番外3、赤月夜の祈り

 煌々と焚かれた松明の火灯かりが幻妖だったせいか、それとも、自分がひどく混乱していたせいか。


 鹿夜かやは、その騒がしい晩の光景を戦か乱のようだと覚えていた。


「出雲の姫が、毒をあおった」


「すぐに御身を神床へ運べ。呪女の霊威が届く輪の中へ!」


「どいてください、道をあけなさい! 場所をあけてください!」


 夜の浜では、喚き声や叫び声がそこらじゅうに飛び交っていた。


 浜の中央につくられた即席の寝床では、ほんの夕時まで一緒にいて、元気な顔を見せていた二人が、死んだように動かなくなっていた。


 そのうちの一人、高比古をそういう目にあわせてしまった原因の一つは、自分だ。


(あたしたちが、彼を佩羽矢ははやと似ているって煽ったりしなければ……)


 面白半分で進めたことへの罪の意識は、鹿夜を責め立てた。


 それから、別にもう一つ、気を遠のかせるような想いがあった。


 鹿夜の目は、みずからそこに横たわることを選んだ異国の姫、狭霧の寝姿から離れようとしなかった。


(あたしは、あの子のようにはできなかった。諦めて、高比古の死を覚悟するしか……)


 それが、生まれ育った国のちがいなのか。


 狭霧と自分のちがう部分と、いまの狭霧を目にした彼の反応を考えると、鹿夜はそこに立ちつくしたまま、動くことができなかった。


 やがて、時が過ぎ。乱の鎮圧に出かけていた出雲軍と、彼らが連れ帰った阿多の若者たちが浜へ戻ってきた。


 人を追い抜いて、先陣を切って駆け戻ってきた火悉海ほつみは、身体のあちこちに泥の汚れや、打ち身のあとをつけていた。


「高比古は! 無事なのか!」


 彼の命がまだあるという噂をどこかで聞きつけたのか、声は希望にすがるようだった。


 でも――。鹿夜を見つけた彼が、鹿夜がじっと見つめる先を目で追うと、力の限り走ってきて切れていたはずの息すら止めて、呆然とした。


「狭霧……」


 つぶやき声を聞きつけた瞬間、鹿夜は終わったと思った。


 こわごわと顎をあげて火悉海の目を覗くと、それはまばたきもせずに、横たわる狭霧を見つめていた。


 きっと彼は、彼がいないあいだにここでどんなことが起きたのかを悟っただろう。


 いつか彼の瞳には、そこで倒れた少女に心酔するような澄んだ輝きが生まれた。そして、彼の目には狭霧のほかが映らなくなった。





 


 火悉海の心を奪った娘が、出雲の武王の船団とともに去ってからというもの、火悉海はぼんやりとすることが多くなった。


 その日、鹿夜が見つけたときも、火悉海は初夏の風が吹く浜辺で海を眺めていた。


(そんな切なそうな顔なんか、似合わないくせに)


 小さく吹き出した鹿夜は、少しずつ近づいていった。


「なにしてんの、こんなところで。恋わずらい?」


「まあな」


 火悉海は、正直だった。思い出すなり苦しくなったといわんばかりに、暮れゆく海を見つめたままで、彼は肩を落とした。


 



 彼は、出雲から来ていた姫君に恋をした。


 その姫の雰囲気は阿多では見かけないふうで、鹿夜や、ほかの姫のようにあけすけとなんでも口にするほうではなく、内に想いを秘める類いの娘だった。


 顔立ちも異国風で、唇を閉じてじっと黙っている姿には、高い山の頂きで降り積もる雪や、その麓を流れる冷たい谷川の水のように、しんと落ち着いた雰囲気があった。


 大人しく見えるが、実は芯が強い。


 その姫はそういう娘で、そういう娘が火悉海の好みだということを、鹿夜はもともと知っていた。

 




 王宮へ続く白砂の道を、鹿夜と火悉海は二人で肩を並べて歩いた。


「狭霧、戻って来るかな」


 狭霧と別れるときに、彼は、気が変わったら妻になりに阿多へ来いと伝えたらしい。


 でも、あの夜の浜で誰より気丈に振る舞っていた少女の姿を思い出すと、あの娘が生半可な慕情や、些細な損得に振り回されることはないと思った。


 たぶん、彼女は来ないよ。


 心はそう思っていたけれど、あまりにも火悉海が落ち込んでいたので、いえなかった。


「どうだろうね」


 うやむやに答えると、尋ねたくせに火悉海は怒った。


「適当にいうなよ。狭霧は来ないよ」


「……どうして」


「どうしてって……勘? 俺はあの子を好きだったけど、狭霧はそうじゃなかったから」


 わざと高く腕をあげて、彼は大きく伸びをした。


「わかってんだよ。狭霧は来ない。でも、目は今でもあの子の目を思い出すし、手も指も、あの子に触れたときのことを思い出すんだ。……こんなに苦しいなら、触れなきゃよかった」


 彼がそんなことをいうので、思わず、ごくりと息を飲んだ。


 いまの言葉に、心当たりがあったのだ。


 そういえば、二人の雰囲気がすこし変わった気がした朝があった。たしか、笠沙の山宮に泊った翌朝だった。


「やっぱり、なにかあったんだ? 触れたって、なにかしたの。まさか……」


 問い詰めるように見上げると、火悉海は訝しげに鹿夜を見下ろした。


「なんにも? 手をつないだだけだよ」


 それを聞くなり、ほっと息をついた。


 なんだ、手をつないだだけか。よかった。


 よかった――?


 どうして、あたしはほっとしているんだろう――。


 鹿夜は、はっと我に返った。それから、たまらなく自分が間抜けに思えた。






 王宮に戻ると、王門をくぐってすこし進んだところで、じっとこちらを見つめている娘がいた。すらりとした細身の娘で、赤の文様がはいった衣を身にまとっている。その色の紋は、若王付きの侍女のなかでも特別な娘だけが身につけるものだった。


「火悉海様。お出かけと聞き、お帰りを待っておりました」


 その娘は名を玉香といって、火悉海の恋人の一人。王妃ではなく、彼のためだけの近しい侍女……つまり、妾となる人生を送ることが決まっている娘だ。


 彼女は、夕焼けの光の中で火悉海だけを見つめて、目を輝かせていた。


「寝所の支度ができております。今宵は、枕元に花椀を置きました。初夏の夜にふさわしい、すがすがしい香りがします。火悉海様におくつろぎいただければと……」


 あなたのお帰りを待ちわびておりました。あなたが居心地良く過ごせるように、丹念に気を配りました。あなたのために――。


 可愛らしいことを見目麗しい娘から甘えるふうにいわれても、火悉海は表情を変えなかった。


「そんなことをいうのに、わざわざここで待ってたのか? そもそも、おまえにはしばらく来るなといわなかったか?」


 火悉海は鹿夜にとって、ときどき意味不明なことをする男だった。


 情に厚くて、困った人を見ると放っておけないところがある反面、平気で人を道具のように扱うことがある。


 彼なりの定まり事にのっとっているのだろうが、その決まりが、鹿夜にはなかなか掴みきれなかった。いまもそうだ。


(玉香はお気に入りで、好みだっていってたじゃない。ううん、狭霧と会う前から彼はこうだった。仲良くしていたと思った矢先にとつぜん追い払ったり、冷たい態度をとることだってしょっちゅうだった)


 彼のあらゆる行動が理解できたなら、こんなに彼をふしぎな人だとは思わなかった。そして、もっと知りたいと思うこともなかったはずだ。もっと理解するために、近くへいきたいと願うことも――。


 玉香のように、赤い紋の入った衣装を身につける娘は彼女だけではなかった。


 でも、火悉海は、玉香のような娘たちを興味が湧いたときだけの相手としか見なかったから、彼は特に恋多き男というふうでもなかった。


 あらゆることを学ぶべき立場の彼が、子孫を残すための行為を学ばないわけがなかったし、彼の次の王となるべき男児を産む娘たちを、后のほかに囲わない理由もなかった。


 火悉海は、なかば追い払うようにいった。


「まあいい。戻っていいぞ。俺はもうしばらく鹿夜といるから」


「あたしと?」


「なんだよ、嫌か?」


 断りかけると、火悉海はすねた。


「もうしばらく一緒にいろよ。なんなら、俺の寝所に泊れよ。誰かが待っていたら、外に出すから」


 彼は、こういうことを平気でいう。


 たしかに、玉香がここで主の帰りを待つのは、少々首を傾げたくなることだった。


 わざわざ知らせなくとも、若王である彼が寝所へ戻ったときに、寝床の支度ができていないことはありえないのだから。


 火悉海を見つめる玉香の目がみるみるうちに潤んでいくのを横目で見つつ、鹿夜はむっと顔をしかめた。


「あんたの寝所に? それは嫌」


「ええ? 夜通しでも話したい気分なんだが」


 話したい……そうでしょうとも。


 あたしを寝所に誘う理由はそういうことで、けっして色目を使ったりはしないでしょうよ。


 鹿夜は、ますます眉をひそめて拒んだ。


「お断りよ。あんたとそういう仲に見られるのは、絶対に嫌なの」


 ふんと横を向くと、不機嫌な頬を見せつけた。


 あんたにとって、あたしは誘いかけるような相手じゃないでしょうよ。


 だからこそ――相手にもされないのに、こっちだけどきどきしたりするのは、絶対に嫌なのよ。






「さあどうぞ。話していいわよ。聞くから」


 結局、二人で腰を下ろしたのは、大路からすこし離れた場所に建つ館の階段だった。


 陽の光がしだいに薄れていく宵闇の中で、彼は恋しい娘への想いを口にした。


「……かわいかった――」


 彼が話したのは、狭霧に恋心を告白したときのことだ。


 思い出したのか、虚空の薄闇を眺める彼の目はとろんとして、まぶたがすこし降りた。


「なんであの子、大国主の娘だったんだろう。出雲の武王の娘じゃなかったら、無理やりでも奪ったのに。俺のものにしてから、時間をかけて俺を好きにさせればいいと思ったはずだ。……優しくしてさ、いっぱい甘えさせてさ、愛してさ」


 恍惚としながら本気の恋心を語られると、ずきんと胸が軋んだ。


 優しい彼は、とことん優しいだろう。


 甘えさせている彼も、相手の娘のすべてを包み込むほどだろう。誰かたった一人を愛している彼も、きっと――。


 熱にのぼせたふうな彼の目がふいに鹿夜を振り向いて、問いかけるようにじっと見つめた。


「ほんとに、好きだったんだ。……なあ、こういう想いって、わかるか?」


 思わず鹿夜は小さく首を横に振り、胸で答えた。


(わからない。わかりたくない――)


 無言のままじっと見つめかえしていると、火悉海はため息をついた。


「あの子が手に入るなら、いま俺が持っているものなんか、全部捨ててしまっても惜しくなかった。あの子がそばにいることで、もっと豊かで、もっといいものが生まれそうだったんだ。想像もしなかったいい夢を、狭霧は俺に見させたんだ。でも……いってしまった。あの子と一緒じゃなきゃ、その夢はこれ以上思い出せないし、手が届くわけがないってのに」


 深いため息をつくと、彼はすがるように腕を浮かせて、鹿夜の肩を抱いた。


「なあ、鹿夜。どうすればいい? いま俺、めちゃくちゃ苦しいんだけど――。あの子に出会う前の気持ちに戻るには、どうすればいいのかな。次の好きな女ができれば、終わるのかな」


 鹿夜は、答えることができなかった。


(苦しい? そうでしょうよ。あたしだってそうよ。……あんたが苦しむ、ずっと前から。この苦しみの終わらせ方なんか、あたしが知りたいわよ)


 身じろぎもせずに黙りこむ鹿夜を、火悉海は怪訝に思ったらしい。


「つまらないか?」


「そんなんじゃ……」


 作り笑いを浮かべるのがやっとだった。


 これ以上苦しませないで。


 そう胸の奥が叫んでいたので、鹿夜は肩を抱く火悉海の腕を振りほどこうとした。


 でも、それには火悉海が不満を訴える。


「なんだよ? なんか、よそよそしくねえか? 手が寂しいじゃねえかよ」


 振りほどこうと身をよじった弾みに一度離れかけたものの、彼の腕はまた鹿夜の肩を探して抱いてくる。


 二度目に肩に回ったその腕を振りほどくことは、鹿夜にはできなかった。


 彼にとって鹿夜は、同じ王宮で育った妹のようなものだ。


 血のつながった兄弟や、従兄弟同士がこういうふうに触れ合うのは、阿多では普通のことだ。


 同じ肩を抱く仕草とはいえ、恋しい相手にするときと、自分や従姉妹たちにするときとは、手つきや雰囲気が少しちがうことも鹿夜はよく知っていた。


 女はこうやってそばに座らせて、男が差添えするものだという美学じみたものを彼がもっていることも、よく理解していた。


 ひそかに高鳴りゆく胸を諌めようと、冷えた言葉がこみ上げる。でも、それを打ち消そうとつきのぼる想いもあった。


(これはちがう。でも――地位があって、それに見合うだけの才覚や人望や品があって、まずまずの美丈夫からこんなふうにされたら、年頃の娘なら誰だって期待するわよ。玉香や、ほかの侍女だって。……あたしだって。ときめいてしまうわよ)


 なにもいわなければ、きっと彼は気づかない。


 ほんの一瞬だけなら目を閉じて、彼に……人知れず片想いをしている相手に肩を抱かれる幸せに浸ってもいいかな――。


 どきどきと脈打つ胸に、心を任せてしまおうと思った、そのとき。


 鹿夜は、狭霧の顔を思い出してしまった。


(大宴の晩に、火悉海は同じことを狭霧にもしていたっけ。大勢の前で、自分のものみたいに狭霧の肩を抱いて、引き寄せて。でも、あの子はこの腕を振りほどいたな――)


 この腕は、抗うことのできない呪いじみたものではないのだ。


 身を任せたいと思ったのは、あたしが彼を好きだからだ。


 そう思うと、いったん火照った胸は、嘲笑にすくむように冷やされていった。


 鹿夜の肩を抱く火悉海の腕は、自分を癒す人肌のぬくもりにすがるようだった。


 その腕を背中で押しやると、鹿夜は、叱りつけるような強い声を出した。


「ばかじゃないの? ふられたくらいで、なにをめそめそしてるわけ? いまに王位を継ぐっていうのに、情けない男ねえ」


「……」


 火悉海は、しばらく黙った。


 そのまま時が流れて、目の前を人が通り過ぎていった。大路を進むその人の後姿が遠のいて、ふたたび、二人のそばにあるのが風の響きだけになった頃。


 吹き出すようにして、彼はくすりと笑った。


「鹿夜くらいだよ。俺にそんなことをいうのは」


 苦笑した火悉海は、感謝を告げるような目をしていた。


 時おり彼が見せるこういう笑顔も、鹿夜を苦しませるものの一つだった。


(なによ。とつぜん、こんなふうに笑うんだから)


 恋の対象ではないにしろ、鹿夜は彼にとって、ほかの友人や侍女たちよりも一歩近い親密な場所にいるはずだ。彼の目はいま、鹿夜に心を許していた。


 だから、鹿夜は無理やり心を決めた。


(恋人でなくても、彼の一番なら、それでいいじゃない――)


 振り絞るような苦しい吐息をこぼした鹿夜に、火悉海は気づかなかった。


 いまのような微笑を浮かべられるほど、彼は、いくらか楽になったのか。


 鹿夜をさしおいて癒されてしまったらしい彼は、さっきの恋の話にはひとまず区切りがついたとばかりに話をかえた。


「それにしてもさ、鹿夜こそ、いったいいつになったら嫁ぎにいくんだよ。いいかげん相手を決めないと、もらい手がなくなるぞ?」


「放っといて。あたし、もてるから」


 それは事実だ。鹿夜は火悉海の……次期王の従妹で、そのうえ彼と仲が良いことは周知のことだ。妻にしたいと熱心に求婚している男は何人もいた。


 そのことは火悉海も知っているくせに、彼はわざとからかった。


「ふうん? 妬けるな。もらい手がないなら、俺がもらってやってもいいのに?」


 また、適当なことを――。


 むっとして、頬をぴくりとさせた。


 でも、一瞬たりとも「本当に?」などと聞き返そうと思わなかった自分に安堵した。


 火悉海のいう冗談を真に受けていないことにも、自信をもった。


「あいにくね。いま、あたしをめぐって男たちが争っているところだから、割って入るような真似なんかしないでよ? そのまま妬いていなさい」


 異国の姫を妻に娶ると決まっていた火悉海と同じように、鹿夜の嫁ぐ相手が、同族の有力者になるということは、幼い頃からわかっていた。


(そうよ。あたしのこの先は決まっている。あたしの嫁ぎ先をめぐっての小競り合いも、もうじき落ちつくでしょう。そうしたら、あたしは――)


 ため息をつく代わりに、鹿夜は、胸の中で愚痴をいった。



 さっきあんたがいったのとそっくり同じ文句を、あたしもいいたいわ。


 あんたを恋しいと思った瞬間より昔に気持ちを戻すには、いったいどうすればいいんでしょうね?


 次の好きな人ができれば、この苦しみは終わるのかしらね。


 そうだといいね――。お互いに。



 東の野からあがったばかりの今夜の月は赤みを帯びていて、心なしか、光はすこし温かく感じた。


 柔らかな光をわけ隔てなく注ぎ与える天上の星や、すべてをもろ手に抱いて包む夜天を見上げて、鹿夜はきゅっと唇を結んだ。



 月の神様、闇の女神様。


 どうか、あたしを癒してください。


 誰にも告げることができないあたしの苦しみを、どうか、誰にも気づかれないうちに――。


 そして、彼の苦しみも、どうか――。



 やがて、火悉海は鹿夜の背中に手を回したまま、ごろりと階段の上に寝そべった。それから、寂しそうにいった。


「なあ、本当に寝所に来ないか? なんかいま、ものすごく鹿夜と話したい気分なんだが。夜が更けるのを気にしないで、子供の頃の思い出話をさ……。狭霧と会う前のことをゆっくり思い出したらさ、すこしくらい気が晴れるような気がするんだ。なあ――」


 鹿夜は、即答した。


「だから、絶対に嫌だっていったでしょう? 嫁入り前の娘に、へんな噂を立てさせないで欲しいわよ」


「なんだよ、けち」


 火悉海は冗談をいうように軽く笑った。彼の少年のような笑顔を見下ろして、鹿夜は苦笑した。


(なによ。自分だけ、さっさと元気になる方法を見つけちゃってさ)


 でも、胸はほっとした。


 唇を噛みながら苦笑を浮かべて、もう一度夜空を見上げた。


(あんたが元気でいてくれるなら、あたしはそれでもいいんだけどね)


 暮れたばかりの澄んだ夜空には柔らかな月の光が染みわたっていて、闇はほのかに白く輝いていた。





..........end



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