電車通学

コイスルサカナ、14歳。

サカナはまいにち電車に乗って通学します。

がたん

ごとん

「がたんごとん」

ききー

「何かしら?」

コイスルサカナ、驚いて窓から頭を出すと、どうやら人身事故の模様。

頭を窓に挟まれてもがいていると、肩を叩かれます。

順番待ちをされているのだ!

早く抜かなければいけない、サカナは焦りましたが、電車の窓って狭いから抜けない。

どうやって入ったんだろう、なんて考えていると再び肩を叩かれる。

コイスルサカナ、諦めて全身を脱力させる。

「サカナです。もう少しこうしていたいので他の窓をご利用ください」

サカナは恥じらいの14歳。本当の事など言える筈がありません。

涙ぐましい言い訳に、肩を叩いていた相手は甚く感動した様子。

「サカナ、僕だってその窓がいいんだ!」

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