殯宮 (3)


 大国主の軍は、出雲の西の国境に近い場所まで辿りついていたので、高比古を長にした迎えの軍が雲宮を出立してから六日目、大国主は、杵築の都へ帰還した。


 雲宮へ戻る前の休息地として、軍勢が最後に寄った場所は、雲宮の西、神戸かんどという名をもつ出雲随一の軍港だった。


 そこに行きつくと、農兵も高位をもつ武人も、みなが水際を眺めてぼうっとした。


 そこは、出雲随一の規模を誇る軍港で、途方もない数の船が水面を覆い尽くし、潟湖を利用した港の中では、水面の水がぱしゃんと音を立てて船底にぶつかり、朝も昼も騒々しく響いていた――はずだった。


 しかし、軍港の景色は、ほんの二十日ほど前、大国主の船団が出立する前とは、様変わりしていた。


 後ほど高比古が率いていくはずだった船がごっそり残っているものの、潟湖の湖面は、静かだった。ほとんど波も立たず、風もなく、岸から連なる桟橋はからっぽで、軸になった木柱の周りにゆらりと波紋が揺れている。


 のどか過ぎる光景は、この軍港には異質だ。


 がらんとした港を見つめて、兵たちは声をなくした。


 安曇も、その一人だ。


「――」


 休み場として張られた天幕の前に立った安曇は、茫然と水面を見つめた。


 そのまま、どれだけ時が流れたのか――。


 安曇は、肩を小突かれてふっと我に返った。


 隣にいたのは、大国主。金色に磨かれた鎧を着こなした男盛りの武王は、苦笑を浮かべていた。


「なんだ、その顔は。気にせずとも、今にまた、船でいっぱいになる」


 安曇は表情を隠すようにうつむき、はにかんだ。


「――そうですね、そうです。船など、失っても、何度でもつくれます」


「そうだ。おれたちは、すぐには手に入れることができない、大勢の部下をここへ連れ戻した。それでよかろう?」


 大国主は安曇に微笑み、それから、顔を海風に向けた。横顔は爽快で、今いった言葉通りに、最善を尽くしたと満足していた。


 主の横顔を見つめるうちに、安曇は気が遠くなった。ふいに、目の裏に蘇るものもあった。


 蘇ったのは、幼い日に見た少年の笑顔だった。その頃、安曇の齢は八つ。故郷の里を焼かれた末に、出雲へ連れ去られた幼い安曇は、毎日出雲を呪って過ごしていた。しかし、安曇が仕えることになった四つ年上の少年と過ごすうちに、次第に胸のつかえはとれていった。主となった少年は勝気で、過去を振り返ることがなかった。そして、今も――。


 大船団を失ったというのに、大国主の笑顔は澄んでいた。しかし、笑顔の奥で、その男が暗い闇を覗き、自分が従える部下たちが誰一人そこにいくことがないようにと目を光らせ続けていることを、安曇はもう知っていた。


 主のすがすがしい表情を見ていると、胸が締め付けられた。主の笑顔は、虚無の闇と背中合わせのものだからだ。


 膝を土につけてひざまずくと、安曇は、最敬礼の姿勢をとった。


「はい、穴持様。人は大切な宝で、欲しい時に、欲しいように手に入れることはできません。部下も、従うべき主もです。――あなたが無事であることが、私は何より嬉しい。私は、この命ある限り、あなたについていきます」


 顔を上げて、主の顔をじっと見つめた。


 大国主は、不機嫌になった。黒眉をひそめてふいっと目をそらすと、海の彼方を見つめた。


「阿呆。おまえの命など、すでにもらった気でいる。おれの命も、すでに預けた気でいる。妙な感傷に浸るより、先のことを考えろ。仕事は山積みだろう? どうにかしろ」


 主は、いつも通りだった。


 安曇に、笑みがこぼれた。幼い日の光景を、もう一つ思い出したからだ。


 むかし、今のように、敬慕の想いを告げたことがあった。安曇は真剣だったが、主の少年は、かえって安曇を馬鹿にした。


『おまえは悩むほど暇なのか? ――おれは、ちがうな。悩む暇なんかない。やりたいことだらけで、毎日、とても忙しい』


(この人と出会ってもう三十年近くになるのに、なんだかんだと、私もこの人も、ずっと変わらないのだな――)


 安曇に、苦笑がこみ上げた。膝を立てて立ち上がると、大国主の横顔に向かって、笑った。


「はい、穴持様。どうにかします」






 大国主の軍が帰還し、賢王、須佐乃男がみずからの離宮を出て、杵築と意宇、そして神野くまのを、何度となく行き来する日々が始まった。


 杵築の雲宮にも、人の出入りが増えた。失った船団の代わりとなる船をつくりあげる木の匠や、武具をつくる金匠かなだくみがせわしなく大路を往来し、王門には、毎日意宇からの早馬が着いた。


 人が集まると、噂が囁かれた。


「大国主が船を捨てたのは、大和の船団に襲われたかららしいぞ。とうとう、大和との戦が始まるのか――」


 戦の宮、雲宮は、戦に慣れていた。上役の武人はもちろん、配下の農兵や匠たち、下男にいたるまで、戦に慣れた杵築の民が不安がることはなかった。


「出雲は、軍神が守る国だ。心配無用。知恵を絞れ。勝つ気があれば、剛健になるものだ。失った分の船を新たにつくって、船団を前以上に大きくしよう!」


 いくども大戦を乗り越えた出雲には、対する備えも、蓄えもある。杵築には、大祭を控える時に似た緊張が満ちた。


 しかし――。不安を伴って、杵築の民に広がった噂があった。それは、神野の神威のことだ。



 神野の大巫女が、神託を得たらしい。


 伊邪那いさなとの大戦おおいくさ以来の、重大な言告げだ。


 出雲に、災いが降りかかろうとしている。この災いの追儺ついなには、形代の巫女がいる――。



 その話が広まると、老年の翁たちは、敬意をもってある巫女の名をつぶやいた。


櫛奈田くしなだ様の時と、同じだ……」


「じいさま、櫛奈田様の時ってなんだ?」


 若者たちはその名になじみがなかったが、その名を知る長老たちは、古い時代の出来事を話してきかせた。


「櫛奈田様というのは、賢王様のお妃となった神野の巫女様だ。須佐乃男様が王になられたばかりの頃、新王誕生の証として、お命を落としなさった。いま、大国主の次の王が生まれようとしているが――もしや、また、あの時と同じことが起きるのか……?」






 神戸の匠場を見回りに行く時、安曇はいつも笑顔だった。


 木材から船を削り出すべく、作業場は削り屑だらけになっていた。そこを横切って匠場を離れていく安曇の背中を見送りつつ、壮年の木の匠は、ほっと胸を撫で下ろした。


「――よかった。船造りが遅れているから、お怒りに来られたのかと思ったが――」


 師匠の木の匠がそういうと、配下の若い匠たちは唇を尖らせた。


「お怒りって――。そりゃあ、一大事に備えるため、急げ急げといわれていますが、二百艘の船をいますぐ造れといわれても、できっこありませんよ。お怒りになられても困ります」


 気性の荒い弟子たちを宥めようと、壮年の匠は肩をすくめて見せた。


「世の中はそういうものだ。しかし、安曇様は咎めなかったし、我々の技に感謝するといってくださった。上からじきじきにお言葉をいただけるなど、匠冥利に尽きるというものだろう?」


「――まあ、そうですけど」


 渋々とうなずいた若い弟子は、気合いを入れなおすように肩を回した。


「文句をいってしまったのは、きっと疲れているからです。大国主がお戻りになってからというもの、ろくに眠らずに毎日木を削っているんですから。そういう意味では、戦は武人だけのものではありません。木の匠あっての大国主の船団ですよ」


「ああ、そうだ。大国主の勝利に、我々も手を貸しているのだ。誇りを持てよ? さあ、一艘でも多くつくりあげていこう。みんな、もうひと踏ん張りだ」


 壮年の匠は、若い匠たちを見回して声をかけた。


 その時――。港の水際が、一気に騒がしくなる。


 立派な剣を腰に佩いた武人が、匠場のそばを仰々しく駆けていった。


「なに、本当か!?」


 見張り台となった高殿のあたりも、突然慌ただしくなる。上の階に登るはしごには、我も我もと連なる武人の後姿が見えた。


「なにかあったのかな」


 のみを手にした木の匠たちは、首を傾げた。






 その時、安曇はすでに用を終えて、港を出ていた。


 しかし、雲宮へ続く道を進んでいる最中に、追いかけてきた早馬に呼びとめられると、来た道を戻ることになった。


「安曇様! いますぐ港へお戻り下さい、安曇様――!」


「どうしたんだ。何が起きた」


 怪訝顔をした安曇へ、報せの番兵は息を切らしていった。


「神戸に、近づいてくる船影があるのです――」


「船影だと?」


「船は、出雲のもの。しかも、乗っているのは……石土王様です。引島を守っていらっしゃった石土王様と、その一団が――」


「なんだと?」


 すぐさま馬の腹を蹴り、安曇とその一団は早駆けをして戻った。


 無事を危ぶまれていた石土王の帰還に、神戸の港は沸いていた。


 水際は人で埋め尽くされていたので、安曇を囲む部下たちは、強硬に人をかきわけていく。


「道をあけろ、安曇様をお通ししろ!」


 黒山の人だかりの奥に見える桟橋には、出雲造りの船が数隻着いていた。つくられたばかりの新しい船ではなく、木材は、荒波や風を浴びて色が濃くなり、角が丸くなっている。


 使い込んだ船のそばには、陸にあがったばかりの武人の集団がいた。


 船と同じく、身にまとう戦装束は少し汚れている。しかし、豪奢だ。


 そこにいたのは、父譲りの巨体をもつ、石土王という名の小王だった。


 人の隙間を縫って安曇が近づいていくと、石土王は、えもいえぬ苦笑を浮かべた。


 奇妙な表情の理由を、安曇はすぐに察した。だから、「悩む必要はない」と首を横に振り、両腕を大きく広げて、無事を喜んだ。


「石土王――生きていたのだな。よかった……!」


「よかったものか。任された砦は敵に奪われたというのに、おめおめと帰って――」


「あなたや、あなたの部下たちの無事がなによりの勝利だ。穴持様も、必ずそうおっしゃる。もちろん、あなたの父王も――」


 安曇と抱擁を交わしたのち、石土王は、巨体に似合う丸々とした顔を悔しそうに歪めた。


「出雲に戻らずに、どこかへ逃げおおせようかとも思った……。どの面下げて、ここへ戻ればいいのかと――」


「何をいっているんだ、生きていたのだから戻るべきだ。よく戻ってくれた」


「――ああ。部下のためにも、帰らなければならなかった。それに、伝えなければいけないこともあった……」


「伝える? ――ああ、そうだな。あなたの軍は、引島で大和と相対したのだな」


「それもあるが――連れ戻したい奴がいた。俺が、どうにか生き延びられたのは、彼のおかげなんだ」


 石土王は肩を落として、背後を見やった。


 そこには、荒波を乗り越えて帰還した船が、ちゃぷんと船底を揺らして浮いている。その船で出雲に辿りついた石土王の部下たちは、おおかた陸の上に上がっていた。しかし、船には、まだ男が一人残されていた。男は船床の上にぐったりと寝転がり、青々とした晴れ空のもとだというのに、そわそわと目玉を左右に動かしている。焦点が合っているようには見えず、仕草や表情は、どこか普通と違って見えた。


 安曇は、その男の顔をよく覚えていた。


比良鳥ひらとり……」


 その男は、かつて大国主に仕えた側近の一人だ。


 しかし、今、船の上に横たわる比良鳥の顔つきや仕草に、かつての精悍な印象はなかった。今のようにだらしなく寝転んでいる姿は、見たことがなかった。


 しかも、比良鳥は、何も見ようとしなかった。まるで、もともと目が見えないめしいのように――。


「目が見えないのか? まさか――」


 安曇に、思い当たる節があった。


 出雲軍から追放される際、比良鳥は、神野の巫女の手によって神事をおこなった。


 神事は〈赤穢の契り〉という名で、みずからの身体の一部と引き換えに、出雲を決して裏切らないと誓うので、服従の誓いとも呼ばれる。誓いを破った時、その者の目は光を失い、耳は音を失い、喉は言葉を失う。その者には、祟りや呪いと呼ぶべき災いが降りかかり、目と耳と喉という身体の半分を失うのだ。


 青ざめた安曇を向いて、石土王が首を横に振った。


「比良鳥が〈赤穢の契り〉を済ませたことは、俺も聞いた。だが、どうやら、今の彼の状態は、それとは違うようなんだ」


「違う? しかし、私の目に、彼は盲に見える。比良鳥は誓いを破ったのでは――たとえば、大和に手を貸したのではないか」


 ちっと、安曇は舌打ちをした。


「そうなら、すべてつじつまがあう。もしやとは思っていたが、まさか、真実だったとは――。そんな真実など、知らないままでよかった。こいつのせいで、穴持様は船団を失ったのか。石土王、あなたも――」


「違うんだ、安曇」


 比良鳥は、気まずそうに首を横に振った。


「俺たちが生きて戻ってこられたのは、彼のおかげなんだ。――不忠の罰は、こうしてすでに受けている。許してやってくれ」


「――? わからない。事情を話せ」


 不機嫌に睨んだ安曇に、石土王はふうとため息をついた。


「まずは、神野から巫女を呼び寄せてほしい。比良鳥本人と話したいと思っても、事代では、うまくいかないようなのだ」


「巫女だと?」


「詳しくはわからない。ただ、事代が……」


 安曇は、胸の前で腕組みをした。


「引島の砦は、巫女と事代の術に守られていて、かなり近づかなければ異国の者の目には見えなかったはずだ。あそこが襲われたのは、比良鳥が敵に居場所を報せたからだろう? そのせいで、大和の船団は海峡を通過し、長門とともに出雲の軍を囲むことができた。あなただって、比良鳥のせいで――。なぜそいつを庇うんだ」


「大和が、長門と……? それは――?」


「知らなかったのか? ――長い話になるから、それは後で話す。話を比良鳥のことに戻すが――つまり、私がいいたいのは……比良鳥に害がないと、本当にいいきれるのか? 比良鳥を泳がせたのは、彼の足跡をたどって、大和の手が及んでいる瀬戸の都の居場所を突き止めるためだ。事代と神野は瀬戸の都の在り処を突き止めたが、それも、こちらを惑わすための偽のものか? 〈赤穢の契り〉は、出雲を離れた比良鳥を、敵に加担させないようにするための脅しだった。それが意味を成していなければ、すべてがひっくり返る。本当にそいつを信用していいのか? そんな奴を、神野の巫女に会わせていいのか? それが大和の狙いだったらどうする? こいつは、体のいい斥候にされているのではないのか」


「ま、待ってくれ、安曇。話を聞いてくれ!」


 裏切り者を蔑むような安曇を、石土王は懸命に諭した。


「事代は比良鳥と話をすることはできなかったが、彼の身に起きたことは紐解いたのだ」


「なら、話してくれ。いったいその男に何があったんだ」


「――比良鳥には、二つ目の呪いがかかっているらしい」


「なんだと?」


「比良鳥の目は、光を失っている。耳も聞こえない。しかし、それは、神野の神事によるものとは違うのだ。比良鳥の身を蝕んだものは、異国の技だそうだ」


「どういうことだ?」


「比良鳥に、大和は出雲と同じことをしたようだ。大和を裏切れば、目と耳と足が使えなくなるようにと、新たな神事――と呼ぶのかはわからんが、出雲の神事に似たものをおこなったらしい」


「目と耳と、足? 神野の巫女が誓いの形代にしたのは、たしか、目と耳と、喉――」


「俺もそう聞いた。しかし、比良鳥は今、目と耳と喉と、足の力を失っている……。俺も、詳しくはわからない。俺は巫女じゃないし、事代でもないしな」


 石土王は所在なさげに息をした。それから、安曇の顔をじっと見つめた。


「引島の砦が大和の船団に囲まれ、攻め入られようとした時、敵の船に乗っていた比良鳥は、大声をあげて、俺たちに逃げろと報せた。声を聞いた時、声がしたほうを見たが、その時、比良鳥が耳を押さえて倒れていった。大和から服従を強要されていたのなら、たぶん、比良鳥が身体の半分を失ったのは、大和を裏切って俺たちに襲撃を報せたからだと思う。だから――」


 安曇は、声を荒げた。


「だから、許せと? そいつが、たかが自分の目と耳と言葉と足を失ったからといって、すべてを許せと? そいつのせいで引島を越えて北上した大和と、長門の軍と戦った出雲の兵の中には、死んだ者もいる。兵たちは最後まで出雲に忠誠を尽くし、共に戦った。死んでしまったらすべて終わりになるのに、生きているからといって、そいつを許せというのか?」


 言葉の合間に、安曇は何度も忌々しげに息を吐いた。


 石土王は、それを宥めた。


「いっていることはわかる。しかし――比良鳥は、俺たちを救ったんだ」


「救ったも何も、もともとそいつが播いた種ではないのか!」


 安曇が、大声を出した。


 周囲は、しんと静まり返っていた。口論を続ける安曇と石土王の周りには黒山の人だかりがあったが、兵たちはぴくりとも動かず、二人のやり取りにじっと耳を澄ませていた。


 安曇は深く息を吸い、吐いた。深呼吸をしてみずからを宥めると、ついと視線を動かして、水上で安穏と揺れる船の中を見た。


 そこには、ぐったりと倒れるかつての戦友がいた。別人のように変わり果て、物を見ることのない目はどこでもない宙を向き、大声で責められているというのに、耳をぴくりともさせない。船の上に寝そべった比良鳥は、時折寝返りを打つように身体を動かしたが、注意して見ると、下半身は一切動くことがなかった。


 見ていられなくなって、安曇は目を逸らした。


「呪いを受ければ、戦場を駆けた足も、こうなってしまうのか――」


 つぶやいた後、安曇は、うつむいた。


「――比良鳥を運ぶ先は、雲宮だ。戦の宮で比良鳥を厳重に囲み、警戒した上でなら巫女を呼ぶ。その上で、あなたには、比良鳥の処遇が決まるまで、雲宮にとどまっていただきたい。石玖王に、杵築へおでましいただけるよう使者を送ろう。父王との再会は、杵築で――それでいいか?」


 それは、比良鳥への許しだ。


 石土王は、陽に焼けて黒くなった頬をゆるませた。


「ありがとう、安曇――」


「いや――」


 安曇は、無表情でいった。


「怒りも悲しみも、どんな想いもすべて、いってしまえば過去のものだ。これから先のためになるよう、決断していかなければならない。――穴持様が反対なさったら、私が説得する。その時は、あなたにも、彼を庇ってもらう」


「わかった――。それでこそおまえだ。出雲に戻って初めに会えたのが、おまえでよかった」


 石土王は、眩しいものを見るように目を細めた。

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