第37話「魔王と花嫁:第一章(宇宙の業火)」
此処は日本のジャスコ遥か上空、宇宙空間にて英国・ロシア・フランス・
『ボナン艦長、今回此処の海域で軍事演習をする事の意味は?』
マイクを向けるのは艦に派遣されたフランス国営通信の従軍女性記者だ
「ええ、常に世界は軍事的な衝突が絶えませんが、不測の緊迫事態において互いに信頼を持てる様にという意味での通常の合同軍事演習をしています」
本音で無く建前の互いの国の
『ですが、先日のアメリカ第一宇宙艦隊の突然の消滅と日本の此処の海域でやる事に不安と疑念が生まれているのですが…』
「我ら艦隊はアチラの旗艦ジャン・ルイを始め、優秀な担当官に
「ボナン艦長!大変です!」
「なんだ!」
インタビューが打ち切られ、ボナンは下士官に問う
「英国、ロシア、
「何だと!」
「スクリーン出します」
艦橋のディスプレイに映し出されたのは宇宙空間へ向けて大量に発射された夥しい数のミサイル達であり予測進路は日本上空に成っていた
「直下
「操縦士、フルスロットルで上に逃げるぞ!!」
「ですが、艦長!」
「いいな、早くだ!」
操縦士は操縦桿を引き海域から背を向け抜け出したが、他の艦はそのミサイル群とすれ違う様にする為に操縦桿を押し向き合うように接した。
「艦長!ジャン・ルイが!やられました!!」
「何だと!!」
フランス宇宙艦隊戦艦旗艦ジャン・ルイはミサイルをやり過ごしたと思った瞬間に側面からミサイルの飽和攻撃を受け機関部に大ダメージを受けシールドが消滅した。同時に泣きっ面に蜂で艦橋に核ミサイルが直撃し蒸発した!シールドがあと三秒でも持っていたらこんな事には成らなかっただろう。爆炎を上げながら高度を下げ始める旗艦ジャン・ルイだが彼等の悲劇はまだ、続く
「味方、右舷ん!左舷!上!英米露のミサイル群5000発が接近」
英国・ロシア・フランス・
「英国!宇宙戦艦プリンス・オブ・ウェールズ轟沈!駆逐艦レパルス轟沈!ロシア!宇宙戦艦レーニン、スターリン、トロツキー轟沈!
「遂に第三次世界大戦が始まったのか?」
「ノン、艦長、世界は至って普通に平和ですが米国・英国・ロシア・
「どうした?」
「平文で各国がやり始めました、どうやらミサイル管制基地が何者かに襲撃され200年前の核ミサイルから最新の全てのミサイルが宇宙空間の日本上空に…」
「艦長!!あちらを!!核弾頭搭載と思われる大型ミサイル多数凡そ1000」
彼等のディスプレイに映るのは多数の核ミサイルらしき者を運んでいる大型の推進機構を付けた物が日本上空へ向かってくる物だった。そして、全ての其れのコースは彼等の居るところを指している
「機首下げろ!!シールドを前面に全開で!!」
「ですが、デブリが!」
「死にたいのか!!」
「ウィ!!分かりました!!」
操縦士は操縦桿を押してシールドを前面に全開にしデブリの間を通った時だった
「後方で、大規模な爆発!」
「推進停止と前面から後方にシールド全展開!!全員何かに掴まれ!!」
「ウィ!!展開!!ウィーーーー」
操縦士が操作と同時に爆風と電磁パルスが襲い彼らの
暫くした後
「操縦士大丈夫か?」
「ウィーーー、大丈夫です。」
「本艦は大丈夫か?」
「ハイ大丈夫です。現在フランス上空宇宙海域です!航行に支障はありません。地上ですが
「日本の一部ドコだ?」
「東京ペンタゴンと
「ジャポン・
彼等が言っている日本はどうなっているか見てみよう
***
「一体どうなっているんだ!」
記者会見時に停電が起きて叫んでいるのは米国大統領トーマス・ガン・ストロングだ!彼は先日の
シークレットサービスが急ぎ大統領を守るかの様に周りを囲む、21世紀には記者会見中に靴を投げられたりして面子を潰された時も有ったが今はそんな事は無く彼等は無事に大統領を護衛している。大統領は傍に居る人間に並大抵の事では壊れない軍設計の無線機で通信をさせようとしたが通信を試みたが何処にも通信が出来ず思わず大統領の前で両手を上げた
『どうやら、何者かが
記者達の中から声がする
「何者だ!」
大統領の声と同時にシークレットサービスが銃を抜き記者達の方へ向け警戒する、一人の若い記者が立ち上がりパチンと右手を鳴らし
『こんにちは大統領閣下、先日のプレゼントはお気に召して貰えましたかな?』
杖を持ち帽子を仮面を被りマントを着た道化師が現れた
「ああ、君かこの間のプレゼントはアリガトウ。役に立ったよ、で君はどうして此処に居るのかい?」
『イヤーね、後でシークレットサービスの一人をトイレにでも押し込めて入れ替わって其れを聞こうと思ったからだよ!』
「どうしてそんな手間を掛ける?ただ君はホワイトハウスだろうと国会だろうと入口から入ればフリーパスだろうに?」
『
此れを聞いていた記者の多くがホワイトハウスと国会を
「何が有ったか説明をして貰えない無いだろうか?」
『私もさっき情報を集めて知った所何だけどね、少しなら
道化師が
***
同時刻 東京湾埠頭 タンカー:サン・マルチーニョ内
『人々は、
「プリンス?」
『此れが、彼等との
『後の撮影と中継はカルロスお前に任せた!』
大男が礼をすると同時に
『エンリケ、出る!!』
ランプが青く成ると同時に
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