した所最初は議会は渋ったが彼等の支持者で有る世論が老人の提案を支持したのだ…口だけで言うのは容易い本当に欲しいならば
ルールは簡単
1.第三王女ブラウ・フォン・エウロパを傷つけては成らない
2.手段は問わない
3.チャンスは一度切り
4.その
5.
以上5つのルールに両国の国王が同意し勝負が始まることに成ったが、日本的にはハッキリいって良い迷惑で有る。分かりやすく纏めると大切な
日本政府は後に此れの
だが、世界は知らない
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます