第2話 牛丼怪獣、現る!!
数日後、二人は、ASKに入隊していた。
(2)牛丼消滅事件
○日本近海にあるASK本部、朝8時
N「ここは異星人やあらゆる侵略者たちと戦う政府の
防衛機関アース・キーパー,即ちASKの本部である」
同・1階メインルーム
エリカ「みんな聞いて、今日から私たちの仲間になる2人よ
覚えといてね」
自己紹介を促す沢乃
みなみ「皆さん初めまして私は北斗みなみ19歳です
趣味は駄洒落かな、布団が吹っ飛んだなんてえへっ
よろしくね」
得意のギャグを打ちかますみなみ
ともみ「アハぁ」
風見「こっ、こりゃまたベタな」
少し呆れる隊員たち
優子「私は南優子同じく19歳です、趣味は不思議グッス
集め、仲良くしてね」
本能「ほーうともちんより美人だな、俺は本能たけし趣味は
機械イジリ、よろしくな」
親指を立て、右目でウインクをするたけし
一文字「俺は一文字弥樹、趣味は特に無し まあ頑張って
行きましょう」
みなみ、優子「えっ、一文字焼き」
ともみ「あら、趣味はナンパでしょ」
一文字「あのそれは、アハハハハ」
ともみの鋭い突込みに、タジタジになる一文字
風見「ワイは風見吾郎 ちゅうんや、剣道が趣味でおます
よろしゅう頼むわ」
ヤー、ヤー
竹刀を打ち込む振りをする風見
みなみ「へェ剣道ですか、私はフェンシングをやっていたの で、いつか手合せしていただければ、光栄です」
風見「ほう、そりゃあ是非」
剣士の目でけん制し合う二人
ともみ「二人共、意気投合だね」
エリカ「最後に私が隊長の沢乃エリカよ、趣味は
SM全般かな」
みなみ、優子「えーSMですかぁ・・・」
〇妄想
エリカ「みなみ、優子 今日は特別な拷問をしてあげちゃおう
かなぁ、ヒッヒッヒッ」
ロウソクを垂らしながら鞭を撓らせ迫ってくるエリカ
みなみ「かっ勘弁してくださいエリカ様ぁ」
優子「どうかどうか、お許しを」
〇戻る
エリカ「あら二人ともどうしたのかな 急に
黙り込んじゃって」
みなみ「いっいえ」
優子「何でもありません」
タラッ」
エリカにロープで縛られ鞭で打たれるイメージが
脳裏に浮かび、タジタジになるみなみと優子
エリカ「アハッとにかく皆気さくで良い人達ばかりだから
適当に仲良くやろうよ」
全員「さんせーい」
エリカ「ほんじゃーそういう事で、ともみには基地の
案内を頼むわね」
ともみ「まかしといて、2人ともこっちよ」
整備室の方に向かう3人
同・整備室
そこにはたくさんの整備士達が、戦闘
機などのメカを修理している
ともみ「ここはASKが使用するエリカ1、2号機や
水陸を走れる万能自動車 エリカモグランなどの修理や
保全を行う所よ」
みなみ「すっ、凄い」
優子「色んなメカがあるね」
感想を述べる2人に、サングラスをかけた中年の男性が
近づいてくる
山寺「へーえ、これが今度入った、新人さんたちだね」
ともみ「2人共、こちらがここの整備主任をしている
山寺総一さんよ、まあ彼の事はあんまり覚えなくても
良いけど」
そっけなく言うともみ
山寺「ともちゃん、そりゃーないよ」
少しオーバー気味に返す山寺
ともみ「と、言うのはもちろん冗談だけど」
『ホっ』
胸を撫で下ろす山寺
みなみ、優子「よっ、ヨロシクお願いしまーす」
お辞儀をする二人
山寺「元気が良いねえ、若い者はやっぱ元気がなくっちゃな
まあその内コーヒーでも奢ってやるから」
煙草をふかしながら休憩室の方に向かう山寺
ともみは二人を連れてエレベータを降りる、そこには
3つの地下空間がある。
〇地下空間01訓練室、トムソール
怪獣や異常気象を、想定して作られた体験型施設
ともみ「この部屋は怪獣や災害など、あらゆる事を想定して
作られた実験室なの」
優子「名前の由来は、トムソーヤね」
ともみ「その通りよ、2人には当分ここで訓
練して貰う事になるから覚悟しといてね」
みなみ「わおー、これ3D空間になっているんだ」
優子 「いろいろなパターンがあるよ」
あるチャンネルではの荒野(こうや)イサム(54)演習長が
若い自衛隊員たちに檄を飛ばしていた」
〇チャンネル 宮崎演習場
何十キロもある重い大仏の人形を担いで、断崖を昇る若い隊員達
隊員A「ヒエ―、イサム演習長どのぉ もーうかんべんしてください」
イサム「うるさい、黙って昇れェ」
隊員B「でっでも・・もーうだめだーァ うわアアアア」
ドっボーン
肥溜湖に落ちる隊員B、○ン塗れになって 他の自衛官たちに救出される
イサム「こらおまえら、こんなことで根を上げてたらまた怪獣が現れた時に
役に立たんぞ・・・たくぅ、大体お前らのような若造は
ASK自衛官とは認めん~ハーァ」
両腕を前に習えの状態から 水平に広げるイサム演習長
〇戻る
優子「何か、このおじさん 怖そうだけど 良いわぁ」
ともみの話を無視して、空間チャンネルを次々に
チェンジして遊ぶ二人
みなみ「これっ、ゲーセンにあるのより ずっとおもしろーい」
優子「ほんとだね」
ともみ「もーう、2人とも少しは真面目にやりなさい」
みなみ、優子「はい、しー(すい)ません」
同・02食堂、アフロディナ
入口のドアに3面の女神の顔、中は一七世紀風の
装飾が施してある
ともみ「この〔アフロディナ〕は私たちASKの食堂なの
昔はこの場所に有名な喫茶店があったらしいんだけどさ」
みなみ「へえ、そうなんだ」
優子「アフロディナって、確かデルクラル神話に出てくる
女神の名前だよねえ」
◇世界の始まり
かつて世界は百空に包まれていた やがて 果てしなく続く白い世界に
雲の様に蠢くものがあった、カオス(混沌)である その状態が
何千年も続いた後 ある時次元が避け その中から3面の顔に
6枚の翼を持った美と創造の女神オルディナス(アフロディナとも言う)が
現われ全身から溢れる霊光によって 宇宙は青く染まる、そして腰に
括りつけた袋から生命(いのち)の実を取り出すとそれを宇宙に巻いた
「星よ誕生しなさい」とそうして、地球をはじめ多くの星々が生まれたと言う
kabanai の不思議界記伝(デルクラル神話)の一説である
ともみ「ふーん、あんた良く知ってるわね」
みなみ「この子、こんな事にはやたら詳しいんだ」
優子「エへへへへ」
みなみの説明に納得するともみ
隅の席では見かけないお爺さんが、お酒を飲んでいた
ビーナ「玄四郎さま、少し飲みすぎですよ」
ヒューマノイドのビーナが静止する
玄四郎「うるせぃもっと飲ませやがれバーロ、わしはその昔
7人の勇者たちとだなぁ・・・」
ボヤキながら酔い潰れる立花玄四郎(69)
ともみ「ちっ、あのお爺さんまた来てる」
みなみ「誰あの人、ここの関係者」
ともみ「違うわよ あの人はここが喫茶店だった頃の
常連客だったらしいんだけど毎日この時間にここへ来て
酔っ払ってはクダを撒いて帰る厄介な爺さんなの
昔よほど嫌なことがあったそうなんだけど 私達にはその事は
話してくれないのよ」
みなみ「ふーん、いろいろ大変なんだね、所で誰が食事作って
いるの 見たところコックさんとかいない見たいだけど」
優子「そうだよね」
ともみ「あらっ、二人ともにさっきビーナさんに会わなかった」
みなみ「ビーナってもしかしてさっきの」
優子「ヒューマノイド」
ともみ「そうよ、ビーナR4には世界中の料理のメニューが
インプットされているの、だからいつも昼食が楽しみなんだ」
みなみ「・なるほど」
優子 「私、何注文しようかな」
メニューに目を通し、顔を輝かせる2人
ともみ「それはまた今度ね、今は仕事中です」
みなみ「ねえ、カラオケもあるよ、何か歌う」
ともみ「はいはい、あなた達の歓迎会は後で考えてあげるから
今は仕事して頂戴」
手を叩いて、静止するともみ
みなみ、優子「残念」
当てが外れる二人
同・03エリーズ
部屋の中は食料品やたくさんの電化製品等が
並べられている。
優子 「わーあ、まるでコンビにみたい」
ともみ「みたいじゃなくてここはコンビニなの、図書室やゲーム センターだってあるんだから」
優子 「へ~え、それは凄いな」
みなみ「でも何でこんな所にコンビニがあるんだろ」
頭に甲羅が桃色の亀を乗せた秋葉原風ファッションの
女性が、3人に近づいてくる
真理子「えー、ここは政府が全国の自衛隊員用に運営している
エリーズ07号店だよ」
静かに説明する天道真理子(27)
みなみ「誰っ、この人」
ともみ「真理子さんはこの地下エリアの責任者なんだよ」
優子「えッ、この変なおばさんが」
言った後、あわてて口を押さえる優子
ともみ「えー、このお姉さんはこう見えても優秀な
コンピュータープログラマー何だよ、さっき二人が遊んでいた 実験室やヒューマノイドもみんな真理子さんが作ったんだよ
確かに見た目ヤンキー見たいだけどさあ」
真理子「おいおい」
ともみの説明にツッコム、真理子
みなみ「へーえ、意外と頭良いんだね、このおばさん
じゃなくてお姉さんは」
慌てて言い直すも、おばさんと言う言葉を聞く度に
真理子の眉が『ピクピク』っと 激しく反応する
真理子「2人とも私がこのエリアマネージャーの
〘おばさんです〙、こっちがペットのチビチビヨロシクね」
全身を震わせながら言う真理子
『チビ~』と亀の鳴き声
みなみ、優子「しー(すい)ません」
真理子「あらっ分かれば良いのよ、それより2人と共お腹
減ってない」
みなみ「私は別に」
優子 「優子は減っているよ」
みなみ「でも優子、まだ私たち仕事中だし」
と言いつつ、お腹を『グーグー』鳴らすみなみ
みなみ「これこれ優子、はしたないぞ」
優子「違うよ、今のはみなみだよ」
真理子「ふふっ、お腹は正直みたいね2人共ちょっと待ってて」
奥の方に入っていく真理子、3~4分後 虹色のトレイに パンを5つ乗せて帰ってくる
真理子「お客様お待たせ、これが当自慢のホンワカパンだよ」
みなみ「へェ、真理子さんが焼いてんだ」
優子「小さい頃パパ(養父)に連れてってもらったおばあさんの
パン屋より数段美味しいや、トトト・・」
みなみ「駄目だよ優子、それ言っちゃあ」
慌てて口を押さえる優子
真理子「はっはっ、それはもう良いよ どうせおばさんだから
それより2人共、沢山作った作ったから遠慮なく食べなよ
ともみも食べなただし、無料なのは今日だけだよ」
ピクピク、ピクピク,ピクピクピク
ともみ「あハハハハ」
喋っている間も動き続ける真理子の眉
みなみ、優子「うんおかわり」
パンを頬張りながら言う2人に、忽ち笑顔になる
ともみと真理子
『チビチビー』と亀も笑う。
N『それから数日後、マグロ星人が操る怪獣によって再び
事件が起きようとしていた』
〇渋谷公園通り、午後2時
同・牛丼家
子ギャルタレントの峰岸みるく(15)が牛丼家に入る
中には5,6人の男女の客がいる
あゆゆ「いらっしゃいませ、お一人様ですか」
女性のカリスマ定員あゆゆ(16)が、ぶっきら棒に
そう答える
みるく「そんなの見りゃー分かるだろが、それより腹減って
るんだ 下着もらえる」
あゆゆ「あららららら」
みるくの言葉に思わず転びそうになるあゆゆ
あゆゆ「あのぉお客様うちは牛丼専門店ですので
洋服はございませんが」
みるく「ジョークだよ ジョーク、最近の若い者はジョークも
知らないのかよ」
あゆゆ「ほんとはあんたの方が若いんだよ」
小声で呟きお尻に両拳を当てて、プンプンとやるあゆゆ
みるく「さっきから変な事やってないで、牛丼特盛でくれる」
あゆゆ「はい、特盛ですね」
そう言って、チッと舌打ちするあゆゆ
男性の客「お姉さんこっちも特盛り2つくれるぅ、芳恵
ちゃんも同じ物で良いわね~」
訳ありげなカップルも、特盛を注文する
あゆゆ「店長、特盛り3つね」
店長「ヘイ、得盛り3つ、お受け取りぃ」
五十代のイサム店長が大声で答える、暫くして
あゆゆが牛丼を運んでくる
みるく「わぉー美味しそう、じゃあさっそく頂こうっと」
箸を割り、牛丼蓋を開けるみるく
みるく「こりゃ旨いっ、て・・無いじゃん」
みるくが目を放した隙に牛丼の中身が消える
みるく「おい、茶髪のお姉さんふざけているのかよ
あたいは腹が減ってんだよ」
棒読みでまくし立てる、みるく
あゆゆ「アレレおかしいですねえ、お客さんがもう召し上がった んじゃー無いですか」
みるく「ばかやろう、あたしはどっかの大食
いタレントじゃあ無いんだ そんなに早く
飯が食えるかよ、良いから早く代わりの牛丼を持ってこいよ」
あゆゆ「ハイハイかしこまりました、直ぐに代わり
持ってきまーす」
ペロッと舌を出しながら言うあゆゆ
みるく「返事は一回で宜しい」
あゆゆ「ハイハイ、ハイハイハイハイハイ」
ムキになって言うあゆゆ、少し首をかしげながら
再度牛丼注文しに行く
○同・外
今話題の北海道出身の盲目のシンガー七海(12)が
希望の翼(うた)を弾き語っていた。
男性「あれー、今日はお嬢さん一人かい」
通りすがりの中年がふいに声をかける
七海「はい、姉は2日前 病気で亡くなったんです」
一緒に「歌手になろうね」って誓い合った姉、麻美を
思い出しながら話す七海
男性「そうか、それは大変だったな まぁがんばれや
応援しているでな」
七海「ハイ、ありがとうございます」
姉の思いを胸に、希望の唄を歌う七海
七海『♪何もかも忘れたくて飛び出した事もある
自分と言う存在を否定して 親や世間にも反発して生きてきた 自由ってやつに少し憧れてたの、暗い瞳をして部屋閉じ籠て
いた 少女の夢を見を見た それが今の私だったの
・・・ノリル人は誰もみんな弱虫なんだよ でも何かと
戦いながら必死で生きている、もし君がこの世界に安らぎを
求めるなら君の心は 愛情で満たされるだろう♪」
男性「この曲、何度聞いても良いな」
女性「そうね」
観客達『パチパチパチパチ』
周囲からも握手喝采が起こる
同・店内
再びあゆゆが運んで来た牛丼を、食べようっとするみるく
みるく「今度こそ、いただきまーす」
再び消える牛丼
みるく「なっ、何だぁこりゃーぁあ」
昔流行った刑事ドラマの俳優風に、大げさに驚くみるく
男性客『こっこっちも消えたぞ』
女性客『マジックじゃあ、無いの』
他の客達も騒ぎ始める
同・外
外では青い角を生やした水牛型怪獣ギュ―ドーンが
大暴れしていた。
ギュードーン『ギュードー』
七海「キャーア、何あの声」
男性「何だあの、牛丼を頭に乗せた怪獣は」
女性1「大変だ葉子、とうとう宇宙から牛丼大王が
降って来たんだってさ」
女性2「そりゃー大変じゃない」
周辺「ウワアアア、キャァアアア」
パニックする人々
○日本近海ASK本部
『ビビビビビィー』
怪獣出現の発信音が鳴る
ともみ「もしもしこちらASK・・はい分かりました
隊長渋谷01Ⅴ7区に 牛丼怪獣が現れたそうです」
一文字「エー今度は牛丼怪獣すか?」
エリカ「・別にィ、とりあえず全員出動・・・あたしは
ちょっとちょっと別用で 出かけるけどさぁ」
風見、ともみ「おっトットットット」
沢乃の一言で転びそうになる、ともみと風見
本能「・・・と言う訳だ、行くぞみんな」
全員「ラジャー」
同・格納庫
〇エリカ1号機内
本能「エネルギー充電」
一文字「エネルギー充電OK」
本能「メインエンジン起動」
一文字「メインエンジン起動OK」
本能「エリカ1号機発進」
同・二号機内
風見「同じく2号機発進やで」
『ゴー』
飛び立つ機体
山寺「がんばれよー」
滑走路で見送る山寺、みなみと優子はエリカ・モグラン
で2機の後を追う
『ブロロロロー』
〇渋谷周辺、午後2時10分
マグロ星人「行けっ、水牛怪獣ギュードーンよ、町を破壊する
のだ」
上空の人一つ目のマグロ円盤から指示を出すマグロ
N『マグロ星人は怪獣ギュードーンを操り、全国の牛丼を
消滅しようとしていた』
ギュードーン「ギャオオオオ」
ギュードーンは東京スカイツリーに迫る
子連れの母『ギャー怪獣よ』
人々の悲鳴
〇洋服屋の前 午後2時7分
母とバーゲン・セールに来ていたマサが怪獣を
見つけて言う
マサヒコ「母ちゃん、また怪獣だってさ」
リツ「ラッキー、みんな居なくなったからこの隙に」
マサヒコ「でも、母ちゃん、定員さんまで逃げちゃったよ」
リツ「お金だけ置いときゃー良いんだよ」
お金を置いて、次々と服を買いあさる逞しい母
エリカ1,2号機空から攻撃を開始する
〇エリカ1号機内
本能「よっし、これでも喰らいやがれ」
1号機『ビーィー』
青白い光線を撃つ1号機
ギュードーン『ギュードー』
ますます大暴れするギュードーン
一文字「だっ、だめだ ビクともしないや」
同・2号機内
風見「本能はん、今度は同時攻撃どないや」
〇1号機内
本能、一文字 「OK」
1号機『ビーィービーィー』
2号機『ズバババーン』
左右からギュードーンを攻撃する1,2号機
マサヒコ「がんばれー」
手を振り上げて声援を送る、マサヒコ
1号機『ババーン』
『キュ―ン』
ギュードーンの手が機体の後部部分に
当たり、山の辺りに落下する1号機
〇一号機内
本能「だめだ、一度どっかに降りて修理しないと」
同・二号機内
風見「やりおったな、これでどうや」
『ババババババー』
小型ミサイルを集中砲火する2号機
マグロ星人「無駄なことだ、ギュードーンは
その位の攻撃ではビクともせんわ」
同・地上
みなみ「しっかりしてください」
優子「もう少しで避難場所ですから」
負傷者たちを誘導するみなみ達
みなみ「優子、私たちも戦いに参加しよ」
優子「まかせなさいって」
2人モグラン号に装備させているバズーカー砲で攻撃する
みなみ、優子「いくよ、ブレスト・バズーカ3,2,1発射ぁ」
『ズバーン』
ギュードーン「ギュードー」
左目に当たり、悶えるギュードーン」
マグロ星人「何をしている、ギュードーンよそんなやつら
なんか踏み潰してしまえ」
上空の円盤から指示を出すマグロ
ギュードーン「ギュードー」
物凄い形相で2人に迫るギュードーン
『ぐにゃ』
モグラン号のつぶれる音
みなみ「あーあやってくれちゃって、これ結構高かったんだよ」
優子「そんな事言っている場合じゃないよこっち来るし
どうしようみなみぃ」
みなみ「どうするって逃げるに決まっているじゃない
逃走中みたいに」
その時、指にはめたコスプレリングが『ピカ』っと輝く
みなみ「これは、いくよ優子」
優子「うん、みなみ」
二人、両腕をクロスさせる
みなみ、優子「コスプレクロス」
N『みなみと優子は両腕をクロスさせること
によってコスプレパワーが全身に漲り、超戦士に合体変身(同化) するのである』
『ピッカー』
光とともにウサギの戦士が現れる
マサヒコ「母ちゃん、また現れたよ」
リツ 「そうかい、そりゃーよかったね」
バーゲン以外には動じない母
コスプレ仮面「天に星 心には勇気、愛の戦士参上 あなたの
ハートを、メロりんこしちゃうぞ」
尻を振り、振り向きざまにピストルを撃つ真似をする
ポーズが決まる
〇双子山
ふもとの山に降り故障箇所を修理する
本能と一文字
本能「おっ、おいまた出たぜ、一体ありゃ何なんだ」
一文字「さあ、どっかの山からウサギさんでも迷い込んだん
じゃないですか」
○渋谷
マグロ星人「出たな、ギュードーよ、クロノスの意志を
継ぐ者など殺してしまえ」
怪円盤から指示を飛ばすマグロ
ギュードーン「ギュードー」
『ドドドドバーン』
頭の蓋を開け、牛丼爆弾の雨を降らせるギュ―ドーン
コスプレ仮面「アレー」
必死で避けるコスプレ仮面
マグロ星人「どうだ、もう降参かな」
円盤から高笑いのマグロ
コスプレ仮面「ご冗談を、戦いはこれからだよ
メイビー・ビュート、さあ覚悟しな」
右腕のコス・ブレッドから鞭を出す
コスプレ仮面「エレキ・ビュート」
『ババババババー』
鞭の先から48万ボルトの高圧電流を
流す、コスプレ仮面
『ギュードー』
苦しみ倒れるギュードーン
仮面M「ヤッター、留めはみなみがかっこ良く、コスプレ・アタックを決めるよ」
仮面U「いや優たんが、エンジェル・プレスで倒すよ」
仮面M「みなみが決めるよ」
仮面U「いや優たんだよ」
仮面M「みなみだって」
仮面U「優たんだよ」
ギュードーン「ギュードー」
コスプレ仮面の中で二人の意見が割れている間に
ギュ―ドーンが鞭を引き千切り、角から牛丼光線を
発射する
シュバババババー
『プクプクプク』
コスプレ仮面「ギョエー、もーうお腹パンパンだよ」
牛丼光線を受けたコスプレ仮面の体がダルマのように
膨れて『コロン』と倒れる
ギュードーン『ギュ―ウウウウン』
青い角を光らせ、コスプレ仮面に迫るギュ―ドーン
マグロ星人「やれー、一気にイテモウタレや」
円盤内でセンスを持って、声援を送るマグロ
仮面U「ひえー、なんて情けない姿」
仮面M「これじゃあせっかくの美人が、台無しだよ」
『ピコンピコンピコン』
コスプレタイマーが点滅する
N『コスプレ仮面は地球上では、4分8秒間しかいられない
のである、もしタイマーが切れれば その体は分解されるの だ、ちなみに人間大では48分間なのである』
仮面M「こっこれは、やばいんじゃない」
仮面U「だよねえどうしよう、誰か助けてよ」
迫る牛怪獣に絶叫する二人
仮面U「どっ、どうしよう優子、ほんとに やばいよ」
キーン
その時、2号機が飛んでくる
〇エリカ2号機内
風見「そうはいかへんで、まだ ワイがおるのを忘れとったな
ウサギはん、この隙に逃げてくんなはれ」
『バキューン・バキューン』
小型ミサイルを放つ風見
○2号機内
ビービィー
ともみから通信が入る
風見「ともちゃん、奴の弱点は分かりましたか」
ともみ「どうやらウイークポイントは左肩にあるらしいの」
風見「ほおう、左肩でっか」
ともみ「じゃがんばってね」
通信を切るともみ
風見「おおーう、任せときなはれ」
2号機『ズズバババーン』
ミサイルを左肩に集中する風見
ギュードーン『ギュードー』
絶叫をあげるギュードーン、ビルの陰に潜む謎の女性
右手を肩の前に持っていき念波を送る
エリカ「デョォー」
『ビビビビビ』
N『沢乃エリカは1分間だけ、スーパー念力が使えるのだ』
マグロ星人「何者だやつは、行けっ子マグロたちよ」
円盤から女性が居るビルに向かって、7匹の
子マグロ獣が降りる
子マグロ『ヒィッーヒィッー』
女性を取り囲む子マグロ達
エリカ「ちっ、変なのが現れた」
腰から鞭状の電磁剣を取り出し、子マグロたちを
打ち付けるエリカ
『パッチーンパッチーン』
子マグロ『ギェー』
青い液体を垂れ流しながら消えていく
子マグロ
エリカ「とりゃー、てぇえい」
投げを放ち、回し蹴りを決めるエリカ
エリカ「キック」
子マグロ『ヒィッー、ヒィッー』
青い液を垂らし全滅する子マグロ達
エリカ「おほっほっほっほっほ、女王様とヴぉ呼び」
スーパー念力を受けたコスプレ仮面、体内の毒素が消え 元の姿に戻る
コスプレ仮面「よっしゃあ、セクシースタイル復活」
ガッツポーズで言うコスプレ仮面
マグロ星人「しまった、形勢逆転の予感」
円盤の中で、焦るマグロ
コスプレ仮面U「よくもやってくれたわねえ、優子必殺!
〘チャン・タマ蹴りぃ〙?」
ドスーン
プロレス中継で覚えた優子の必殺技がギュードーンの
下半身に見事にさく裂する
ギュ―ドーン「ギュードー」
堪らずと飛び跳ねるギュ―ドーン
男性「ありゃー痛てーえぞ!」
怪獣に同情する、地上の男たち
コスプレ仮面「今度はみなみが倍返しだよ
コスプレ・アタック」
回転して頭からギュ―ドーンに突っ込むコスプレ仮面
ギュードーン『ギュードー』
振らつき倒れそうになるギュ―ドーン
コスプレ仮面「お次はこう言うのはいかが
コスプレ、モモチ締め」
『ギュっギュ』っと、太股で絞める
コスプレ仮面
若者達『うひょお』
中年達『いいぞー』
おおーお、おおーお
太腿攻撃に絶賛し、煽る人々
立花「ええぞ、もっとお尻を出して行こ」
わけのわからない事を叫ぶ、爺さんまで現われる
ギュードーン『ギュードー』
『ドバドバドバ』
たまらず頭の丼から、大量の牛丼液を
放出するギュードーン
コスプレ仮面「今だ、メイビービーム」
『ビビビビビーィ』
交差させた両腕からCを模った光線が 発射される」
ギュードーン『ギュードー』
大爆発するギュドーン
マグロ星人「おのれー、覚えておれ」
捨て台詞を残し消えて行くマグロ円盤
コスプレ仮面「それじゃー勝利のポーズ、行ってみようか」
尻を『パンパンパン』と3回たたき、振り返って
「やったね」と親指を立てるポーズをとるコスプレ仮面
に唖然とする人々
マサヒコ「母ちゃんあれだよ、あれ何だか分かる」
リツ「そりゃーあんな派手な括弧しているんだから多分
コスプレ仮面なんじゃない」
買い物を終えた母がぶっきら棒に呟く
マサヒコ「ふーん、コスプレ仮面かぁ さっきのお姉ちゃん達に 似ていると思ったんだけどな」
マサヒコ、リツ「コスプレ仮面ありがとう」
手を振るマサヒコとリツ
『ピコンピコンピコン』
コスプレタイマーが点滅する音
コスプレ仮面「ショワッチュ」
大空に飛び立つコスプレ仮面
みなみ「なるほど、コスプレ仮面かぁ」
そこにみなみと優子の2人が現れる
マサヒコ「あっ、お姉ちゃん達」
二人の顔を見て、喜ぶマサヒコ
本能、一文字「おーい、みんなあ」
本能と一文字が向うから駆けてくる
風見「なんや、2人共無事やったんかいな」
いつもの口調で風見も話しに加わる
本能「どうやら終わったな」
一文字「あの巨人のおかげっすね」
風見「一体何者なんやろな」
マサヒコ「コスプレ仮面だよ、きっと正義の味方に
決まってらい」
本能「えっコスプレ仮面?」
聞き返す本能たち
みなみ「マサヒコ君が名づけたのよね」
優子「良い名ね」
マサヒコ「えへっ、正式には母ちゃんだけどさ」
頭に右手をやり、照れるマサヒコ
本能「それにしても、隊長は最後まで現れなかったな」
風見「まああの人は、所詮天下りやさかい」
みなみ(・いや、あのときの念力は多分)
『ボソっ』と呟くみなみ
一文字「みなみちゃん、どうかしたんすか」
みなみ「いや何でもないよ、隊長は私たちの知らない所で
助けてくれていたんだよ」
優子「きっとそうだよ」
本能「だと良いが」
マサヒコ親子と別れASK本部に帰って行く隊員達
N『その頃沢乃エリカは天下りで得た金を湯水のように使い
秋葉原のディスコで踊っていたのだった』
○秋葉原にあるディスコ午後6時30
観客達『クイーンクイーン、クイーンクイーン」
クイーンコールが起こる中、銀のラメが入った表柄に
身を包んだ女性が現れると周囲は『おぉ』っと言う大歓声に
包まれる。
エリカ「ロックンロールウイドウ・アハハハ―ン、
いい加減にして私彼方のママじゃあない♫」
客席「クイーン・クイーン」
おおーお おおーお
煽る観客達
エリカ「コスプレ仮面かぁ、上手い事言うなあ、でも本当の
コスプレ仮面は何と言ってもこのエリカ様よね
ハッハッハッハお魚になった、あ・たしぃいっと」
プリプリ、プリリン
尻を激しく振りながら歌うエリカ
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