『ダンテの不思議な旅』1入口・想い出の館
N「ASKにとっては滅多に無い休日の日 優子は故郷の栃木の公園の前にある
〇プロローグ
~エイケービ~、えいけいび~
ウォォォォ、ウォおぉ♪(ノ)’∀`(ヾ)おお
天井が空いたドームで 超人気のアイドルAKB48のコンサートが
行われていたのだが、ファンやオタたちの異常な盛り上がりにより
会場は興奮の坩堝と化していた、そして観衆の目は 霧の中から現れた
一人の美少女に注目する
優子「ワン ツウー、ワンツウスリーフォー、I want you! I need you!
I love you!頭の中,ガンガン鳴ってるMUSIC ヘビーローテーション
(急いでいたから、うさちゃんパンティ履き忘れちゃったけど まっ良いかぁ)」
わわっ優子ノーパンだぁ
ドバー、ブファー
後ろの男性ファン&オタ、天に向かって鼻血を飛ばす、アニメでおなじみの光景
はーやっしょーまかしょっ,よいヨイヨイ(こんなコーラスあったっけ?)
チャンチャカ、チャチャチャチャ、チャチャチャチャチャ~ン♫
音楽が鳴る中で残りのメンバーも現れる
わーわー あっちゃん あっちゃん
まゆゆ~ゥ まゆゆう
たかみな、かわいい
イサム「あつこぉ それっあつこぉ、それっあつこぉ あつこぉ
おおーお、おおーお」
健二「なっなんだよこのテンガロン・ハットのおっさん、一人で盛り上がっちゃってさ」
イサム「君ぃい、あつこはあつ子で、つまり 敦子の敦子なんだ わかったか少年」
健二「おお―なるほどぉわかります、それでは僕は優子は優子で、優この ゆうこでいいわけですね」
イサム「おおーおそのとおりだ少年 わかってくれたか?
イサム、健二「二人はなかよし こよしーっと♫」
すっかり意気投合し、ラインダンスを始める2人
「つっ、ついて行けない」
おもいきり引く観客
会場にはレーザー光線が飛びかっていた
ポップコーンが 弾けるように好きという文字が躍る 顔や声を
想うだけで 居ても立ってもいられない,こんな気持ちになれるって
僕はついているね
その様子をウサギ耳とシッポににメイド服をきた赤毛の少女が木の上から
楽しそうに眺めていた
〇木の上
ミーナ「(ФωФ)フフフ・・・もっと楽しくしてあげるね それー」
ポワンポワン、ポワーん
〇客席
男性ファン「なっ、なんだっ、このちっちゃい妖精たちは」
女性ファン「さあ演出なんじゃない」
羽を付けた小さな妖精たちが会場中舞い、AKBの歌を演出していた」
子供♀「ママ、小さな妖精さんだよ
夫人「ははっ、素敵な演出ね」
黒服の青年「えーお客様駅弁はいかがっすか」
山里「あっお兄さん駅弁くださいってーか、ここ駅じゃねーし」
黒服の青年「あーすいませんこの前までJRで駅弁売ってたもんですから つい癖で
それにしても 今日は天使がいるようですね」
山里「てっ天使、ああっ この小さい妖精の事ね どうせ何かの演出でしょ
パクパクパク、おっ美味しいこのタラコ弁当イカスミ・風味意外といけるぜぇ」
木の方をにらみながら言う青年の言葉を、弁当を食べながら適当に流す山里
〇木の上
ミーナ「これで 面白くなったでしょ」
ポーン
チンコロリ「うギャー」
ミーナ「へっ、チンコロ・・」
蝙蝠の羽を付けたアルマジロに似た生物 チンコロリが顔の前に突然現れた
ため、思わずバランスを崩し、地面に落下するミーナ
ドーン
ミーナ「アレーぇ」
ドシーン
〇地上
ミーナ「もーうチンコロリったら、いきなり顔の前に現れるから
落っこちちゃったじゃな・・」
モゾモゾモゾ
ミーナの胸に丸っこい生物が蹲っていた
チンコロリ「・・・・・・」
ミーナ「・・・・・・・」
一瞬、見つめ合う
ミーナ「・・・ばっ、バロム爆弾パーンチ」
バシーン
チンコロリ「フギャアコロリ(なんでそんな技知ってるコロ)」
吹っ飛びながら言うコロリ
ミーナ「なっなんとなくよ、それよりこんなところまで追いかけてきて何の用?」
チンコロリ「コロコロ・カエルル(それが、クララ様が大至急帰るようにと
言ったコロ)」
ミーナの母 クララ・パンダバウム・アリステアは *ミレーネにあるポニーと言う
小国の王妃だった
*不思議界の西にある舞踊の国
ミーナ「チャハッ、勉強抜け出したのやはりママにバレてたか?
でもよくここにいる事が わかったね、チンコロにも秘密だったのにさ」
チンコロリ「チンチンポン、ヤッコラセッセ(何度も言うけど僕の名は
チンコロじゃなくてチンコロリ コロ
ミーナが最近妙な歌口ずさんでたから調べたコロ、こっちの地球で 大規模な
コンサートがあるってコロ)」
ミーナ「あーあ、また説教か でも大至急って言うのが気になるけど
チンコロリ「コロコロポン(僕も詳しい事は知らないコロ)」
I want you! I need you! I love you!
君に会えて ドンドン近づくその距離に MAX ハイテンション
ライドナイ ライドナイ、ライドンタイム(コーラス?)
I want you! I need you! I love you!ハートの奥
ジャンジャン溢れる愛しさは ヘビーローテーション
チンコロリ「コロコロリン(いい曲コロね)」
ミーナ「でしょう、王家って言ってもほんの数百人の小さな国だからあたしがパパから王位を継いだら うちの小さな王国に このシステム取り入れて アイドル軍隊を作って世界中でコンサートやって
国をもっと豊かにしようと思ってんだ ハハっ」
屈託のない顔で笑うミーナ」
チンコロリ「チチン・コロ(一応国の事考えてるコロね)」
ミーナ「まっ、まあね これでも一応王女だし」
ヒュン ヒュン
二人、時空の中に消える
第一章〔思い出の館〕
ユリウス暦1300年当時のイタリアは教皇派グエルフと皇帝派ギベッリーニ
と言う2つの宗教の対立によって激化していました。
白党に属していた 革命家ダンテはその戦いに敗れ暗い森に逃げ込んだ
彼は闇と絶望の中でかつての恋人を思った、その時眩い光と共に美しい
女性の顔が天空に現れる。
〇深い森の中
オルディナス「ダンテ、ダンテですね」
ダンテ「あんたは誰だ、ベアトリーチェ か」
オルディナス「いえっ 私は オルディナス 神々の王です」
ダンテ「その王が俺にどんな用があると言うんだ」
オルディナス「ダンテ あなたは 亡くなった恋人の元へ行こうとしていますね
でもその前にお願いがあるのです」と女神は語った
ダンテ「敗北した自分に、女神様がどんなようがあると言うんだ?」
オルディナス「あなたはこれから案内人と共に 地獄をさまようのです」
ダンテ「えっ、地獄」
女神の言葉に戸惑うダンテ だがその瞬間 森全体が歪み始める
ダンテ「なっ、なんだこれは どうした事だ、ウワーアッ」
ダンテは、何者かの声に誘われるままに異次元空間を抜けたのだった。
〇地獄 死無夜(しぶや)
そこは金閣寺をバージョンアップしたような建物があり近くには
黒いよどんだ川が流れていた
ダンテ「ここは一体、どこなんだ」
ミーナ「おーい、おじさーん」
遠くで 渡し守をしていた赤い髪をしたミーナ(16)と言う少女が
手を振りながら、こちらにやって来る
ダンテ「きっ、君は」
ミーナ「女神さまが言ってた、案内人さ」
ダンテ「じゃあ君も、神様か何かなのか?」
ミーナ「僕はおじさんと同じ人間だよ、分けあって ここで
アルバイトやってるんだ」
ダンテ「アルバイト?こんな薄気味悪いところでところで」
ミーナ「薄気味悪いねえ でも なれれば案外 ここもいけるよ」
ダンテ「そっそうかいけるか、じゃなくて ここどこ」
ミーナ「ここは死者が最初に来る 死無夜(しぶや)区にあるサンズス河だよ
俗に言う三途の川ってやつさ」
ダンテ「何ぃ三途の川だってェ!、まさかホントにここ地獄なんてことは
無いよなハッハッハッハッハッハ」
ミーナ「もちろん地獄だよ、おじさん女神さまに言われただろ 案内人と
一緒に 地獄を巡れって これでも学生(不思議学専攻)なもんで
さっさと用事済ませたいから早く 乗んな」
ダンテを促すミーナ、その肩にはアルマジロとハリネズミに蝙蝠の羽を
くっ付けたような奇妙な生き物がとまっていた
チンコロリ『コロリン・ボー(人間だ、珍しいねミーナ』
ミーナ「あっ、これは友達の チンコロリよろしくね」
チンコロリ『コロ・コロ・ポー(よろしくなり)』
ミーナは挨拶をすませると舟番頭の赤鬼 ペコットに切符のような物
をみせる 鬼はそれを飲み込み、お腹の集計機にかける
カチャカチャ、チーン
お腹の口から切符が出てくる(ガンツ先生か)
ペコット「問題なし、通ってよろしい」
ミーナ「さあ、これから長い旅の始まりだよ」
チンコロリ「コロコロ・ポン(出発なり)
ミーナとダンテは地獄を巡る舟フライング・ジェット号
(正式名称はヨミ号)でサンズス河を下って行った
N『そこは鳥の魔精ケッコオが経営する想い出の館・ラ・ムール(悪戯の精)
そこでは緑色のカクテルが出されるのだが、それを飲んだ
者達は大切な想いでを一つ思い出しては忘れて行き、最後には思い出が
全部無くなり 夢無魂(むくう)となって 枯れ果てると言う
〇第一停留所ラムール 賽の河原
ダンテ達は第一停留所で船を下りる
ダンテ「おいおいもう下りるのか、さっき船に乗ったばかりじゃないか」
ミーナ「そ だけど 第一の門をくぐる前にちょっとカクテルが
飲みたくなってね」
ダンテ「かっカクテル?地獄にそんないかしたやつあるのか」
ミーナ「ああっ飛び切り美味しいがね、でも最初に注意しておくけど
飲んでいいのはどす黒い色のカクテルだけだからね、それ以外は
のんじゃだめだよ いいね」
ダンテ「わっ分かったよ、そんなしつこく言わなくても」
同・想い出の館
店内は薄暗く あちこちに人魂や 骸骨たちがうろついていた
ミーナ「えーおっちゃんまた来ちゃった、今日はこれとこれと・・」
店内に入ったミーナは一つ目のおかま風店主に何やら注文をしていた
ミーナ「おじさん」
ダンテ「ダンテだ」
ミーナ「じゃあダンテさんも何か飲むならおごるよ」
ケッコオ「あ~らあーたダンテって言うのまだ生身ね、とっておきの
オレンジジュースあるけど飲むわね」
そう言ってオレンジ色のカクテルをダンテに勧める店主
ダンテ「ほーおこの輝き、みるからにおいしそうだ」
チンコロリ「ダメコロ(それはだめ)」
だ―ン
チンコロリがアタックしたため、ダンテが飲もうとしたオレンジ色の
カクテルが床に落ちる
ポトッ
カッチャーン
チンコロリがアタックしたため、ダンテが飲もうとしたオレンジ色の
カクテルが床に落ちる
ダンテ「いきなり何するんだ、チンコロ」
ケッコオ「もーおせっかくのカクテルが割れちゃったじゃないのォォォ」
そう言って不気味に笑うケッコォ
ダンテ「なっ何だ このおっちゃん」
ミーナ「だめだよおっちゃん、おじさんに 変なの勧めちゃあ」
おじさんも夢無魂(むくう)となって 枯れ果てたくなかったら
僕と同じ黒いカクテルで我慢しな」
ダンテ(ヒェーそっちの綺麗な色のカクテルそんな恐ろしい物だったの
しっかし、こっちのは色が」
ミーナ「文句言う前に、まず飲んでみてよさあ早く」
ダンテにオレンジ色のカクテルを促すミーナ、その豊満なバストが
ダンテの体に当たる」
ダンテ「そっそうまで言うなら飲まなくもない」
グイグイ
グラスにカクテルを注ぎ、それを一気に飲み込むダンテ
ダンテ「こっこれは美味い、こんなおいしいものは現世でも味わったことないぞ
一体どこで仕入れたの」
ケッコォ「ああっそれは 宮崎にあるイサム工場から仕入れたのよ」
ダンテ「宮崎って、日本の」
ケッコォ「ええ、内は世界中どこでも手広く商売させてもらってるのよ」
チンコロロン、チンコロロン、オッペケペェ♬
店内には奇妙な音楽が流れていた
ケッコオ「もーおコロリちゃんたらァ、折角人間の想い出が
吸えると思ったのに」
ブルブルブル
そう言って体を震わせ 鶏の怪物に変わるケッコオ
ダンテは「このおっちゃん、鶏のオカマっだったのかァ」
ケッコオ「誰がおカマだって、その言葉 巴投げェ・・」
・・・・・・
ダンテ「・・・あっ、そう」
ケッコオ「やーん あーたリアクションが薄ーい」
ダンテ「とっとにかくこっちのは美味しかった、ありがと」
そっけなく言うダンテ
ケッコオ「もーう、つれないんだからぁ」
ミーナ「フフフフフフ」
チンコロリ「コロコロ・ポッ(けっこう面白いなり)
ダンテとケッコオとのやり取りに微笑するミーナとコロリ
ケッコオ「じゃあミーナ コロちゃん、ヤナホイ様によろしくね
また店に来て頂戴って」
ミーナ「分かった,言っとく」
〇賽の河原
そこは昔 大戦があったところ
ミーナ「あーぁ、ほんと地獄っていいなあ」
そう言って石畳のじゅうたんに寝っ転がるミーナ
ダンテ「そっそうか」
2人と一匹は河原で暫く休んだ後、思い出の館を後にした
〇賽の河原 停留所
ミーナ「それじゃー出発」
チンコロリ『コロコロ・リンナ』
ビューン
モーモ「よーう ミーナ 今日はアルバイト 休みじゃなかったっけ?」
一匹の鷹が飛んできて サンズス川を渡るミーナに声をかける
ミーナ「やあ モーモさん 今日は別ようで」
軽く会釈し そのまま川を渡るミーナ
キーキ―ィ、キエーキエー
他にも空には地獄龍(ゴクリ)や死人コウモリ?シラケ鳥などと言った鳥が
南の空へ飛んで行く
〇船(ヨミ号)の上
ダンテ「うっ美味い この饅頭なんて名だ、おいしすぎるぞ」
ミーナ「そんなの決まってるだろ、ここは黄泉の国なんだから勿論地獄饅頭さ」
チンコロリ「コロコロころん(一つ食えば一つ災いが起こるなり)
ダンテ「・・・ウッ・・と、変な事言うから饅頭を喉に詰めるところだったじゃ
ないか、ゴホンゴホン」
ミーナ「あーあ、ごめんごめん、気にしなくても良いのに」
ダンテ「気にするだろ、普通」
そんなことを話しながら下って行くと間もなく目の前には
大きな金色の門が見えてくる
ダンテ「あっ見えて来たぞ、あれが第一の門だな」
門を見て呟くダンテ、しかし岩の向こうでは
「フフフフフフ、予定通り 彼らをC地点で襲撃するのだ」
と言う何者かの声が聞こえていたのだった。
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