第6話 鮮やかな紅

 雲一つない青空、休暇日和である。

 生まれてから生き残ることに必死で休暇なんてなかった俺は、衣食住が保証されたこの生活に感謝していた。

 王都では街全体が石畳で舗装されているそうだが、ここは違った。自然の土地を均しただけの道であった。均しただけではあるが、土魔法のおかげなのかとても均一な道だった。



 住宅地域を抜けると草むらが広がる。住宅地域の周りには警備兵がいて、交代で魔物などの異変がないか見張っていた。

 本で得た知識がどれ程正しいか、基本的な植物の見分けができるかなど実際に見て得るものは多い。

 土壌は良くも悪くもなかった。


 この町に初めて来たときは場所探しと情報収集で忙しかったからのんびり見ている暇がなかったものだから、少しワクワクしていた。


 歩いていくうちに、元いた貴族が多い地域から商人や職人の多い地域に出てきた。

 失敗作の道具や壊れた器具を置いておくゴミ捨て場のような場所に辿りつく。

 使うことのできない剣の残骸、盾の一部、穴のあいた鍋……定期的に製鉄所の人間に回収され、精錬しなおされるものの集まりがそこにはあった。


 そんな場所で一人の幼い女の子が飛び跳ねていた。


「やったぁ! これであいつらもいちげきだね!」


 そういうと足元にあった石を拾う。手に持っていた道具にセットすると二十メートルぐらい離れたところにある的に向かって投げた。


 バギッ


 鈍く木で出来た的が壊れる音がした。投げられた石は見事に的を撃ち抜いたのだ。

 確かに投石具を使えばそれぐらいはできるかもしれない。

 しかしそれを子供同士の喧嘩において使うのはいかがなものか。死ぬかどうかはともかくとして、頭にでも当たれば大怪我をすることは間違いない。

 その場合、どちらに非があるにしても彼女がこの街で暮らしにくくなるだろう。


 一瞬の間に、二つのことを考えた。

 一つはさきほどの彼女の未来への心配だった。

 もう一つはこの歳で投石具を作れる才能だった。俺は幼い彼女に目をつけ、彼女の注意を投石具から逸らすことに決めた。


「おーい、何してるんだ?」

「だれー?」

「ああ、レイルって言うんだ。あまり外で遊んだことがないから会ったことがないんだろう」

「ふーん。わたしはアイラ。で、レイルくんはどうしたの?」


 赤い髪の少女はアイラと名乗った。

 ほこりと泥がせっかく可愛らしい顔を汚して霞ませている、というと聞こえが悪いが、泥やほこりで汚れていても美少女とわかる顔立ちをしていた。きっと将来は引く手数多だろうと思われた。

 幼女に向かってそんなことを真面目に考察しているあたり、自分が幼児の体に毒されているのだと気づいた。「将来は」とついたところに精神年齢の影響がグラム単位で感じられたのが救いか。


「その、投石具は使っちゃダメだろ……」

「わるいのはむこうだもん!」

「でもそれ、お前が思ってるよりも強いぞ? そんなの作るなんてすごいけどさ。よく作ったよな」

「うう……そんなこと……」


 どうやら作ったのは威嚇のためで、自分でも威力が出過ぎることはわかっていたらしい。

 アイラは俯いて震えていた。

 別に使うつもりはなかったのに叱られたのがこたえたのだろう。羞恥で顔も赤くなっている。


 涙目になっているような気がした。

 ちょっとやりすぎたかもしれない。


「ああ、そうだ。そんなのよりもおもしろいこと教えてあげるからさ。そいつらが来たら一緒に追い払ってあげるし、な?」

「おもしろいことってなに……?」


 身長はアイラよりも俺の方が少し高いため、下から上目遣いで尋ねるという形になった。大きな瞳に正面から見据えられて少し戸惑う。

 勢いだけで言ってしまったため、何を言うのか迷っていたのもある。


「ええとな……」

「やっぱりうそなんだ」


 ジト目で睨まれて思い出したように付け加える。


「知ってるか? 俺らがいる世界って丸いんだぜ?」


 地図や星の動き、太陽の周り方を見ると前の世界と寸分狂いがない。ならばこの世界は球体で間違いない。実際、旅の記録と地図を照らし合わせても球体であることがわかる。


 しかし後から知ったことだが、そのことはこの世界においては全くの新事実だった。多くの学者、研究者達が仮説を唱えたり、こうではないかと議論しても未だ出ていない謎の一つであった。

 そして、今の段階でそんなことを聞かされても、「へー、そうなんだ」と納得のいくものではない。

 聞かされたのが、大人でなければ。


「え……? そうなの?! すごい! レイルくんそんなことも知ってるの?」


 純粋な三歳児であったアイラはすっかり信じこんでしまった。

 あ、もしかしてなんかやばい?

 別に嘘をついたわけではないが、このことはあまり声高に叫ぶと目をつけられそうな気がする。悪の組織とかなんとか協会とか教会とかから。悪の組織とかそんなものがいるのかどうかはわからないが。

 とりあえず口止めしておくことにした。


「あのな、このことは超重要機密だからな。大人でも誰も知らないし、証拠を説明しても信じてもらえない。だけどこれは本当のことだから、あまり言ってしまうと悪い奴らに狙われるぞ」


 全く嘘は言ってないのに、すごく嘘くさい。

 信じてもらえないならそれはそれでいいのだが。


「おかあさんもおとうさんも?」

「ああ」

「おうさまもしらないの?」

「もちろんだ」


 アイラは丸ごと信じてくれた。どうしてだろうか。何故か幼気な幼女を騙しているような気分になった。

 アイラが俺を見る目はキラキラと輝いており、尊敬の念がこれでもかと込められていた。


「もっといろんなことおしえて! ぜったいだれにもいわないから!」

「うっかり言ってしまったら酷いことになるよ? それでもいいなら教えてあげよう。ふふふふふ」


 だいぶ脅した。それこそキャラがおかしくなるぐらいに。これで怖気付いて引いてくれるならそれでも構わないと思ったのだ。


 しかしアイラは家族で微妙な立ち位置にいた。そのことは後でわかるのだが、中途半端だと言われる存在であった。同年代の友達とも馬が合わずに過ごしていた。

 そんな彼女からすれば、いきなり自分の前に現れたすごい人物、しかも自分のことを認めてくれる相手が尋ねた質問である。

 それは彼女にとって、自分と仲良くできるか、と覚悟を聞かれたに等しかった。

 ここで彼を逃すぐらいなら躊躇するような返答をするはずがなかったのだ。

「もちろん!」

 この元気かつ迷うことのない返事に俺もまた顔を綻ばせた。



 実を言うと俺は迷っていた。

 異世界に転生し、醜悪な生に縋っている両親を最初に見て疑心暗鬼になっていたとも言える。

 前の世界では平和だったから他人を信じ、気遣う余裕があったのではないか。そんな風に。


 だからこそ目の前の幼子の文字通り真正面からの尊敬が、信頼が、好意が何よりも嬉しかったのだ。

 自分を何も考えずに受け入れてくれる存在がたまらなく愛おしく感じた。

 大袈裟ではあるが、なくした自分の半身を見つけたような心持ちであった。


 第三者から見れば馬鹿馬鹿しいことこのうえない。

 たかが三歳児に何を警戒することがあるのか。

 俺自身が単なる三歳児ではなかったため、そんな常識もどこか彼方へ追いやってしまっていたようだ。


 今まで自分と対等に話すことのできる存在なんていなかった。物言わぬ動植物達か、大人しか見た事がなかったのだから。


 半年過ごしても保護者の考えは読めない。

 そんな中で初めて自分を見てくれた、と思える相手に出会えた幸運に感謝した。

 散らばる廃棄物の中で二人の三歳児はしばらく見つめあっていた。はたから見れば微笑ましいだけの光景だっただろう。

 お互いの存在を確かめあうように相手の中に存在する自分を見ていた。


 これが俺とアイラの出会いであった。





 ◇


 その日から俺の日課にはアイラの家庭教師みたいなものが加えられた。

 アイラは好奇心旺盛な子供だった。このくらいの年ならば普通のことなのかもしれないが、わからないことはなんでも聞いた。

 俺も答えられることはほとんど答えた。

「どうしてお空は青いの?」

「お日様の光の中から青い光だけが空気中でバラバラになって空に広がるからだよ」

「お日様の光は黄色だけど?」

「白っぽい光の中には色んな色の光のが混ざってるんだよ」

 科学的に答えの出る質問から。

「どうしてお姫さまは勇者とけっこんしたの?」

「勇者が好きだったから一緒にいたかったんだろうね」

 答えの出ない質問まで。

 もちろん他の人に言わないように強く言い聞かせてある。

 俺の伝える知識には悪用すれば戦争が起きかねない知識だってあるのだ。



 英雄譚などの本を読み聞かせながら読み書きを教えていく。

 小学生低学年ぐらいまでの算術もできるようになった。

 もうアイラはこの世界における基本的教養は身につけたと言える。


 気がつけば俺たち二人は五歳目前の年齢になっていた。


 俺自身は中学ぐらいまでの全ての教科は十分にこなせるので余裕だ。魔力トレーニングも欠かしてはいないが、未だにピクリとも魔力が出ない。

 アイラは少しだけなら魔力があるようだ。

 ちゃんとした魔法を使うには少々足りないようだが。


「ところでどうしていじめっ子たちに対して武器を作ろうなんて考えたんだ?」

「お父さんが作ってたから……」


 話を聞くと、アイラの父親は鍛冶屋を営んでいるらしい。

 父親が得意なのは剣だが、それ以外の物も作っている。武器や防具、その他の金属製品一般に手を出している。

 武器や防具の多くは店で直接売ってもいるが、金属製品の多くは店に卸している。


 アイラはいつしか父親の仕事を真似するようになった。一度見せてもらったことがあるが、この世界の鍛冶場は元の世界のそれとはおそらく違うものだった。幼いアイラを招き入れても問題のない場所なのだろう。

 天性の器用さをメキメキと上達させ、簡単なものなら大抵のものは作れるようになったとか。ただ、父親とは才能の方向が違ったようで、金属を刃物にすることだけはできない。

 だから強い武器を作ろうとしてもなかなかうまくいかず、思い当たったのがあの武器だったというのだ。


 金属加工が下手なわけではない。


 鍋などの一般的な鉄製品に関しては父親も一目置くほどの才能を誇るという。

 それを知ったのは、家に遊びに行った時にアイラの家族の会話を盗み聞いたときだった。

 そんな訳でアイラは家庭で複雑な環境に置かれているようだった。

 だからかもしれない。彼女がふらふらと一人で遊びあるいていても誰も止めなかったのは。


 よくも悪くも放任されているのだ。


 そのことを聞いたとき、あることが脳内に浮かんだ。

 魔法に続いて、異世界に転生したならばやってみたいと思っていたことの一つだ。


 今まで断念していたのは、これを作ることはこの世界の戦争をひっくり返してしまいかねないというのが一つ。しかしそれは他の人間に売らなければいい話だ。


 もう一つの理由が金属加工技術がなかったことだ。

 魔術で錬成だとか、魔法の金属があれば素人でも金属加工ができたのかもしれない。

 しかしこの世界にはそんな便利なものがほいほいと転がっているわけではなかった。

 もしも研究や冒険を積んで、世界中を探せばそんなものもあるのかもしれない。少なくとも子供の手に入るところにはなかったのだ。


 とにかく、金属を思う形に変える技術を持った少女が目の前にいる。

 しかも自分の持つ荒唐無稽な前世の知識を受け容れるだけの器があり、自分に教わっている。

 これはチャンスだ。

「じゃあ……お父さんも作れないようなすごい武器を教えてあげようか?」

「ほんとう!?」

「ああ。これもだけど他の誰にも言わない、売らない約束ならな」

「うん!」

 アイラに銃の作成を手伝ってもらうことにした。

 銃とは金属でできた弾を鉄製の筒の中で火薬を爆発させて飛ばす武器だと簡単に説明する。

 銃の特性、利点、欠点……簡単な構造に至るまで一つ一つ説明していく。

「で、ライフルっていうのがライフリングが語源だ。弾を刻んだライフリングで回転させることで軌道を安定させる。とても長い距離が撃てる」

 アイラはこくこくと頷きながら話を聞いている。時折目を輝かせながら、質問を返す。その度に答えようとする。だが中には答えられないものもあった。


 そうして俺たちの銃作成が始まった。

 平和な日本にいた身としては簡単なことしか知らないので、そこは試行錯誤と微調整を繰り返していくこととなった。

「マシンガンっていうのが、弾を次々に装填できるようにしてある銃だな」

 反動で次の弾を装填するものもあれば、ガスで装填するものもある。

「うんうん」

 他にもリボルバーや散弾銃などいくつか大まかな分類を話していく。

「まずは簡単な構造のから作るか」



 ◇

 


 周りに人がいないことを確認し、一つ一つのパーツを作り上げていく。失敗しつつ、時には頬に傷をつくりながら。

 何度も、何度も失敗した。そんな武器はなかったのではないかと俺自身が疑うほどに。

 だがアイラだけは信じ続けていた。どれだけ失敗しても、あるはずだ、と。

 だからこそ俺もまた、信じられた。


 アイラには金属加工の才能は十分にあった。

 ミリ単位の制作を可能とする繊細さと、複雑な機構を設計図におこし、脳内で組み立てられるだけの能力が。異世界の科学知識をなんとなくでも理解できるだけの頭脳もあった。

 失敗の理由は単純。鉄の筒に弾をつめて爆発により撃ちだす、それ以外の仕組みについて俺が詳しく知らなかったからだ。そりゃそうだ。ネットで見たことがあるだけの知識ですぐに作れるはずがない。

 だが、完成形のイメージがあるのとないのとではかなり違う。

 気をつけなければならないのは人の目と暴発による怪我のみ。


 そして月日が過ぎた。

 暇があれば一緒に出かけ、作っては調整を重ねてきた。苦労苦難の果てに、ようやく初めての銃を作ることに成功した。

 表に出すことは憚られる兵器の完成だ。

 50mほど離れた先の的を撃ち抜いたときは二人で手を叩きあって喜んだ。

「やったね!」

「どうだ。すごいだろう?」

「うん! レイルくんはすごい!」

「師匠と呼んで尊敬しても構わんぞ!」

「はい! 師匠!」

 嬉しさの余り若干キャラが変わっているのもスルーされた。

 あまりに手放しに褒められてこそばゆくなってしまい、柄にもないことを口走る。

「これはすごい。だからこそ力に溺れちゃいけない」

「うん」

「何度も言うけど、絶対人には話しちゃダメだよ」

「ぜったい」

 神妙な顔をしてアイラはこう続けた。

「やっぱ師匠はいいや」

 それはそうだと頷く。

 そんな名前で呼ばれるのは恥ずかしい。



 金属を手に入れて弾ばかり共同製作していた俺らにとって最も重要だったのが、火薬の補充である。

 それを解決してくれたのが、火薬草の発見だ。

 で、見つけた火薬草だが、これは俺が勝手に名付けているだけである。モン◯ンからとったとか言わない。

 正式名も似たようなもので、カジナグサという。よくこの草のせいで火事がおこるからだそうだ。燃えやすいので、よく薪の着火剤として使われている。

 そのままでは単なる燃えやすい草だが、乾燥させて特定のものと混ぜるとあら不思議。あっというまに火薬の出来上がりだ。

 複雑な組成は調べられないのでわからないが、どうやら魔物の血で汚れた場所に多いことなどから推測するに、地中の微量物質を溜め込みやすく、なおかつ油脂成分も多いのだろう。

 魔物の血で汚れた場所に多いのは、魔物の中には塩化鉄や硫黄を含むであろう性質のものもいるのだろう。

 前世でもそんな草があった。


 硫黄硝石云々はともかくとしてユーカリである。

 ユーカリは自身の葉などが良くない状態になると燃えやすいように植物性油脂を多く含む。だからユーカリ油などができる。

 オーストラリアはそのせいでよく山火事に悩まされている。よく燃えるもんな。

 俺がオーストラリアに修学旅行で行ったときも、山火事で空がうっすらと煙っていて煙臭かったのをよく覚えている。

 余談ではあるが、コアラは毒のあるユーカリを食べるから弱いし、燃えやすいユーカリの近くに住むから山火事で死にやすいのだとか。

 ぬいぐるみのようなあのフォルムの動物にも苦労はあるということである。

 間抜けな死に方というのならば、マンボウにも言えることだが。まあ一番は人間か。


 とにかくそれを知った俺たちは火薬草をかき集めた。

 子供の足でできることは少ないので、依頼までだした。

 冒険者を営む彼らにとって、薪代わりの火薬草などおつかいのようなもので、それでお金が出るならと討伐依頼の帰りに喜んでとってきてくれた。不審なものを見る目と、微笑ましいものを見る目に分かれたが。

 

 そこからはとても順調にことが進んだ。

 何種類かの銃の作成に成功したのだ。

 基礎魔導工学の本を引っ張り出してきて、どうにか組み合わせられないかという案もでた。


 結果は上々。

 魔法陣の刻まれた金属や魔石を使用した。

 棄てられた剣の宝石部分に残った欠片でも代用が効くようになった。

 ただ、やはりそれでは魔力の使えない俺は使えない銃になったのだが。


 そんなこともあって、俺は作った銃はアイラが使うようにと指示した。

 扱いやすい小型の銃と銃弾を二十発ほどアイラに渡す。

 残りのほとんどは俺が与えられた部屋の鍵付き金庫に貴重品と共にしまってある。


 俺は完成の時には調子に乗ってはみたが、今はそれ以上にアイラの凄まじさを実感している。

 自分はただ単に持っていた知識をひけらかしたに過ぎないが、アイラはそれを幼くして理解し、そして銃を作り上げるにまで至ったのだ。その知識だってうろ覚えでしかもざっくりとしたものばかり。生前中二病を拗らせて、調べたうわべだけの知識にすぎない。


 才能の塊みたいな子だ。

 だが同時に普通の子でもある。


 自分は精神年齢は二十歳を超えている。何かあったときに、その判断で切り抜けられる程度の年齢だ。アイラに何かあったときに、身を守る力があった方が良いのではないか。

 アイラに銃を渡したのはそういう意図もあった。


 彼女に銃を渡す。この選択肢は正しかった。

 俺の予想とは正反対の方向で。


 アイラはやはりすごかったのだ。

 俺が銃を撃とうとすると、反動だったり経験不足だったりでうまく狙いが定まらない。銃に対する知識不足もあるのかもしれない。

 しかしアイラは簡単に銃弾を狙ったところに当てることができた。


 ますます残念だ。

 近代兵器で活躍することもできないのか。


「やはり俺は天才にはなれないか」

「ん? 何か言った?」

「いいや。アイラは可愛いなって」

「なにいってるの」


 家でも中途半端扱いされているせいか、褒められ慣れていないのか照れて赤くなるアイラ。

 仲良くなった子が自分で自分の身を守れるぐらいに強くなれたのだ、それで良しとしよう、とその横顔を見て思うのだった。

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