コスプレ仮面☆THE(ジ)FINRL・WORLD

@kabanai

第1話 コスプレ仮面誕生!

T『西暦1999年、地球は異星人の侵略により危機に瀕して いた、そこで政府はアース・キーパー(ASK)と言う

 秘密組織を作り地球の強化防衛を図った。

 この物語は『コスプレ星人』として生まれ変わった

 みなみと優子の二人の女の子を初めとした、全ての勇者達に 贈る戦いの物語である。』

プロローグ

N「ここは宇宙の果てにある暗黒の星ゴルゴ―ラ

 宇宙征服を企むマグロ星人は伝説の怪物ユダを

 復活させようとしていた」

〇ゴルゴーラ星 メタン地帯

   マグロの形態をした宇宙人、星の中央 

   に眠る破壊神ユダに呼びかける

マグロ星人「目覚めよユダ、長きの封印を解き

我と共にこの宇宙を破戒するのだ」

  「ギエーェ」

  地の底から悪魔のような唸り声が、周囲の星々を震撼する

クロノス「いったい、あの声はなんだ」

   周辺の宇宙を巡回中だったコスプレ星人のクロ

   ノス、ゴルゴーラ星に降り立つ

同・メタン地帯

クロノス「まてぃ マグロ星人、お前の思い 

 通りにはさせんぞ」

マグロ星人「おのれ―クロノス邪魔するな」

   『テヤアア』

   マグロ星人、紫色の光線をクロノスに 

   浴びせる

クロノス「トァー、サンダースパーク」

   『ババババババ』

   相手の攻撃をかわしその手からマグロ

   星人に向かって電流を放つクロノス

   マグロ星人「おわーっ」

   ドカーン

   爆炎と共に消えるマグロ

クロノス「やっやったのか」

   辺りを見まわすクロノス、その時何処からか

   銀の輪が飛んできてクロノスの頭に嵌まる

クロノス「うっ何だこの輪っかは、俺は孫悟空じゃないぞ」

   ビビビー、ビリビリビリ

クロノス「うわぁあああああ」

   輪っかから10億ボルトの電流が流れ  

   のた打ち回るクロノス

マグロ星人「見たか先ほどのお返しだ」

   そう言ってに消え去る、マグロ

クロノス「あっ、ああああ 待てマグロ・」

同・周辺の宇宙空間

マグロ星人「えぇい それにしても忌々しい今少しで

 ユダの封印が解ける所を、こうなれば目標を

 地球征服に変更だ」

   地球に向かって飛び立つ、マグロ

クロノス「まっまてマグロ星人、いかんこの

 ままでは地球が危ない」

   『シュワ―チ』

   マグロ星人を追ってクロノスも地球へ向かう

〇地球

同・東京上空 朝5時

クロノス「だめだ、私の命はもう、ああああああ・・」

   重傷を負ったクロノス、東京上空で力尽き落ちる。

   『ああああああ』

(1)コスプレの戦士  

〇1999年9月東京、朝10時30

同・千代田区、野外ステージ

N「ここダイヤモンドホテルでは子供たちに大人気の猫耳仮面 のヒーローショーが行われていた」 

   ステージ裏で主役の北斗みなみ(19)

   南優子(19)に細かい注意を与える

   イベント会社R会長、猫田博(59)

猫田「君たちもうすぐ出番だから準備しておくように

 いいね、アルバイトだからと言って決して気を抜いちゃあ

 だめだぞ わかったね」

みなみ「あーい」

   返事をしながらアカンベをするみなみ

みなみ「どっどうしよう優子、私今頃になって

 緊張してきたよ」

優子「そんなー、大体みなみがやろうと言い出し

 たんじゃない」

みなみ「そっそれはそうなんだけどさあ」

   司会の水木かかし(40)とプッツン  

   タレントの紅井小春(18)がヒーローショーを進行する

水木「今この世界は危機を迎えています、なぜならそれは

 我々人間が引き起こした環境破壊の数々が悪の怪物たちを

 生み出したからなので、ゼット」

   赤いスカーフをピンと立て、力説する水木

マサヒコ「怖いね、かあちゃん」

 リツ「そっ、そだね」 

   客席にいる少年岡崎マサヒコ(7)の

   問いかけに頷く母、リツ(52)

小春「ちゃは、でもみんなぁ怖がる事はないのら

 宇宙の彼方黒猫星雲から猫じゃらしのホウキに乗って

 猫耳仮面がやって来たからなのら、チャハハハ」 

   ちゃは語、を交え話す小春

客席の子供『へー、すごいや』

   彼方此方から沸き起こる、子供達の声援、そこに

 大きな歯磨き粉の体にブラシの剣を持った怪人が

 客席の真ん中を裂いて現われる

ハミガキラー「あはっは、俺様はチーバット帝国の怪人

 ハミガキラーさまだ、歯磨きをしない悪い子は

 食ってしまうぞ」

   二本の牙から、不気味な笑みが零れる

歯みが鬼『ゴシ ゴシッ、ゴシ ゴシッ』

   『うぇーん』

   怪人と歯みが鬼戦闘員達の迫力に、泣き喚く

   子供たち、そこに軽快な音楽が流れる

   『チャランチャラン、チャラ―ン』

小春「あれぇ、何か音楽が聞こえて来たぞ」   

水木「さあ猫耳仮面呼ぶ時間が来たぜ、みんなぁ思いっきり

 叫んでくれゼット、せいのー猫耳仮面出て来てぇ」 

   客席にマイクを向け、声援を呼びかける水木

 しかし会場盛り上がらず

小春「ちゃは みんなどうしたのかな、まだまだ

 声が小さいぞお もっともっと、元気くいくのらぁ

 せいのー猫耳仮面出て来てぇ」

水木「猫耳仮面出てきてぇ」

   小春と水木の煽りに子供達の声も段々大声になる」

子供達「猫耳仮面出てきてぇ、猫耳仮面出て

 きてぇ、猫耳仮面出てきてぇ」

   3回繰り返す、客席の人々

   右側から胸の前で十字のポーズを切り音楽に乗って

   ウサギの被り物をしたみなみが登場する

みなみ「悪の怒りが木霊する時正義の怒りが私を呼ぶ

 平和の使者猫耳仮面1号参上」

優子「同じく・・・」

『スッテーン』

   左側の通路から登場しようとした優子、配線に

   足を絡ませステージ上で転ぶ

優子「あぁア痛タタタ―、アタァ」

   立ち上がると顔を赤らめ、空手のポーズで誤魔化し

   照れ笑いをする優子

マサヒコ「お姉ちゃん、かっこわるー」

   『ギャハハハハハハ』

   会場から大笑いが起こる

猫田「あちゃー、だから言わん こっちゃない

 まあそれなりに盛り上がっているようだから、まいっか」

   スっと胸を撫で下ろす猫田

マグロ星人「ドシーン、ドシーン」

マサヒコ『母ちゃん、あれ何」

   向こうのビルを指さすマサヒコ、巨大なマグロの

   怪物、周囲の建物を破壊しながらイベント会場に迫る

同・街中

マグロ星人「地球人諸君に告ぐ、今日よりこの地球は

 このマグロ星人様がいただく、ワハッハッハッハッハ」

   地球征服を宣言するマグロ

水木「あんな所に、巨大なマグロが」    

男性達「かっ怪獣だぁ」

女性達「ほっ本物の怪獣が 現れたって」

   次々とビルを破壊するマグロ星人に、町はたちまち

   パニックとなる

N「千代田区に突如現れた怪獣、それはクロノスに追われて

 地球にやって来たマグロ星人だった」

   ドバーン

猫田「うっ、うわぁあ」   

   マグロ星人が崩したビルの破片に当たり、猫田死す

小春「もしもし木村マネージャー、次の仕事多分遅れると思う けど良いかなぁ、いやそうじゃなくて 本物の怪獣が

 現れたと言ってるやろ、いいかげん分かれよ

 のボケナスがぁ」   

   猫田の死を横目でチラと見ながらケイタイで

   アッケラカンと話す小春

マサヒコ「おかあさん何処行ってたんだよ」   

   母と逃げていたマサヒコ、途中で群衆に押されて

   転び母とはぐれる」

みなみ「ねえ優子、あの子助けようよ」

優子「うん、早く助けよう」  

   会場から逃げようとしたみなみと優子、

   逃げるのは止め 二人でマサヒコを助け起こす

みなみ「大丈夫、一人で立てる」

マサヒコ「当たり前だい、僕もう大人だぜ」    

   少年の大人びた言葉に唖然とする二人、一方立ち上がる   と手を振り、一目散に駆けて行くマサヒコ

みなみ「じゃー、マサヒコくん」

優子「気をつけて帰るんだよ」   

   マサヒコを見送る二人

みなみ「さてと、私たちもそろそろ逃げようか」

優子「そうだよ、急いで逃げなきゃー」    

   駆け足のポーズをとる優子、その後ろ

   からマグロ星人の巨大な足が迫る

マグロ『ドシーン』

みなみ、優子『うっ、うわぁあ』  

   みなみと優子、マグロ星人の右足に押し潰される

マサヒコ「あっ、お姉ちゃん」 

   振り向いた少年の絶叫

N『ここは日本近海の何処かにある地球防衛軍ASK

 つまりアースキーパーの本部である』

〇 ASK本部 朝10時31分

同・コンピューターールーム

   『ビービービービー』

   異常を知らせる、警報機が基地内に鳴リ響く

ともみ「もしもしこちらASK本部、・・はい分かりました

 直ちに現場に向かいます」

   連絡係の結城ともみ(14)が、丁寧応対する

ともみ「みんな大変よ、千代田区にマグロの怪獣が

 現れたんだって」

  みんなの居る方に顔を向けて、伝えるともみ

一文字「何っ怪獣だって、さっそくお呼びかかったか」

   興奮気味に話す一文字弥樹(21)

風見「初出動と言う訳やな、腕がなるわ」

   パチンと指を鳴らす風見吾郎(35)

本能「それじゃー大いに活躍してやるか」

   ニヒルな顔で決める本能たけし(30)

エリカ「では全員出動がんばってね」

   満面の笑顔で送り出す、隊長沢乃エリカ(29)

同・格納庫

   5~6人の整備士たち、沢山のメカを整備中

本能「よっ、やまちゃん準備は出来ている」

山寺「ああバッチシだ」

   黒いサングラスを掛けた、整備主任山寺総一(42)が

   陽気に答える

N『ここにはASKのメカの全てが、収納されているのだ』

   本能と一文字は1号機に、風見は2号機に乗り込む

〇エリカ1号内

本能「エネルギー充電」

一文字「エネルギー充電OK」

本能「メインエンジン始動」

一文字「メインエンジン始動OK」

本能「エリカ一号機発進」

同・2号機内

風見「同じく2号機発進やでー」

   ガガーン

   山に見せかけた、基地の滑走路の扉が開く

   『ゴーオーオ』

   飛び立つ機体」

山寺「がんばるんだぞお」

   両手を振り、エールを送る山寺

N「その時みなみと優子は不思議な空間に包まれていた」

〇千代田区、球体の中

   みなみと優子、シャボン玉のような

   不思議な空間で目を覚ます

みなみ「ここは、何処」

優子「私たち死んだんじゃー」

   目の前に縞馬の宇宙人が現われ、二人

   に話しかける

クロノス「いや、ここは私の魂カプセルだ」

みなみ「魂カプセル」

優子「あなたは、一体誰ですか」

クロノス「私はクロノス、RZ48星雲から来た宇宙人だ」

優子「えっ」

みなみ「宇宙人ですか」

クロノス「君たち2人は今日から私の意志を継ぎ

 自由のために戦うのだ、 このリングを君たちに授けよう

  これが輝く時 君たちは超パワーの戦士となるのだ

 それでは、健闘を祈る」

   そう言って、消えるクロノス

優子「ちょっ ちょっと待ってよ、健闘を祈ると

 言われてもねぇ」

   リングを指にはめる二人、するとそれが

  『ピカピカ』っと、光る

みなみ「ひっ、光ったよ 優子」

優子「みなみぃ」

みなみ「ゆっ、優子ぉ」

みなみ、優子「コスプレクロース」

   しばらく見つめ合った後、互いの腕をクロスさせる

   『ピッカー』

球体がシャボン玉のように弾け、その

   中から光と共にウサギの巨人が現れる

同・外

マグロ星人「お前は誰だ、クロノスの仲間か」

男達「おっおい、ありゃー何だ」

女達「すげーぇコスプレ」

   その派手な姿に騒ぐ、地上の人達

コスプレ仮面「こっこの姿は何、私優子と同化しちゃった

 のかなぁ、とっとにかく行くわよ必殺ドロップキックだ」

   キックを放つコスプレ仮面、それを交わし冷凍光線を

   浴びせるマグロ

   『シュバババー』

   『うわ』っと 仰け反るコスプレ仮面

マグロ星人「続いてマグロ分身の術」

   あちこちに移動して、コスプレ仮面を翻弄するマグロ 

コスプレ仮面「チョコマカと忙しい人ね」

   マグロ星人の動きを目で追おうとするコスプレ仮面

   その背後からスリッパーホールドで攻撃するマグロ

コスプレ仮面「いやー苦しいよー」

マグロ星人「フフフフ、お前など直ぐに落してやる」

コスプレ仮面「あっあっ、あぁーああ」

若者達「落ちろぉ落ちろぉ、落ちろ、それっ落ちろぉ」

   ミーハーな少年たちが、盛り上がる

コスプレ仮面「あっ、あんたたちねぇ・・」

マサヒコ「あっお姉ちゃん、頑張ってぇ」

   マグロ星人の執拗な攻撃に、手をダラーンとさせる

   コスプレ仮面

   『キーン』 

   向こうからASKの戦闘機が、やって来る

〇エリカ1号機内

本能 「何だ、あっちの変なのは」

一文字「さあ、新種の怪獣では」

〇エリカ2号機内

風見 「あんな面白いかっこした怪獣、いてますかいな」

マグロ星人「フッフッフ、どうやら邪魔が入ったようだな

 勝負は預けたぞ、兎仮面」

  笑い声を残して消えていくマグロ

青年「きっ、消えたぞ」

コスプレ仮面「だーれが、兎仮面じゃあ」

   そう怒鳴り、消えるコスプレ仮面

女性「こっ、こっちも消えたわ」

男女「彼らはいったい、なんだったんだ」

   唖然とする若者達

リツ 「おーいマサヒコ」

   マサヒコを見つけ遠くから駆けてくるリツ

マサヒコ「あっ、かあちゃん」

   母と抱き合うマサヒコ、そこにみなみと優子の

   二人も現れる

みなみ「よかったね、マサヒコ君お母さんに会えて」

マサヒコ「うん」

   母と手をつないで帰るマサヒコ、その後姿を見送る二人

マサヒコ「あのーお姉ちゃん達、僕と友達になってくれる」

   振り返ってそう告げるマサヒコ

みなみ「友達かぁ、うん良いよ」

優子「私たちでよければ」

   笑顔で答え、微笑む二人

マサヒコ「お姉ちゃんたちまたね」

リツ「では、失礼します」

   手を繋ぎ、仲良く帰って行く二人

〇ビルの影

小春「チッ、これは面白いことになって来ちゃったぞ

 チャハハハ(キュルルルルル)

 あっいけないお腹が、まぁた漏らしちゃた・・・・

 まぁいっか、ルンルンルンっと」

   能天気に呟き、消える小春

N『ASKが現場に到着した時怪獣は既に消 

えており、隊員たちはマグロ星人に破壊され 

た町並みだけを目撃したのだった』

 

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