お見舞いにお礼状( 夏休みの整形外科病棟)

右大腿骨骨折を経験しました。幸いひびが入った程度でしたが、手術する事になりました。

「骨にピンを二本入れて元通りに」と先生は簡単そうに仰います。


私にすれば大怪我で、すたすた歩ける様になるまで遠い道のりです。


七月末に入院しましたが、手術するのは一週間先です。

整形外科ならではの事でしょう。ちょうど夏休みに入り、脊柱側弯症らしい子供の手術の予約で一杯の様です。

次々小・中学生が入院してきます!


「久しぶり!二年振りね」と母親同士が話しています。


子供の病気は親にとってつらいですが、励まし合い、分かり合える人がいるのは、心強いものです。


病院にいますと、私のケガなど大したことない。と思えてしまいます。

術後一週間、傷も楽になってきます。

夜中トイレに立つと、同じ年格好の人に出会います。

廊下でお互いのケガについてしばらく立ち話。そばで、夜勤の看護士さんがナースコールに呼ばれて忙しく行ったり来たり。


日中は、リハビリ室にて歩く練習です。

そこでも同世代の人がいます。どちらからともなく話しかけ、しぱらく井戸端会議となります。


退院の日は、すっかり顔見知りになった方と「頑張りましょう!」とお互いを鼓舞激励、握手し別れました。


「久しぶり!二年振りね」

と、また病院でばったり会う事のない様にしたいものです。


あの子供達の治療は長期に渡るでしょう。


私のように60年生きてきて、過去が圧倒的に多いと、入院は悲観的になることもあります。

しかし、彼らは生まれてまだ10年余り、まだ少ない過去を振り返ることはなく、未来を見ています。

とても明るくはしゃいでいます。

目を見張るばかりです。


子供の心と体は、生まれながらに、少々の障害には負けない力を、持ち合わせているものなんだと、嬉しくなります。

その力強さが真っすぐ育ちますように!


入院中、外では連日38度の猛暑。ニュースや天気予報で再三再四、熱中症を注意喚起していました。

そんな中、お見舞にお越し頂いたご夫婦にお礼状を書きました。


退院の内祝いの品をお送りする際、お礼状を同封します。

今では、信書は品物と一緒に送付出来ないそうですが、封をしないなら同封出来ました。


また、大安吉日を選んで送付日を指定しました。


………


猛暑のピークは、ようやく越えた様です。

御家族皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますか。


先日は、テレビラジオが再三、熱中症を注意喚起する程の暑い中、病院へ遠路お運び下さいましてありがとうございました。


また、過分なお見舞の品も頂戴し恐縮しています。


お陰様で順調に回復し先日退院いたしました。


あの時、4人で大笑いしたことも治癒力アップに繋がったと確信しています。

ありがとうございました。

もしかしたら、このまま杖が離せなくなるのでは、と一抹の不安もありますが、奥様の良いお手本があるので大丈夫、と自分を励ましています。


まだまだ杖は必要ですが、リハビリに励み一人立ち!?出来るよう努力中です。


心ばかりではございますが退院の内祝いの品をお送りさせて頂きます。

何卒お納め下さいます様お願い申し上げます。


続く厳しい残暑には御家族皆様お気を付け下さい。

また元気でお会いしましょう。

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