03 失われたもの
(どうして……?)
恐怖に痺れた頭で、瓜子はそう考える。
どうしてレオポン選手が、このような場所にいるのか。
どうしてレオポン選手が、このような場所に侵入を果たすことができたのか。
どうして自分が、レオポン選手に組みふせられてしまっているのか。
何もかもが、理解不能だった。
(いやだ……)
弱々しく、もがく。
しかし、レオポン選手の身体はビクともしない。
瓜子の手首をつかんだ腕などは、まるで万力のようだった。
「頼む、騒がないでくれ……後でどんなワビでもするから、今は俺の言うことを聞いてくれ……」
ささやくような、低い声。
嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。
瓜子は、レオポン選手の手の平に噛みつこうとした。
しかし、しっかりと口もとをふさがれてしまっているために、それもかなわない。
足で、蹴りあげようと試みる。
しかし、右足も左足も動かない。
左腕はどうだろうか。レオポン選手は右手で瓜子の口をふさぎ、その肘の先で、ついでのように瓜子の左肩をおさえつけているだけなのだ。これなら、抜き取ることができるかもしれない。
しかし、瓜子がそうして身体を動かそうとすると、レオポン選手は眉をひそめ、いっそう瓜子に密着してきた。
固い身体がべたりと瓜子にのしかかり、レオポン選手の右肘が、がっしりと瓜子の上腕をおさえこんでしまう。
なんて力だ。
男子と女子では、こんなに地力が違うのか。
こんな相手と、ユーリはあれほど激しいスパーを繰り返していたのか。
「頼むってば……こんな姿をユーリちゃんに見られたら、もうおしまいだ。助けると思って、騒がないでくれ。今、事情を説明するから……」
事情?
瓜子をこのような目にあわせる、いったいどんな正当な理由がこの世に存在するというのか。
さきほどよりもいっそう目の前に近づいてきたレオポン選手の顔が、泣き笑いのような表情を浮かべながら、言う。
「いいか? 今から、瓜子ちゃんの口を解放する。瓜子ちゃんを信用して、そうするんだ。俺が泥棒でも強姦魔でもないってことを、それで何とか信用してくれ……放すぞ?」
言葉の通り、ぱっと瓜子の口もとが解放される。
新鮮な空気が、先を争うように瓜子の口へとなだれこんできた。
「う……」
「ごめん。そのまま聞いてくれ。……俺は、サキ選手に頼まれて、こんなところまでやってきたんだよ」
「サキさんに?」
思わず瓜子は叫んでしまい、とたんにまた口をふさがれてしまった。
「大声を出すなってば! 俺を破滅させたいのか? ユーリちゃんにこんな姿を見られたら、俺は本気で絞め殺されちまうよ!」
ささやき声でがなりつつ、レオポン選手は本当に泣きそうな顔になってしまっている。
それで瓜子も、ずいぶん頭を冷やすことができた。
「……サキさんに頼まれたって、どういうことっすか? サキさんが、自分を殺してこい、とでも?」
再び解放された口を使って瓜子が問い返すと、「そんなわけねえだろ」とレオポン選手は悲しそうな目をした。
「俺はただ、彼女の忘れ物を代理で取りに来ただけなんだよ。スペアキーをあずかって、な。どうしても自分ではこのマンションに足を踏み入れる気になれないから、俺に取ってこいって命令しやがったんだ。理不尽な話だろ?」
「……レオポン選手がそんな命令に従う義理はないじゃないっすか? サキさんとそんなに仲が良かったんすか?」
「いや、せいぜい顔見知りってていどだ。ファイターとしては尊敬してるけどな。……俺だって、もちろん最初は断ったんだよ。ただ、勝負で負けちまったから……」
「勝負?」
「本気の立ち技スパーでな。手を抜いてたわけでもないのに、先にダウンをくらっちまった。ユーリちゃんといいサキ選手といい、最近の女子選手のバケモノっぷりは、いったい何なのかね?」
「それは……」
何となく、ありえそうな話だった。
傍若無人なサキの考えつきそうなことだ。このマンションに近づきたくなかった、というのも――まあ、そうなのだろうと納得するしかない。
「だけど……それなら、どうして自分はこんな目にあってるんすか?」
「ん? そりゃあ、俺も女子選手がすっかりおっかなくなっちまったからだよ。あのサキ選手と、あそこまでガチでやりあえるような瓜子ちゃんなんだからな。悪いけど、かなり本気で抑えこませてもらってる」
「……暴れないっすよ。いいかげんに放してください」
「本当か? 放したとたんに右フックなんてごめんだぜ?」
瓜子は無言でレオポン選手の身体をおしのけようとした。
しかし、やっぱり動かない。まるで人間の形をした岩にでも乗られているような気分だ。
「は、放してくださいってば! どんな事情があろうとも、こんな夜中に他人のマンションに忍びこんでおいて、見つかりそうになったら、コレっすか? ど、どう考えたって、こんなのは犯罪です。法治国家で許されるような行為じゃないっすよ?」
「オーバーだなあ。寝技のスパーと思えば腹も立たないだろ?」
何という言い草であろうか。布団の上で寝技の攻防なんて、シャレにもならない。
それはもちろん道場などでは、男性コーチや男子選手と寝技の稽古に取り組むことも日常茶飯事だが、現在の瓜子は夜着姿である。アブスメントガードはもちろん、Tシャツの下には下着すらつけていない。
そんな事実に思いいたった瞬間、瓜子は頭が沸騰するほどの羞恥にとらわれてしまった。
何せレオポン選手は、全身でべったりと瓜子の身体にのしかかってきているのである。
あまりに無防備な瓜子の胸もとにも、固い胸板がしっかりと乗っている。瓜子が、息苦しくなるぐらい……おたがいの激しい鼓動がはっきりと伝わるぐらいに、だ。
このようにデリカシーのない男は、万死に値するのではないだろうか?
「い、今すぐそこをどいてください! どかないと、大声でわめきます。ユーリさんを呼びつけて、二人がかりで絞め殺しますよ?」
「わ、わかったよ。ユーリちゃんを持ち出すのだけはカンベンしてくれ」
と、ようやくレオポン選手は身を起こし───
それと同時に、その声が響きわたった。
「……ユーリちゃんが、どうかしたにょ?」
レオポン選手が、フリーズした。
瓜子もつられて、フリーズした。
レオポン選手は、まだ半身を起こしたばかりの体勢である。
マウントポジションのような格好で、瓜子の手首もつかんだままだ。
「レオポン選手……アナタは、うり坊ちゃんを陵辱するおつもりでしゅか……?」
「ち、違う! 誤解だ! 待ってくれ、話を聞いてくれ、ユーリちゃん!」
レオポン選手が、転げ落ちるように瓜子の上からいなくなる。
それで瓜子も、ようやく見ることができた。
寝室の入り口で、腰に手をあてて立ちはだかるユーリの勇姿を。
「それでは、どういうおつもりなのでしょう? 若い男女が、布団の上で肌を重ねて、いったいナニをするおつもりだったのか……ユーリちゃんとしては、それが合意の上での行為か否かを問いただすぐらいしか言葉を見つけられにゃいのですが?」
「そ、それは違います! 自分の名誉のためにも、否定させてください、ユーリさん!」
「ふみゅふみゅ。うり坊ちゃんの真にせまったお顔を拝見するに、合意のセンは消えたようでしゅね。そんではレオポン選手、何か言いたいことでもあればどうぞ」
「山ほどある! 俺はサキ選手に頼まれてやってきただけなんだ!」
そうしてレオポン選手は、また同じことを説明する羽目になった。
すべてを聞き終えたユーリは、意外に冷静そうな面持ちで小首を傾げる。
「そんなら、ユーリたちに事情を話してくれれば良かったのにぃ。ここは男子禁制の聖域でございますから、ワタクシどもがアナタに代わって、サキたんの忘れ物とやらを探索してあげましたことよ?」
「……それが嫌だから、わざわざ俺なんかに勝負を持ちかけたんだろ? 今のサキ選手はピリピリしてて、コーチ陣か俺ぐらいしか普通に話しかけるやつもいなかったしな。……ついでに言うなら、女子選手に弱みは見せたくなさそうな雰囲気だしよ」
「にゃるほど。孤高のサキたんに変わらぬ態度で接してくれていることには、お礼のお言葉を送りましょう。……で、忘れ物ってのは、何なのですかぁ?」
「これだよ。アルバムか何かかな」
煎餅布団の枕もとに放りだしてあった、黒い背表紙の小さな冊子を、レオポン選手が取り上げる。
すると――そこから、一枚の写真がひらりと舞い落ちた。
「うわ、やべえ。中を見たら殺すって言われてたのに……あれ? これって、サキ選手とユーリちゃん?」
「うみゅ?」
和室の入り口から動こうとしないユーリのほうに、レオポン選手がおそるおそる写真を差しだす。
しかし、ユーリは動かない。
瓜子は立ち上がり、ユーリの代わりにその写真を強奪した。
(これは……)
二人の幼い少女の写真だった。
ひとりは、サキだろう。髪は黒くて、今よりずいぶん小柄なようだったが、このシャープな面立ちとふてぶてしい三白眼に間違いはない。年の頃は、中学生ぐらいか。
そして、もうひとりは───ウェーブがかった栗色の髪と、とても大きな瞳を持つ、フランス人形のように可愛らしい、まだ小学生ぐらいの女の子だった。
瓜子が無言で写真をつきつけると、ユーリはけげんそうに首を逆側にかたむける。
「ユーリじゃないねぇ。髪質はちょっと似てるけど、全然ちがうお顔じゃん」
確かに、顔立ちは似ていない。ユーリよりも線が細くて、はかなげで、弱々しい、いかにも病弱そうな女の子だ。
ただ――にこりと微笑んだその表情が、ほんの少しだけユーリに似ている。
「……たぶん、これが牧瀬理央っていう娘さんっすよ」
瓜子が言うと、ユーリは少し目を丸くして、さらにしげしげと写真の中の少女たちを見つめやった。
しかし、なぜか瓜子の手から写真を受け取ろうとはしない。
「ふーん。……わざわざ人に頼んでまでアルバムを取り戻そうだなんて、サキたんらしからぬ乙女チックな行為だねぇ。やっぱりまだ元気になりきれてないのかにゃ」
レオポン選手の前だからだろうか、コメントも少しよそよそしい。
「……ユーリちゃん、瓜子ちゃん、こんなコソ泥みたいな真似をして、ごめん。だけど……なんとなく、サキ選手の申し出は突っぱねたくない気分だったんだ。本当は賭けに勝って、きちんと自分で取ってこいよって言ってやりたかったんだけどな」
「男前になりそこねたわけですねぇ。うん、今のレオポン選手は、なかなかのかっちょ悪さです。プロポーズをお断りして大正解でしたぁ」
「…………」
「でも、そこはかとなくサキたんへの思いやりらしき感情が見え隠れしてるので、今回だけは許してあげませう。次にやったら、警察に突き出しますよぉ?」
「あ、ああ、もちろん!」
予想以上の、温情裁定だった。
これからユーリの大騒ぎが始まるのだろうなと覚悟していた瓜子は、拍子抜けしてしまう。
「では、御用が済んだのならお帰りを。……ん、何ですかぁ?」
「こいつは、玄関にでも置いてこいって言われてたんだ」
レオポン選手が、ハーフパンツのポケットから見覚えのあるカードキーを取り出して、ユーリに差し出していた。
ピンクがかったショートヘアを揺らしつつ、ユーリは首を横に振る。
「受け取れませぇん。それはサキたんにあずけたものですから、サキたん以外の手からは受け取れませぇん」
「……そうだな。俺もそれがいいと思う」
レオポン選手はうなずいて、少し心配そうにユーリを見る。
「ユーリちゃん。人様の人間関係に口を出すのは、俺の流儀じゃないんだけど……最近のサキ選手は、危なっかしくて見てられねえ。ユーリちゃんや瓜子ちゃんがサキ選手のダチなんだったら……その、うまくいくように、祈ってるよ」
「ふむぅ? 何とも曖昧で趣旨のぼやけたお言葉ですねぃ?」
「しかたねえじゃん。事情がさっぱりわからねえんだから。……そもそも、あのサキ選手がユーリちゃんたちと一緒に暮らしてたってだけでも、俺には驚天動地だったよ」
「はいはい。ユーリたちの複雑にもつれあった関係性を今ここでお話する気は毛頭ありませんから、御用が済んだらユーリたちを寝かせてくださぁい」
「……わかった。信用してくれてありがとう、ユーリちゃん。瓜子ちゃんも……ひどい真似をして、悪かったな?」
「はい。たぶん一生、許せないと思います」
「ああ。一生かけて、つぐなうよ」
と――レオポン選手は最後に、ふだん通りの屈託ない笑顔をのぞかせた。
瓜子は唇をかみ、目をそらす。
静まりかけていた鼓動が、またテンポを速め始めていた。
「すまなかった。ありがとう。おやすみ」
そうしてレオポン選手は、マンションを出ていった。
玄関の扉に、ふだんはかけないチェーンロックをかけ、ユーリは「あふう」とあくびをもらす。
「とんだ闖入者だったねぇ。安眠妨害もはなはだしいわぁ。ユーリたちのいない昼間に忍びこめば、レオポン選手の犯罪的行為も大成功に終わったろうにねぇ?」
「あの……ユーリさん、ずいぶん冷静っすね? 何ていうか、もっとこう、聞く耳も持たない感じで大騒ぎするかと思ってました」
「うにゅう? ユーリが騒いだってしかたないからねぇ。ここのお家賃はうり坊ちゃんも半分出してくれてるんだから、うり坊ちゃんのお家でもあるわけだし」
「……は?」
言っている意味が、よくわからなかった。
ユーリは、とろんと眠そうな目つきで、瓜子を振り返る。
「二人がお布団の上でもつれあってる姿を見て、思ったのぉ。こんなの、合意の上でだったら、ユーリにお邪魔をする権限なんて微塵もないよなぁって。もしもそんなことになったら、水をぶっかけてでも邪魔してやるんだいって思ってたけど、いざ目の当たりにしちゃうとねぇ……あ、ユーリにはヒトカケラの正当性もない! って思い知らされちゃったんだぁ」
「ご、合意なわけないじゃないっすか! おかしなこと言わないでください!」
「どしてよ。わかんないじゃん。レオポン選手はうり坊ちゃんのことかわゆいって言ってたし、うり坊ちゃんもまんざらでもなさそうだったし。そういえば、来栖選手との対戦が終わるまではおかしな真似はしないってレオポン選手も言ってたから、うり坊ちゃんに熱い想いを届けに来たのかしらん、とか思ったり思わなかったり……」
「……ユーリさん、どうしたんすか?」
ユーリは、普通だ。
すねているわけでも、ヤケになっているわけでもなく、ただ淡々と普通に話している。それがあまりにも、ユーリらしくなかった。
「うにゅ? ユーリは別に、どうもしてないよ。ただ、感じたことをそのまま口にしてるだけぇ……ユーリ、なんかおかしなこと口走ってる?」
「いや……おかしくなさすぎて、ユーリさんらしくありません」
「にゃっはっは! ユーリもオトナになれたのかにゃ? ……ま、こんなにかわゆいうり坊ちゃんなんだから、そのうちかっちょいい彼氏さんとかができちゃうのは必然だよなあって悟っただけなのよん。ユーリはうり坊ちゃんのこと大好きだけど、それは別に恋愛感情とかじゃないはずだし、恋愛感情だったらうり坊ちゃんも困っちゃうだろうし。うり坊ちゃんに彼氏ができようが結婚しちゃおうがお子様でも産まれようが、うり坊ちゃんがうり坊ちゃんであるかぎり、ユーリはうり坊ちゃんのこと、大好きだよ」
にこりと天使のように笑ってから、ユーリはまたひとつあくびをした。
「……さて、そんじゃあ、おねんねしようか。明日も朝から撮影なんだから、お肌のコンディションを死守せねばぁ」
「ええ……そうっすね」
何だろう。おかしなことは何ひとつ言っていないのに、瓜子は不安でたまらなかった。
独占欲の権化であったかのようなユーリに手の平を返されて、瓜子のほうこそ、寂寥感にでもとらわれてしまったのだろうか? だとしたら、問題は瓜子のほうにある。何せユーリは、本当に良識に満ちみちた言葉しか吐いてはいないのだから。
何はともあれ、今宵は気持ちも考えもまとまりそうにない。
瓜子はユーリとともに寝室へと帰還して、今度こそ、とっとと眠ってしまおうと毛布をひっかぶった。
ユーリの体温を、背中に感じる。
いつも通りの、熱くて、やわらかい感触。
その感触が、思わぬ椿事にかき乱されてしまった瓜子の気持ちを安らかにしてくれる。
しかしそれでも、なかなか本当の平穏には至らない。
何もかもが、強烈に過ぎたのだ。
レオポン選手の力強い腕。固い胸板。荒い息づかい。必死な目。暴風雨のような力――すべてが鮮烈に、瓜子の意識に焼きつけられてしまっている。
瓜子はぎゅっと目をつぶり、ユーリの体温だけをよすがに、幸福な睡魔がやってくることを待ち望んだ。
が───その夜の騒動は、まだ終わっていなかった。
「……どうしたんすか、ユーリさん?」
ユーリが、がばっと身を起こし、瓜子の身体をまたいでベッドから飛び下りる。
まだまったく眠りの予兆すら感じていなかった瓜子は、仰天しつつ身体を起こした。
ユーリは無言のまま、ものすごいスピードで部屋を出ていってしまう。
まさか、やっぱりレオポン選手をこらしめてやろうと、勇躍、追いかけ始めたのだろうか? ユーリだったら、やりかねない。むしろ、それでこそユーリとも言うべき、素っ頓狂な行動だ。
が、黙って行かせてしまうわけにもいかない。瓜子は慌ててベッドを下りて、ユーリに続いて部屋を飛び出した。
玄関は、開いていない。チェーンロックもかかったままだ。
逆の方向から、物音がした。
バスルームやトイレのある方角だ。
まったくわけもわからないまま、瓜子はそちらに足を向ける。
閉ざされたトイレのドアの隙間から、うっすらと光がもれていた。
「ユーリさん、大丈夫ですか? いったいどうしたんすか?」
返事はなく、排水の音だけが瓜子の呼びかけに答えてくる。
それから三十秒ばかりも瓜子をやきもきさせた後、ようやくトイレのドアが開き、青い顔をしたユーリがふらふらと姿を現した。
「ユーリさん、いったいどう……」
「さわらないでっ!」
拒絶するような、ユーリの大声。
瓜子は愕然と立ちすくみ、ユーリはそんな瓜子をなだめるように、弱々しく笑った。
「ごめんねぇ。例のアレが再発しちゃったみたい。申し訳ないけども、しばらくユーリのカラダにはさわらないでもらえるかにゃあ?」
シルクのナイトウェアからのびた、ユーリのやわらかそうな白い腕。
そこには、びっしりと、おぞましいぐらいに鳥肌が立ってしまっていた。
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