第4話

そんな訳で(どんな訳だよ)着きましたゴブリンの住処。

第一印象はまず汚い、臭いで決定だと思う。

洞窟の周りはものすごく臭い。

なんの臭いかわからないけど臭い。これを異臭というんだなーと少し現実から離れてみたけど臭いのには変わりないので頑張ります。

ゴブリンの1匹(ゴブ1と命名。他は2、3、4と命名した)にまず元仲間を5匹連れてきてもらう。

気を失わせる、奴隷化、蹴り起こす、理解される、仲間を連れてくる、を繰り返してたらゴブリンの数が30匹に増えた。

そしてゴブ8(他のゴブリンにもゴブ数字の名前を付けた。)が連れてきた最後のゴブリン。

明らかに他のゴブリンと違うことが見てわかった。

筋骨隆々で堂々としていてこちらを見ている目からは知性が感じれれる。

多分ボスではないだろうかと考えた。

前世?の小説によるとこんな感じのはゴブリンナイトとかゴブリンロードとか上位種的なやつがボスをやるみたいだからコイツも上位種ではないだろうか。

っとボスゴブリンが僕の所に歩いてくる。そして約二メートルぐらいまで近寄ると止まりしばらく僕のことを見ていた。

五分くらいたっただろうか。こちらを見ていた(観察していた?)ボスゴブリンが話しかけてきた。


「人間、俺に何のようだ?」


・・・・・やはりかなりの知性があるようだ。ゴブリンなのに随分と流暢に喋る。


「いや用があるって訳じゃないよ。そこにいるゴブ1達にいきなり襲われかけてね、このまま襲われ続けるのも嫌だから刈り取っちゃおうと思ってね」

「人間、お前はなぜゴブリンを殺さない?」

「ん?それはね、ちょうど手下が欲しかったんだ。で、殺すのも勿体ないから奴隷にしようと思って。だから殺してないんだよ」

「・・・・・なるほど分かった。俺も奴隷にするつもりか?」

「良く分かったね、正解。君この中で一番強いでしょ、一から鍛えるのもいいけど土台がしっかりしていれば鍛え易いからね。出来るなら反抗しないで奴隷になってくれるといいんだけど?」

「人間、それは無理な話だ。俺はこの世界を旅してみたい。ゴブリンに生まれたから隠れながらになるだろう。でもいいんだ、俺は自由に旅がしたい。だからここで捕まるわけには行かない」


ボスゴブリンはそうやって死亡フラグをたてながら腰に差していた剣を抜いた。


「どうしてもかい?」

「どうしてもだ」

「・・・・・そっか、本気みたいだね。なら少し痛い目を見てもらうよ。」

「・・・・・人間、名前はなんと言う?」

「まるで武士みたいだね。こういう時はそっちから名乗るんじゃない?と言いたい所だけど今回は特別に。僕の名前は秋月和人」

「っ!?」


なんかボスゴブリンが僕の名前を聞いてものすごく驚いている。

そんな驚くような名前はしていないだろう。

しばらく(って言っても10秒足らずだけど)女を白黒させていたボスゴブリンは正気に戻り口を開いた。

その口から出た言葉は僕が今までで一番驚いたものになった。


「・・・・・そうか。お前日本人だな?」

「っ!?」


今度はこちらが驚く番だった。

なぜバレた!なぜ知っている!なぜ、なぜ、何故!頭の中はその事でいっぱいとなった。

ヒュンッ!

その音と共にものすごい速度でボスゴブリンは剣を僕の頭めがけて振り下ろした。

横に転がりギリギリで避けれた。

油断した。今は戦いの最中だ、気を抜けば死ぬ。


「すーはーすーはー」


と深呼吸をして頭を冷やす。落ち着け、なんで知っているのかは死合に勝てばわかる。


「何でそれを知っているのか、教えてくれないかな?」

「断る。勝ってからにしろ」


断られてしまったけどしょうがない勝ちますか

第1Rは僕の負けだ油断してたとはいえあと一歩遅かったら僕は死んでいた。

だからもう油断はしない。

第2Rで勝つのは僕だ




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る