もうひとつのラスト~『絶対零度の怪物』(前半)

1「赤ちゃん誕生」

アッカンベ橋を渡ったところに阿寒部病院があった。

〇アカンベ医院 朝7時

〇48号室

ともみ「弥樹さん 赤ちゃん誕生おめでとうございます」

一文字 「ともちん,忙しいのにわざわざ来てくれなくてもよかったす のに」

  子供の横で眠る沢乃の世話をする弥樹

ともみ「どう、隊長の具合は、 難産だったんだってね」

一文字「そうなんすよ 30時間もかかったんすからそのかいあって生まれたノアが

 もう半端無く可愛くて もうたまんないっす でもその後 エリが体調崩しちゃって」

ともみ「隊長だけに?」

一文字 「美味いこと 言うっすね」

ともみ「せっかく来たのだからそのかわいいノアちゃんを写メに撮らせてくれる」

一文字「どうぞ どうぞ もうバンバンとっちゃっていいっすから

 なんならASK本部に飾っても」

  沢乃のとなりで寝ている赤ん坊を中心に話題がつき無い2人だった

〇 ASK本部 コンピュータールーム

真理子 「ともみちゃんから代理頼まれたけど今日はヒマですねぇ」

本能 「いい事じゃ無いか、我々がヒマなのが一番」

風見 「でも あまりヒマやったら給料泥棒言われるんやなあ、これが」

  そこに各携帯にともみから写メが送られてくる

風見 「おっ、ついに来ましたぜ」

みなみ「へーえ、これが隊長2世か」

優子 「こんなこと言ったら 隊長や一文字さんに怒こられるだろうけどさ

 思ったよりかわいくないね」

本能 「そうか 俺は可愛いと思うけど」

みなみ「・・・優子は自分が一番だって言いたいのよね」

優子 「・・わかる」

みなみ「そりゃー付き合い長いから」

  と 言いつつ、本当は自分の方が 可愛いかも と思っているみなみ

 『ビービービービー』

 久方ぶりに警報機(怪獣や未確認の事件のみ)が鳴った。

真理子「本能さん、神奈川方面に9つの首をもった竜が出現したとの報告が」

本能 「なんだって」

みなみ「神奈川って言えば真理子さんの出身地じゃあ」

真理子「そうなんだ、両親や友達がたくさんいるので心配 なんだ」

風見 「大丈夫やでわいが行って、ササッとかたずけて来るさかい

 真理ちゃんは安心して吉報を待ってなはれ」

本能 「そういう事だ、全員出撃」

全員 「ラジャー」

  岩の一部が開きERIKA 1号、2号機が出撃、みなみと優子も

  おなじみのモグラン号で2機の後を追ったのだった

2「絶対零度の怪物」

〇 横浜 スタジアムQ

ここスタジアムではラモズ監督率いる東京ヘルデェと

 キャプテンカズ率いるヨコスカFcとの熱戦が来る拡げられていた

特三 「さあここでコーナーキック 蹴るのはもちろんキャプテンカズゥでしょう?」

鉢ら谷「僕もそう思います」

徳三「さあボールをセットした 城茂と見せかけて 横からカズゥだ

  蹴った ゴー・・・」

 観客『ワあああああ』

 カズが蹴ったボールはカーブがかかり、ゴールに吸い込まれたように見えた

 が、その瞬間 スタジアム全体が凍っていた。

 『キエーキエー』

佐藤「おおつ、あれは何だぁ」

 突如現れた怪獣を指さして言うタケル

秋山「ヒエーェ、まるで神話に出てくる 龍だわ」

佐藤「それを言うなら、キングギドラだろう」

秋山「んな事どうでも良いから、逃げるわよタケル」

  耳を引っ張りながら言、莉奈

男性「痛てててて、わかったから耳からてを離せよ」

  『ギャオ―』

   吠えまえる最強恐竜ユダ

メディナ「ユダよこの星をズタズタに破壊するのだ 我等 ゴルゴン星人の

 ユートピアを建設するためになフハッハッハッハッハ」

  そこにERIKA 1、2号機が駆けつける

〇ERIKA 1号機内

  真理子から、通信が入る

真理子「猛さん、相手はオーラのような物に阻まれてERIKAネットでも

 検索できない未知数の怪物みたいだから 油断しちゃーだめよ」

  と,言って、通信を切る

本能 「そう心配し無くても分かってるってこれでも喰らいやがれ」

 『バババババー』

 熱戦中を放射する1号機

同・2号機内

風見 「こっちも負けてへんでぇ」

 『シュバシュバシュバーン』

  負けずに小型ミサイルを発射する

みなみ「優子わたし達も攻撃に参加するわよ」

優子 「そうだね」

モグラン号でみなみ達もやって来る

みなみ、優子「いくよっ、ブレスト・バズーカー発射あ」

 『ドビューン』

ユダ 『ギアー』

 一言吠え、羽を羽ばたかせるとたちどころに凍結する機体

風見「ウワーッ、脱出・・だめだ ワイもここお・る」

本能「操縦不能、あーあーあ」

『バーン』

岩に激突して粉々に大破する一,二号機

みなみ『うっ、嘘 そんなー』

優子『・・うそだあああああああ』

  みなみと優子の悲鳴が凍りついたスタジアムに響く

(3)コスプレ仮面死す

〇ASK本部

真理子「そっそんなー・・・」

  絶句する真理子

 超絶零度によって凍るスタジアム

〇横浜

優子 「どうするみなみ」

みなみ「どうするって 決まってるじゃない」

 『ピカッピカッ』

 コスプレリングが輝く

みなみ「ルビー変身」

優子 「ユリシーズへんしん」

 『メモリーオン』

メディーナ「フフフフフ、やっと現れたなコスプレ仮面」

ルビー 「宇宙の果てからやって来た自由の戦士ルビー」

ユリシーズ「変幻自在に悪を切る 太陽の使者ユリシーズ」

ルビー、ユリシーズ「我らコスプレ仮面シスターズあなたのハートを

 メロりんこしちゃうぞ」

N「尻をふりふりし 手でピストルを作り振り返って撃つ真似をすると言う

 独特のポーズがまたまた決まる、ちなみに今日はメイドさんのコスプレである」

ルビー「いらっしゃいませ、何をご注文ですかあ」

メディナ「注文は任せる」

  ユダの肩に乗りそういい放つヒミコ

ユリシーズ 「なら最初は 会いたかったぁブーメランはいかが」

 『ブッシュブッシュブッシュ』

ユダ 『グアー』

  ユダの吐く霧で一撃で砕け散る、カッターブーメラン

ユリシーズ「そんなっAKB合金製だよ」

N「コスプレ星人が開発したAKB合金はダイアモンドの数千倍の強度なのだ

ルビー「なら次はダイアモンド・ソード」

 『バーン』と砕け散る剣

ルビー「あちゃー、ヤッパ駄目か」

メディナ「どうだ そろそろ降参かな」

ルビー「冗談 は顔だけにしなさい」

ルビー、ユリシーズ「ダブル メイビーム」

 『ビイッービイッー』

光線を放つも、バリアに阻まれユダには通用せず

メディナー「ほっほっほっほ、ごめんなさいと誤れば 許してやらないでもないぞ」

ルビー、ユリシーズ「ダブルコスプレ3段キック」

 ジャンプし空中でひねりを加える

ルビー、ユリシーズ「てやーァ」

ユダ 『グアーッ』

  ユダが息を吐きかけると、たちまち右肩から凍結しながら落下する

  ルビーとユリシーズ

ルビー「肩がう・ごか・な・い」

ユリシーズ「こ・っ・ち・もぉぉお 」

 『ピコンピコンピ・コ・・・』

 そのまま氷結したのだった。

〇 ASK本部

真理子「ああ、コスプレ仮面まで」

マサヒコ「・・お姉ちゃん・・」

  いつの間にか駆けつけたマサヒコ少年とスクリーンの前で絶句する真理子

メディナー「ははははは、ではこれからおまえ達に面白い物を見せよう、絶対零度

 で凍ったコスプレ仮面に少しでも振動を与えると どうなるか」

同・ASK本部

真理子「やっやめてーぇ」

マサヒコ「真理子姉ちゃん」

  マサヒコを抱きしめて絶叫する真理子

(4)ASKの意地

〇横浜 朝8時10分

  上空からヘリカに乗って、一文字とともみがやって来る

一文字「よくも本能さんと風見さんを 許せないっす」

ともみ「そうよASKにはまだわたし達がいるんだから」

一文字「ともちん左右から攻撃するっす」

ともみ「了解」

 『ダダダダダダー』

 ミニレーダーガンで攻撃する2人だが 当然、力及ばずユダに弾かれあえなく爆発

 『ガガーン』

ともみ『ウワ―ア、脱出』

一文字『脱出ぅ」

 ドカーン

 爆発する、ヘリカ、ユダ 鋭い爪でコスプレ仮面に振動を与える

  『ヤメロおおお』

  人々の絶望の声

  『ガラガラガラ』

  崩れるルビーとユリシーズの像

メディナー『ハハハハハ、これで邪魔者は片付いた後はこの星を改造するだけじゃ ハハハハハ』

真理子「そっそんな ばかなっ、こんなことになるなんて・・」

マサヒコ「怪獣の バカやろーう」

  ASK本部で唖然とする真理子とマサヒコ、そして住民たち

N「その夜メディナーから全地球人たちの脳に直接メッセージ映像が届けられた

それはこの地球を ゴルゴン星の植民地とすること 人間達は服従の首輪をつけ

奴隷として絶対服従すること、それらを無条件で受け入れること

そして2週間以内に返答することなど 恐怖の内容だったのである」

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