第2話
ピピピッピピピッ
耳元で鳴り響くアラーム音。
僕は嫌々布団の中から手を伸ばして目覚まし時計を掴むと布団の中でアラームを止め時間を確認した。
午前4:30だった。何故こんな時間に起きるのかを考えていたが、ふと思い出した。あの事を調べに行くのだ。
最近見る奇妙な夢の事を。
この夢は、ここ最近見るようになった。女の子と一緒にいる夢だ。その女の子は、顔がいつもぼんやりぼやけていて誰なのか分からない。ただとても懐かしい感じがした。その女の子に会いに行くのだ。場所の目星は、ついている。長野県にある松田町だ。
母さんと父さんの夫婦喧嘩が絶えなかった小学四年生から五年生までこの松田町祖父母に預けられたのだ。
町に一校しか無い小学校にも、通っていた。ので、町の小学生全員とは多分面識があると思う。しかし、その中には彼女はいなかった様に思う。
然し、僕の思い違いという事もあり得るし当時の同級生に聞けば何かわかるかもしれない。そう思った僕は、早速母さんと父さんに相談した。しかし、
母さんは、何故か「駄目」の一点張りだった。父さんは、「母さんに内緒だぞ」とお小遣いをくれ松田町への行き方を教えてくれた。だから、僕は今日松田町へと出発する。この冬休み初日に。僕は、音を立てない様にそっと布団から起きるとあらかじめ準備したあった荷物を持って部屋を出た。
ゆっくりゆっくり階段を降りて家をあとにした。親には、友達と遊んでくると言ってある為いなくても怪しまれないはずだ。
僕は、駅へと向かった。
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