肉食男子?3
「モキュキュイーン!」
エミはありさの少しニヤついた意地悪な顔にまた萌えた。
どこから聞こえてくるのかわからない変な音にまたありさは辺りを見回す。今まで同様すぐに音の出所を突き止めるのを諦めるのだが。
エミはありさの言葉に従わなければならないような気持ちになる。自分では従うという意識をしてないが……まるで催眠術のようだ。
「えーーー!!こんなの食べれるんですかね?」
バラエティ番組で若手芸人がゲテモノの食材を食べるかのような素振りで目を瞑りキャベツを口に入れた。
……。
「うまい!んまい!なんですかこれは!!肉より美味しいじゃないですか!!」
一気にキャベツを食べるエミを見てありさは少し不審に思った。着ぐるみの口の動きがあまりにもリアルで本当の口のような動きをしている。が、そこは最新の技術なんだろうと触れずにエミに尋ねた。
「え?へ?…キャベツ今まで食べた事ないんですか?」
「はい、初めて食べました!凄く美味しいんですね!」
勢いで漬物も残さず食べている。
美味しいと言われると、自論の野菜嫌いな人は変な人が多いと言う説とは矛盾してしまう事に気がついたが余計変な人だと思った。
少し嫌だったが、約束なので残りの弁当をエミに渡した。エミはアッと言う間に残った弁当を食べてしまった。男性と食事なんて滅多にした事がないが、こういった男性らしさを目の当たりにすると少し異性を感じてしまう。
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