03 後半戦

 ライブ全体を通して九曲目にあたる『アルファロメオ』が終了したならば、本日が初お披露目となる楽曲の開始である。

『ベイビー・アピール』の持ち曲で、曲名は『fly around』。ユーリがこのひと月半ほどで習得した、漆原とのデュエット曲であった。


『アルファロメオ』ほどではないにせよ、これもミドルテンポのややダークな曲調であった。

 漆原は機械的でありながら粘ついた声音であり、ユーリは透き通っているがどこか生々しい声音だ。まったく正反対のタイプであるように感じられる二人の歌声が交互にAメロとBメロを歌いあげ、サビで融合する。それはこれまでの『トライ・アングル』になかった、一種幻想的な空気を作りあげていた。


 また、こういった楽曲には陣内征生のアップライトベースがきわめて調和する。最初からこれが正しい形だったのではないかと思えるぐらい、陣内征生の優美で流麗な旋律がしっくりと馴染むのだ。そしてやっぱり、山寺博人のエレアコギターと西岡桔平のカホンの音色が、『ベイビー・アピール』のデジタルなサウンドに人間臭い魅力を上乗せしているように感じられた。


『アルファロメオ』に『fly around』という異色の曲を連続で披露され、会場にもこれまでと異なる空気が満ちている。ただ熱狂するだけでなく、『トライ・アングル』の織り成す世界にどっぷりと引き込まれている様子だ。


 そうして『fly around』が終了したならば、ステージが暗黒に包まれる。

 いくぶんおごそかな調子で拍手が送られて、それが鳴りやむと、山寺博人がエレアコギターをかき鳴らした。熱心な『ワンド・ペイジ』のファンであれば、音色の違いなど関わりなく察しがついただろう。期待に満ちた歓声がわきあがり、そこに残る六名の演奏が重ねられた。『ワンド・ペイジ』の楽曲である、『砂の雨』だ。


 ステージを暗くしている間に、西岡桔平はドラムセットに、ダイはパーカッションのセットに移動している。第一幕の『ジェリーフィッシュ』と同様に、『ワンド・ペイジ』が主導となる楽曲に『ベイビー・アピール』の激しい演奏が追加されて、こちらもまた新たな魅力が引き出されていた。


 ドレス姿のユーリは妖艶な雰囲気をかなぐり捨てて、『砂の雨』を熱唱する。

 大きなつばの陰で、ユーリが涙を流しているのが見て取れた。そして、そんなユーリの姿に瓜子が涙を誘発されてしまうというのも、これまで通りのことであった。


 そして『砂の雨』を終えたならば、これも初お披露目となる『カルデラ』だ。

 これは『ワンド・ペイジ』の楽曲で、ユーリと山寺博人のデュエット曲であった。


 デュエット曲を一曲ずつ追加しようというのは運営陣とメンバー間の協議で決められたことであるが、選曲を任されたのはそれぞれのバンドのメンバーである。それで『ワンド・ペイジ』が選んだこの『カルデラ』は、意外なことにアップテンポの楽曲であった。『ベイビー・アピール』のほうがちょっとダークな『fly around』ならば、それとは趣向を変えようという意識が働いたようである。


 ただ、アップテンポでも明るい曲とは言い難い。『ワンド・ペイジ』らしく、切迫感に満ちた歌と楽曲であるのだ。激情の噴出によって空いた心の穴がいつまでも埋まらないという、そういった歌詞が山寺博人らしい詩的な抽象表現によって綴られていた。


 しかしまた、これは絶望を歌った歌ではない。理不尽な痛みに怒り、それを力ずくでねじ伏せようという内容であるのだ。ユーリはこれまでの楽曲の中でもっとも感情を込めるのに苦労していたようだが、最後のスタジオ練習でようやく山寺博人からゴーサインをいただけたのだった。


 ユーリはあまり深刻な怒りを発露するタイプではないため、感情を乗せるのに苦労したのだろう。

 しかし、今のユーリは――山寺博人に負けない迫力で、『カルデラ』を歌いあげていた。

 ワインレッドのドレスに包まれた肢体を狂おしげによじり、振り絞るような声音で怒りの言葉を吐く。それは、どことなく――一昨年の夏の夜、「格闘技なんてくだらない」と言い捨てていたサキに敢然と立ち向かっていたユーリの姿を思い出させてやまなかった。


 当たり前の話だが、ユーリの中にだって怒りの感情は存在するのだ。

 義理の父親や、中学時代の教員や、徳久や、黒澤や、タクミ選手や――そういった人々の理不尽な行いに、嘆き悲しむのと同時に、怒りを覚えていたことだろう。ユーリは持ち前の明るさでそれらの怒りをねじ伏せていたが、もしもそれを表出していたならば、これぐらいの迫力が生じていたのかもしれなかった。


 だからきっと、これがただ怒りを爆発させるだけの曲であったなら、ユーリは悲しい曲と同じぐらい心を削られていたかもしれない。

 しかしこの曲には、「それでも絶対に屈しない」という思いが込められていた。

 だからユーリは負の感情だけにとらわれることなく、これだけの気迫でこの歌を歌うことができるのだろうと思われた。


 ユーリと山寺博人、そして他なる演奏陣の迫力に圧倒されながら、人々は歓声をあげている。

 その歓声を振り切るようにして、ユーリは舞台袖に戻ってきた。


「ふいー。やっぱりこの曲が、一番カロリーを消費するわん」


 帽子とヴェールを剥ぎ取りながら、ユーリはふにゃんと笑った。


「おなかがぎゅるぎゅる鳴りそうだけど、ユーリの出番は残り四曲! 失われたカロリーは、打ち上げですべて取り戻す所存なのです!」


「その意気です。では、お召し替えをどうぞ」


 これだけのライブを目の当たりにしながら、千駄ヶ谷は相変わらずの平常心だ。瓜子などは情緒をしっちゃかめっちゃかにされながら、ようよう業務を果たすばかりであった。


 第四幕となったステージでは、漆原が『ワンド・ペイジ』の楽曲を歌いあげている。

 漆原が二曲を歌い終えたならば、今度は『ワンド・ペイジ』が『ベイビー・アピール』の楽曲をカバーする形で、山寺博人が二曲を歌いあげる。第二幕と対になる構成である。これならば、『ワンド・ペイジ』と『ベイビー・アピール』のどちらのファンにも納得してもらえるはずであった。


 再び楽屋に戻ったユーリは、まずローズピンクのビキニを着込んだのちに、両肩から鎖骨までがあらわになるオフショルダーのトップスをふわりと纏い、きわめて股上の浅いワイドパンツに足を通す。ユーリにしては珍しくボディラインの出ない衣装であるが、ユーリの躍動感に満ちたダンスにこういった格好が映えることは、ミュージック・ビデオの撮影時に証明されていた。なおかつ、露出が少ない分、トップスとボトムの狭間に見え隠れする腰のくびれとビキニの紐がとてつもない色香を発散するようであった。


 腫れあがった右目は再びピンクの眼帯で隠蔽され、派手なキャップを斜めにかぶらされる。ユーリには珍しいストリートダンサー系のファッションであるが、どんな衣装でもその美貌とプロポーションで着こなしてしまうのがユーリだ。黒いピンヒールも罪のないスニーカーに履き替えて、ユーリは勇躍、舞台袖に舞い戻った。


 ステージでは、山寺博人が『ベイビー・アピール』の楽曲を熱唱している。

 そちらもまた、瓜子の心拍数をあげてやまない格好よさである。確かに千駄ヶ谷の言う通り、ユーリがステージを離脱することで、おたがいの魅力を引き立て合う効果があるのかもしれなかった。


 そうして山寺博人が二曲を歌い終えたならば、ステージの本編も残り二曲だ。

 本編の締めくくりに選ばれたのは、『リ☆ボーン』と『ハダカノメガミ』である。

『リ☆ボーン』は『ワンド・ペイジ』の主導、『ハダカノメガミ』は『ベイビー・アピール』の主導で、期待を裏切らない盛り上がりようであった。


『みなさん、ありがとうございましたぁ!』


 ユーリが登場してたった二曲でステージの終わりが告げられると、客席にはまるでブーイングのような勢いでアンコールがかけられる。

 その間に、今度は全員が大急ぎで着替えを済ませることになった。

 ユーリはモッズ風のワンピース、他のメンバーはモッズスーツである。

 特典のフォトブックやミュージック・ビデオでお披露目された、遊び心あふれるステージ衣装だ。『ベイビー・アピール』が彼ららしからぬその姿で登場すると、客席には歓声と笑い声が吹き荒れた。


『なんだよぉ。別に似合ってないことはねえだろぉ? まあ、ダイなんかはマフィアそのものだけどさぁ』


『そりゃあこっちのセリフだよ! 俺なんて、紳士そのものだろ!』


 漆原とダイの掛け合いで、また笑い声がさそわれる。

 そんな中、粛々と演奏が開始されたのは、きわめて重々しく激しいスローテンポの楽曲、『ピース』である。


 瓜子が聞いたところによると、両A面シングルという体裁で発売された『ハダカノメガミ』と『ピース』は、デジタル配信のダウンロード数もミュージック・ビデオの再生数も、ほぼ互角であったという。アップテンポで華々しい『ハダカノメガミ』と同じぐらい、この『ピース』も人気を博することができているのだ。


 この曲においても、ユーリは感情移入が過ぎて、どうしても涙をこぼしてしまう。

 そして、そんなユーリの感情が真っ直ぐに乗せられたこの曲が、多くの人々の心を揺さぶるのだろう。瓜子とて、そのひとりに他ならなかった。


『どうもありがとうございましたぁ!』


『ピース』を歌い終えたユーリは、その顔を滂沱たる涙で濡らしながら、笑顔できびすを返した。

 観客たちは、またもやブーイングのようにアンコールの声を唱和させる。もう十九曲もの楽曲が披露されて、二時間以上が経過しているというのに、人々はまだ貪欲に昂揚と熱狂を求めているようであった。


 まあ、アンコールが二回かけられることを想定して、最初のアンコールは一曲に抑えられたのだ。楽屋に戻ったユーリは大急ぎでワンピースを脱ぎ捨てると、ビキニの上から最初に着用していたショートデニムと『トライ・アングル』のグッズTシャツを纏い、申し訳ていどにメイクを直されてから、とんぼ返りでステージを目指すことになった。


 他のメンバーはジャケットとシャツを脱ぎ捨てて、やはり全員がグッズTシャツを着込んでいる。全六種類のTシャツで色とりどりであったが、みんな黒いモッズスーツのボトムを着込んでいたため、これまで以上の統一感が生まれていた。


『再びのアンコール、ありがとうございまぁす。これがホントのホントに最後の曲ですので、思い残すことのないように楽しんでいってくださぁい』


 大歓声の中、山寺博人がエレキギターをかき鳴らす。

 今日は多くの楽曲でエレアコギターを披露していた彼であったが、この曲ばかりはこの荒々しいエレキサウンドが必要であったのだ。それは惜しくもファーストシングルの候補から外された、『burst open』であった。


 この曲はいまだに音源としてはリリースされていないため、『トライ・アングル・プロローグ』や年末ライブを見届けた人間しか、耳にしたことがない。

 しかしこれは、山寺博人がユーリの歌声に触発されて作りあげた、素晴らしい名曲であるのだ。ファーストシングルの候補から外されたのも、漆原の作詞作曲したスローテンポの楽曲たる『YU』が完成しなかったためであり、セカンドシングルにはこちらがリリースされることがすでに内定されていた。


 よって、観客たちもこれまで以上の熱狂で、『burst open』の披露を喜んでくれていた。

 この曲は、『トライ・アングル』の持ち曲の中で、もっとも切迫感に満ちみちたアップテンポの楽曲であるのだ。通算十二曲目の歌唱となるユーリもいっさい疲れを見せることなく、振り絞るような歌唱でこの激しい曲を歌いあげていた。


 また、他のメンバーたちも心から楽しそうに、それぞれの楽器を奏でている。ただひとり、山寺博人だけは内にこもるスタンスであったが、彼の昂揚はすべてギターの音色とコーラスの声音によって示されていた。


 ユーリはそれこそピンク色の竜巻のように、ステージで躍動している。

 そこに不測の事態が生じたのは、最後のサビ前のギターソロにおいてであった。

 このパートは、前半部にリュウが怒涛のソロプレイを見せつけ、その後に漆原と山寺博人が半分ずつの長さで後半部を受け持つ構成になっている。それでリュウがステージの真ん中に躍り出ると、ユーリは場所を譲るようにくるりとターンを切り――その到着地点に、山寺博人がたたずんでいたのだった。


 息を呑む瓜子の眼前で、ユーリの肩と山寺博人の背中が衝突する。

 それでバランスを崩したのは、もちろん山寺博人のほうであった。ユーリはそのウェイトに見合わぬ怪力を有しているため、無防備な背中をさらしていた山寺博人に太刀打ちするすべはなかったのだ。


 山寺博人は、ギターごと前のめりに転倒する。

 なお悪いことに、彼の正面にはコーラス用のマイクも立てられていたため、まずはギターとマイクスタンドが激突し、あらぬ方向に吹き飛ばされたマイクがリュウのギターソロに衝撃音の不協和音をかぶせた。


 立ちすくむユーリの足もとで、山寺博人は何事もなかったかのように身を起こす。

 が――彼のギターはペグという弦を巻き取るための部品がひとつ弾け飛び、千切れた弦がだらんと垂れてしまっていた。


 舞台袖に控えていたローディーは大慌てで予備のギターをひっつかんだが、すでにソロパートは漆原に移行している。これから全速力で駆けつけても、山寺博人の出番に間に合わないことは歴然であった。


 すると山寺博人は、漆原に見せつけるように、壊れたギターをステージの中央に投げ捨てた。

 漆原はにやりと笑い、アドリブでソロプレイを延長する。リュウもまた、ギターが一本ぬけた穴を補うように、いっそう激しくバッキングのギターをかき鳴らした。


 そちらのギターソロが終了したならば、最後のサビである。

 しかしユーリは、呆然と立ちすくんだままだ。

 すると――山寺博人は徒手のまま、いきなりユーリの肩に腕を回した。

 そうしてユーリの指先ごとマイクをひっつかむと、それを口もとに引き寄せる。


 山寺博人がサビのパートを熱唱し、一秒遅れでユーリもそれに加わった。

 肩を組んだユーリと山寺博人が、一本のマイクでサビを歌い始めたのだ。

 それで二人の声音がいっそう深く絡み合ったように思えたのは――瓜子の思い込みであったのであろうか。

 何にせよ、二人の歌声はそれまで以上の迫力でもって、瓜子の心臓を脈動させたのだった。


 会場にも、凄まじいまでの熱気が吹き荒れていく。

 そうして楽曲はエンディングに向かい、サビのパートが終了すると、山寺博人は元来の構成にないシャウトを振り絞った。

 まだ肩を抱かれていたユーリも、それに引きずられるようにして雄叫びのようなシャウトを放つ。そのときこそ、瓜子は全身に鳥肌が立つほどの迫力を覚えてやまなかった。


 楽曲が終了し、最後の一音が叩きつけられると、会場には今日一番の歓声が爆発する。

 メンバーの八名はステージの前面に進み出て、全員が手をつなぎながら一礼した。その際にも、ユーリの右手は山寺博人が握っていた。


『どうもありがとうなぁ。次のライブで、また会おうぜぇ』


 ユーリが何も語らないため、漆原が締めくくりの挨拶を済ませて、メンバー一同は舞台袖に舞い戻ってきた。

 そうしてお客の目がなくなるなり、ユーリは涙目で山寺博人に頭を下げたのだった。


「ヒロ様! ユーリのせいで、とんでもないご迷惑を――」


「うるせえなぁ。あのていどのアクシデントで、オタオタすんじゃねぇよ」


 山寺博人がぶっきらぼうに応じると、リュウが笑顔で「そうそう」と割り込んだ。


「最後のサビからシャウトまでなんて、過去最高の迫力だったじゃん。やっぱりユーリちゃんは、アクシデントをパワーにできるタイプなんだな」


「それに、山寺のフォローもナイスだったな。さすがのユーリちゃんも、真っ青になってたしよ」


 タツヤがそのように言いたてると、山寺博人は「ふん」と鼻を鳴らした。


「曲中に弦が切れるなんて、しょっちゅうだからな。今日は他に二人もギターがいたんだから、慌てる理由なんざねえだろ」


「ああ。ライブなんて、トラブルがあってナンボだからなぁ。ユーリちゃんも、なんも気にすることないよぉ」


 のほほんと笑いながら、漆原もそのように言葉を添える。というよりも、仏頂面の山寺博人を除けば、その場の全員が笑顔であったのだ。小心者の陣内征生でさえ、目を泳がせながらはにかむように笑っていたのだった。

 そうして舞台袖から廊下にまで到着すると、今度は千駄ヶ谷が深々と一礼した。


「ユーリ選手が山寺氏と接触してしまったのは、おそらく眼帯のせいで遠近感をつかめなかったゆえでありましょう。であればそれは、ユーリ選手のステージ衣装を選定したスターゲイトの責任と相成ります。皆様には、心よりのお詫びと感謝の言葉を伝えさせていただきたく存じます」


「だから、そんな大げさな話じゃねえだろ。あんなもん、トラブルの内にも入らねえよ」


「寛大なお言葉、ありがとうございます。ギターの修繕費に関しましてはこちらが間違いなく受け持ちますので、請求書はスターゲイトまでよろしくお願いいたします」


「いいよ、別に。あのギターも、そろそろ買い替え時だったからな」


「では、新しいギターの代金はユーリがお支払いするのです!」


 まだ涙目であるユーリが勢い込んで言いたてると、山寺博人はげんなりした様子で溜息をついた。


「他人の金で買ったギターなんざ、弾く気になれねぇよ。それよりあんたは、あのていどのことで自分の仕事を忘れんなよ。周りで何が起きようとも、最後まで歌いぬけ。副業だろうが何だろうが、ギャラをもらってる以上はプロなんだからな」


「はいっ! まことに申し訳ありませんでしたっ!」


 そうしてユーリはうるうると目を潤ませながら、ようやく瓜子に向きなおってきた。


「それで、あにょう……うり坊ちゃん、怒ってりゅ?」


「怒ってませんよ。ヒロさんが怪我でもしてたら、ユーリさんと同じぐらい取り乱していたでしょうけどね」


 瓜子は心よりの笑顔を届けながら、汗で湿ったユーリの髪をひとふさ、きゅっと握ってみせた。


「今日もお疲れ様でした。最後の最後まで、最高のステージでしたよ」


 それでユーリはようやく安心したらしく、子供のように「うん」とうなずいた。

 そうして『トライ・アングル』の三ヶ月ぶりのライブは、ひとつのアクシデントを乗り越えて、見事に大成功を収めることに相成ったのだった。

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