ACT.3 合同合宿稽古 #1

01 出陣

 八月の、第二週の終わり際――お盆を目前に控えたその日に、赤星道場と新宿プレスマン道場の合同合宿稽古が敢行されることになった。


 日取りは、二泊三日。場所は千葉県の内房に位置する『七宝荘』なる施設。参加人数は――なんと、六十名になんなんとする大規模な合同合宿稽古であった。


 もともと赤星道場は、遥かな昔日から年に一回の合宿稽古を開催していたという。道場の主要メンバーばかりでなく、キッズコースの門下生や保護者まで引き連れて、スキルアップとコミュニケーションの強化を図っていたのだそうだ。


 よって今回も、参加メンバーの過半数は赤星道場の関係者となる。プレスマン道場においても関心を寄せる人間は多かったが、ファイターの多くは本業やら副業やらを抱えているために、二泊三日の小旅行というのはなかなかにハードルが高いのだ。最終的に、プレスマン道場からの参加者は十五名ていどに落ち着いたようだった。


 ちなみに女子MMA部門のメンバーは、当然のように全員が参加を表明している。

 サキ、ユーリ、瓜子、愛音の四名である。

 篠江会長と早見選手は北米に渡ってしまったため、引率者は立松にジョンとなる。あとはサブトレーナーのサイトーと柳原も参加し、残りはのきなみMMAとキックの男子選手たちであった。


 そして、瓜子たちが外部で親交を結んだ、女子選手たちだ。

 小笠原選手、小柴選手、鞠山選手、多賀崎選手、灰原選手、オリビア選手――全員が、ここに居揃うことになる。

 そしてまた、今回はそこにもう一名、新参の選手が加わることになった。

 鞠山選手から話を聞き及び、是非にと志願してきたのだそうだ。

 その人物は、集合時間の早朝に、鞠山選手の運転する車に同乗して姿を現した。


「待たせただわね。全員、そろってるだわよ?」


 サイトーを除く十一名の女子選手は、鞠山選手と多賀崎選手の車で移動する手はずになっていた。鞠山選手が到着した時点で、他のメンバーは全員集合しており――そんな中で、その人物は鞠山選手のワゴン車から降りてきて、ぺこりと一礼してきたのだった。


「今回は、お世話になります。三日間、どうぞよろしくお願いいたします」


 ユーリに負けないぐらい周波数の高い声音が、朝の大気に響きわたる。

 それは、天覇館東京本部の所属である、魅々香選手に他ならなかった。


 瓜子たちに挨拶をした後は、手に持っていたキャップを深くかぶってスキンヘッドを覆い隠す。そうすると、どこか爬虫類を思わせる骨ばった顔の陰影が濃くなって、いっそう陰鬱な印象になってしまった。


「美香ちゃんは、わたいが責任をもって乗せていくだわよ。他の連中の割り振りは、もう決まったんだわよ?」


「それがちょっと、もめてる最中なんすよね」


 多賀崎選手の車は四名乗りであり、鞠山選手の車は七名乗りとなる。それで瓜子は灰原選手に、一緒に多賀崎選手の車に乗ろうとお誘いを受けたのだが――瓜子にはユーリが存在し、ユーリには愛音が存在したのだ。しかも灰原選手は瓜子と多賀崎選手の両方と同乗したいと言い張っていたために、話がもつれてしまったのだった。


「もー、めんどいなあ。こっちは四人乗りなんだから、うり坊とピンク頭だけで手一杯なんだよ!」


「そうはいかないのです! 今日こそは、ユーリ様のお隣を死守させていただくのです!」


 斯様にして、もめているのは主に灰原選手と愛音であった。

 が、ユーリはそれ以上の熱意で瓜子との同乗を願っているのだから、他人事ではないだろう。ユーリは終始無言であったが、瓜子と引き離されてなるものかと、ずっとTシャツの裾を握りしめていたのだった。


「まるで園児の引率にでもなった気分だわね。話し合いで決まらないなら、とっととジャンケンでもするだわよ」


 鞠山選手の至極真っ当な提案に、ユーリは無言のまま瓜子のTシャツをぐいぐい引っ張ってくる。

 ユーリの怪力にTシャツを引き裂かれる前に、瓜子は声をあげることにした。


「あの、鞠山選手。実は自分はユーリさんから目を離さないように、上司から厳命されてるんすよね」


「だったらそこは最初からペアにして、三人と六人の組み合わせになるようにジャンケンするだわよ。それでも文句のある人間は、勝手に電車で向かえばいいだわね」


 ということで、朝から往来でジャンケン大会が行われることになった。

 結果は――サキと愛音と灰原選手が、多賀崎選手の車である。


「ほらー! あんたが余計なこと言うから、わけのわかんない顔ぶれになっちゃったじゃん!」


「愛音こそ、痛恨の思いであるのです! 帰り道では、必ずや勝利をつかみ取ってみせるのです!」


「あたしがこいつらを乗せなきゃならんのか……サキ、道中の面倒はあんたにまかせたよ」


「このタコスケどもをしつけるには、二本の腕でも足りねーだろうなー」


 そうしてやいやいと騒ぎながら、サキたちは多賀崎選手のトールワゴンに乗り込んでいった。これは多賀崎選手が実家から拝借してきたのだそうだ。


 いっぽう鞠山選手の巨大なワゴン車は、なんと自前のものであるという。七人乗りのワゴン車の運転席に身長百四十八センチの鞠山選手がちょこんと収まっているさまは、なんというか得も言われぬ貫禄であった。


「ほら、さっさと乗るだわよ。もたもたしてたら、本当に置いていくだわよ」


「押忍。お世話になります」


 瓜子とユーリはワゴン車の後列に陣取らせていただき、中列は小笠原選手と小柴選手とオリビア選手、助手席が魅々香選手という布陣に相成った。

 チューリップハットをかぶった鞠山選手は真っ赤なふちのサングラスを装着した上で「いざ出陣だわよ」とワゴン車を発進させる。


「プレスマン道場の面々も、すでに出発してるだわね?」


「ええ。あっちも十人ちょっとなんで、何台かの車で分かれたみたいです。鞠山選手と多賀崎選手が車を出してくれて、本当に助かりました」


「アクアラインを使えば、せいぜい九十分ていどだわね。マコトは長距離運転に慣れてないって話だから、途中で一回休憩を入れるだわよ」


 鞠山選手も多賀崎選手を出稽古で迎え入れて以来、ついにファーストネームで呼ぶようになっていた。なおかつ呼び捨てであるのは、年長者の特権であろう。合宿稽古に参加したメンバーの中で、二十六歳である多賀崎選手よりも年長であるのは鞠山選手ただひとりであったのだ。


「だけど、今回の合宿稽古は楽しみだよね。赤星とプレスマンのメイン選手が勢ぞろいしてる上に、美香さんまで参加してくれたんだからさ」


 小笠原選手がそのように言いたてると、助手席の魅々香選手がこちらに向かってまた頭を下げてきた。


「ほ、ほとんど面識もない方々ばかりなのに、無理を言ってしまって申し訳ありません。みなさんのお邪魔にならないように心がけますので……」


「面識がないってことはないっしょ。興行でも、しょっちゅう顔をあわせてるでしょ?」


「で、ですが、わたしは人見知りですので……」


 魅々香選手は《アトミック・ガールズ》でも指折りの強面であるのに、ずいぶん繊細な気性をしているようだった。それでもって、声は可憐な少女のごときである。


「この中で魅々香選手と懇意にしていたのは、鞠山選手と小笠原選手ぐらいなんすか?」


 瓜子も潤滑油としての役目を果たすべく、そんな声を投げかけてみる。

「そうだなあ」と、前の席で小笠原選手が首をひねった。


「小柴も前に挨拶をさせたけど、それ以降は交流を深めるチャンスもなかったよね。他の面々はどうだろう?」


「オリビア選手や多賀崎選手は、試合で当たったことがあるぐらいで……灰原選手は……あまり存じあげません」


「そっかそっか。それじゃあこれを機会に、交流を深めてよ。打倒チーム・フレア戦線ってことでさ」


「ふん。あんな連中の仕掛けたゲームに乗っかるのは、少しばかり腹立たしいところだわね」


「そいつは同感だけど、あいつらを潰すには試合で思い知らせるしかないからね。……とはいえ、アタシの階級に見合う相手はいないからなあ。ここは本気で、減量に取り組んでみるか」


 小笠原選手の発言に、ユーリが「ほえ?」と声をあげた。


「減量と申しますと? 無差別級の小笠原選手が、本当にミドル級まで落とすのですかぁ?」


「いやいや、秋代のやつはあの動画で六十一キロ以下級だって抜かしてたじゃん? あいつはきっとベリーニャとやりあうために、ひとつ階級を上げたんだよ」


 こちらの座席を覗き込みながら、小笠原選手は不敵に微笑んだ。


「アタシは今、六十七キロぐらいだからさ。五十六キロまで落とすのはさすがにしんどいけど、六十一キロなら、まあ射程圏内じゃないかな。若い頃は、それに近いウェイトでキックの試合に出たりもしてたしね」


「小笠原選手は、今でも十分にお若いですよぉ。……でもでもやっぱり、六キロも落とすのは大変そうでありますねぇ」


「そういうアンタは、どうなのさ? やっぱ、階級を上げるの?」


「ふみゅう。それはあちら次第と申しますか……ジジ選手も無差別級への転向を希望しておりましたけれど、王座の返上が認められなかったでしょう? ユーリの希望がすんなり通るかどうか……というよりも、まず試合を組んでもらえるかどうかも未知数でありますし……」


「スキャンダルで潰せなかったんだから、あっちも試合を組むしかないっしょ。試合もさせないまま追い出したら、アンタにビビってるって言ってるようなもんなんだからさ」


 そう言って、小笠原選手は長い指先をユーリに突きつけた。


「それにあのオルガって選手は、アンタとの対戦を希望してたって話なんでしょ? それならきっと、アレがアンタを潰すために準備された秘密兵器なんだよ。アンタの希望どうこうじゃなく、階級の変更を命じられるぐらいなんじゃないのかね」


「ああ、オルガ選手も六十一キロ以下級でありましたねえ……そうすると、ユーリはせっかくのミドル級のチャンピオンベルトを早々に手放すことになってしまうわけですかぁ……」


 ユーリが深く溜息をつくと、小笠原選手は不思議そうに首を傾げた。


「アンタはベリーニャとやりあうために、ミドル級の王座を目指したんでしょ? こんな状況でも、まだベルトに未練があんの?」


「それはまあ……これは魅々香選手や沖選手やマリア選手と一生懸命試合をした結果でありますため……そんな簡単に手放したいとは思えないのですよねぇ……」


 小笠原選手は、虚を突かれた様子で目を剥いた。

 それから今度は、目を細めて微笑する。


「うん、そっか。アタシもちょいと、敵のペースに呑まれてたかな。どんなにアトミックがグダグダになったって、ベルトの重みに変わりはないよね」


「はいぃ……何かで一等賞になれたのって、ユーリにとっては初めての経験でありましたので……」


「うん、ごめん。アンタの気持ちをないがしろにするつもりはなかったんだ。……美香さんも、ごめんね」


 助手席の魅々香選手は、可愛らしい声音で「いえ」と応じた。


「たとえ桃園選手がベルトを手放すことになっても、たとえアトミックがどんな状況になってしまっても……わたしにとってのあの試合の価値が変わるわけではありません」


「うん。あの試合は凄かった。……アタシも早く、桃園と真っ当な試合をしてみたいもんだよ」


「あうう。その節は、本当に失礼をば……」


「だから、いちいち謝るなって。……とにかくアタシらは秋代やらオルガやらをぶっ潰して、ベリーニャと決着をつけなきゃいけないわけよ。舞さんを倒したベリーニャを、このままブラジルだかアメリカだかに帰らせるわけにはいかないからね」


 やはり穏やかな気性をした小笠原選手の内にも、まだまだ根強く憤懣が渦巻いているようだった。

 花咲氏の逮捕から、すでに半月以上が過ぎている。タクミ選手の第三の動画が配信されたのは、およそ十日ほど前だ。それから今日まで、とりたてて大きな動きは見られなかったが――事態がまったく改善されていないのだから、憤懣の消える道理もなかったのだった。


「この十日ばかりで発表されたのは、MMAスクールや試合衣装の進捗具合ぐらいですよね。あともう少ししたら、九月大会まで残り一ヶ月になっちゃうのに……いつになったら、マッチメイクは発表されるんでしょう?」


 と、小笠原選手の横合いから小柴選手が発言する。

 それを受けて、小笠原選手が車内に視線を一周させた。


「確かにね。前に聞いたときは誰もオファーをもらってないって話だったけど、現時点でも相変わらずかな?」


「はい。プレスマン道場は、なんの音沙汰もないっすよ」


「天覇館も、系列ジムを含めてオファーはありません」


「もちろん、ワタシもありませんよー」


「マコトとウサ公も、ジムからの連絡は皆無だって話だわね」


「そっか。次の大会からルールを改正するとか言いながら、段取りの悪いことだね。ま、こっちは試合を組まれる前提で稽古を積んでおくしかないか」


「ふん。この合同合宿稽古だって、その一環なんだわよ」


 巨大なワゴン車を快調に飛ばしながら、鞠山選手はそのように言いたてた。


「それに今回は、大怪獣ジュニアと手合わせするチャンスなんだわよ。想像しただけで、胸が高鳴ってくるだわね」


「ふうん。最近の花さんは、赤星弥生子にご執心だね。そんなにあいつの力量が気になるの?」


「そりゃあ気になるだわよ。舞ちゃんが一線を退いた今、裏番長のあいつが日本人最強よばわりされる可能性があるんだわよ。そんな称号に相応しい実力を持ってるかどうか、確かめずにはいられないだわね」


「そっか。アタシは対戦する可能性のない相手には関心ないなあ。いまだに大怪獣ジュニアって言われると、兄貴さんのほうを連想しちゃうしね」


 ワゴン車が、くんとスピードを上げたように感じられた。


「そういえば……ひとつ確認しておくべき事項があっただわね」


「どしたの、花さん? 不穏なオーラを感じるよ」


「……ピンク頭、あのゴシップ記事は、本当に根も葉もないデマカセなんだわね?」


「ふにゅ?」と、ユーリは小首を傾げた。


「ええと、ゴシップというのはどの一件でありましょう? 最近のユーリはゴシップまみれでありますものでぇ」


「この文脈なら、赤星卯月との熱愛スキャンダルの一件に決まってるだわよ! とぼけてないで、きりきり答えるだわよ!」


「は、はいぃ。失礼いたしましたぁ。卯月選手とは、スパーをご一緒しただけでありますよぉ。熱愛なんて、とんでもないデマカセですぅ」


「……それじゃあどうして、滞在先のホテルからあんたとうり坊が出てきたんだわよ?」


「あれは、《アクセル・ジャパン》のチケットをいただいたのですよねぇ。あとはまあ、いくつか込み入った話もございまして……」


「込み入った話って、なんだわよ! ひとつ残らず、白状するだわよ!」


 鞠山選手の剣幕に、瓜子が援護の声をあげることになった。


「ど、どうしてそんなに熱くなってるんです? 鞠山選手は、あんなゴシップに興味をお持ちなんすか?」


「あはは。アンタたちは知らなかったかあ。花さんは、熱狂的な卯月フリークなんだよ。桃園が寝技のスパーリングパートナーに任命されたって話を聞いたときも、そりゃあカリカリしてたんだから」


「トキちゃん! 余計なことを言うんじゃないだわよ! 赤星卯月は、わたいの青春そのものなんだわよ!」


「青春って言っても、花さんのほうがずいぶん年上じゃあ――」


「だーっ! やかましいだわよ! わたいは永遠の十五歳なんだわよ!」


「ちょ、ちょっと、スピードを出しすぎじゃないっすか? 少なくとも、熱愛スキャンダルなんてのは完全なデマなんすから、どうか落ち着いてください」


「あははー。ハナコは運転がお上手ですねー」


 と、呑気な声をあげたオリビア選手が、座席の上側から後部の瓜子たちを覗き込んできた。


「そういえば、ウリコに伝えるのを忘れてましたー。メイに連絡したんですけど、電話番号は教えたくないそうですー」


「あ、そうですか。どうもお手数をかけてしまって、申し訳ありませんでした」


 すると、小笠原選手もまたこちらに顔を向けてくる。


「メイって、メイ=ナイトメアのことだよね? あいつを合宿に誘うのは、オリビアの役割じゃなかったっけ?」


「あ、はい。それとは別に、ちょっと用件がありまして」


「用件って? あいつもこっち陣営に引き込もうとか考えてたの?」


「いや、そういうわけじゃないんすけど……すみません、個人的なことなんです」


 メイ=ナイトメア選手は、瓜子にチームメイトになってほしいと願っていた。しかしそれは、他の誰にも知られたくないと言っていたのだ。ならば瓜子も、うかうかと口走るわけにはいかなかった。

 小笠原選手は気を悪くした様子もなく、「ふうん」と前方に向きなおる。


「それなら、干渉しないでおくけどさ。あいつが今回の合宿に参加しなかったのは、残念だよね」


「そうですねー。メイもパラス=アテナのやり口に嫌気がさしちゃったみたいですー。このままシドニーに帰っちゃうかもしれませんねー」


「ああ、あいつは専属契約を結んでるわけじゃないのか。でも、ルールの改正なんてのは、あいつにとってありがたい話なんじゃないの? あいつはずっと北米で、そういうルールに慣れ親しんでたんだろうからさ」


「メイもあれこれ、パラス=アテナのことを調べたみたいですよー。あいつらは性根が腐ってるって、すごく怒ってましたー」


「はん。新参の外国人選手に呆れられるぐらい、今の運営は腐敗しきってるってわけか。こいつは潰し甲斐がありそうだね」


 気合をみなぎらせた声で、小笠原選手はそう言った。


「ま、ルールの改正そのものには、アタシだって文句はないからさ。さしあたっては秋代どもをぶっ潰して、恥ずべき時代あつかいされた汚名を返上するしかないっしょ」


 誰もが静かに小笠原選手の言葉を聞いていたが、もちろん気持ちはひとつであるのだろう。

 そうして一行は車中に熱気をこもらせながら、合宿稽古の場に乗り込むことに相成ったのだった。

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