ACT.5 ファイターの居場所

01 試合開始

 そして、決戦の日がやってきた。

《アトミック・ガールズ》の公式大会、『SHOOT&CUTE・VOL2』である。


 収容人員千二百名を誇る恵比寿AHEADは、その日も立見席を除けばソールドアウトの、ほぼ満員状態だった。


 客層は、およそ三、四割ていどが女性である。

 一般的な格闘技の興行と比べれば女性の比率が多いように思えるが、その大半は出場選手の身内や友人なのだろう。日本人選手に支払われるファイトマネーというものは、自分で売りさばいた入場チケットのバックマージンがメインであるのだ。


 パステルイエローのマットにスポンサー企業のカラフルなロゴマークがプリントされたリングや、可愛らしいマスコットキャラクターの描かれた巨大なフラッグ、小洒落たデザインのタオルやTシャツなどがずらりと並べられた物販コーナーなども、女子の大会ならではの彩りだろう。


 格闘技ブームを経て、中小団体が乱立するようになった格闘技界であるが、女子選手のみの試合で安定した興行を継続できている団体はごくわずかであり、その中で、総合格闘技をメインに据えているのはこの《アトミック・ガールズ》のみだった。


 ブームの終焉が叫ばれて久しい昨今、一般的な認知度や興行成績などは大苦戦中と言わざるを得ないのだろうが───実際に会場に足を運べば、そこに満ちあふれているのはメジャースポーツの大会と変わらぬ熱狂と興奮である。


 そして本日の大会では、否応なくファンたちの期待感を煽りたてるマッチメイクが発表されてもいた。

 バンタム級の王座防衛戦とともに、ダブルメインイベントの名で告知された、そのカード───言わずと知れた、人気先行・常敗アイドル選手、『地上最弱のプリティファイター』たるユーリ・ピーチ=ストーム選手と、女子プロレス界の若きスター、NJGPジュニア王者、『シュートレスラー』として名高い沙羅選手の一戦である。


                 ◇


「勝てよ、牛」

「頑張ってください、ユーリさん」

「ダイジョウブだよー、ユーリはカてるよー」


 大勢の選手やセコンド陣であふれかえった赤コーナー側の控え室において、ユーリ=ピーチ・ストーム選手の周囲にも通常以上の熱気と活気が満ちあふれていた。


 ひとりの選手につき三名までしか同伴できないセコンド陣に、サキと、瓜子と、ジョンが選出されたのである。

 選出というか、それをジム側に願い出たのは、他ならぬサキだ。


 ふだんであれば手の空いたトレーナーや練習生が片手間に面倒を見てくれるていどであるのだが、本日は三人のセコンドがつきっきりで何かと世話を焼いてくれている。この状況に、ユーリはさきほどから目をぱちくりとさせていた。


「うん、ありがとぉ。ユーリは頑張るよぉ。……でも、なんか変な感じだにゃあ。ふだんはもっと、心静かに試合に挑めるものなのですけれども……」


「お、外野がうるさくて集中できないってか、牛?」


「いえいえ、うるさいだなんて、とんでもない! ……ただ、いつも一緒のうり坊ちゃんとかがそばにいると、なんか、気分がふにゃーっとなっちゃうんだよねぇ」


「じ、自分のせいっすか」


「ううん。まあ、緊張感が損なわれるぶん、リラックスできることを幸いと考えることにするよぉ」


 そう言って、ユーリは確かに試合前とも思えない、きわめてにこやかな表情を浮かべた。


《アトミック・ガールズ》の興行は、およそ隔月で開催されている。つまりユーリと瓜子が出会ってからも、二ヶ月ていどの時が経過したということだ。


 その間、仕事場でも道場でもマンションでも顔を突き合わせているのだから、ユーリの言い分はわからなくもない。そこまでべたべたに仲良くなったわけでもなく、いまだに言い争いなども絶えないのだが、何というか、一緒にいるのが当たり前、というような空気はできあがりかけてしまっている。


(ま、相変わらず稽古以外では指一本ふれられないような間柄だけどね)


 瓜子がそんな埒もない考えを浮かべたとき、壁のモニターから歓声が聞こえてきた。

 第七試合が、終了したのだ。

 ユーリの試合は、第九試合である。

 第八試合の選手は、すでに入場口で待機している。


「よし、そろそろ行こうかい」


 ふだんはかったるそうにしていて滅多に自分からは動かないサキが、本日は率先して立ち上がった。

 一番の下っ端である瓜子は、ドリンクボトルやタオルやワセリンなどを詰めこんだ黒いショルダーバッグを抱えあげ、しんがりをつとめることにする。


 新宿プレスマン道場においては新米の瓜子であるけれども、この恵比寿AHEADは《G・フォース》の興行でもおなじみの会場である。ランキング一位とはいえ、いまだ十八歳の若輩者である瓜子であるから、こうしてセコンドの雑用をこなしていた記憶もまだまだ新しい。


 しかし瓜子は、自分の試合と同様か、へたをしたらそれ以上に緊張してしまっていた。

 他の選手の、他の試合のセコンド役であるならば、瓜子が気負う必要など皆無だろう。

 だけど今日はユーリのセコンドであり、その相手は沙羅選手なのだ。

 緊張しないわけがなかった。


「あ、おつかれさまですぅ」


 細い通路を歩いていくと、途中で第七試合を終えた選手たちとすれ違った。

 陽気な声で挨拶をするユーリやジョンに、厳しい顔をしたセコンド陣が無言で会釈を返し、頭からタオルをかぶった選手は幽鬼のようによろよろと通りすぎていく。


 彼女は敗北してしまったのだ。

 瓜子はますます切迫した気分になってきてしまった。


「見て見てぇ! 新しい入場衣装! すっごく可愛くない?」


 しかしユーリは、切迫どころかふだん以上にはしゃいでしまっている。

 薄暗い鉄骨だらけの入場口裏にたどりつくと、ピンク色のパーカーからピンク色の入場衣装へとフォームチェンジして、ユーリはくるくるとバレリーナのように回転しはじめた。


 ノースリーブでフードのついた、ピンク色のふわふわとしたコートのような入場衣装である。胸もとにはもちろんスポンサーたる『P☆B』のロゴマークがプリントされている。その下にまとった露出の多い華やかな試合衣装とぴったりカラーやデザインを合わせた、それは素晴らしい出来ばえだった。


「カワイいねー。オクさんがイなかったら、ボク、ゼッタイユーリにプロポーズしてたよー」


「ユーリもジョン先生は大好きですよん。いつまでも奥さんを大事にしてあげてくださいねぇ」


 ユーリは、すっかりご機嫌の様子である。

 そんなユーリを、サキが仏頂面でにらみつける。


「牛。アタシと鰐の練り上げた戦略をきちんとこなせば、おめーは勝てる。たとえ判定までもつれこんでも、問題ねーだろう。そうすりゃ、おめーがアトミックで干されることはねーはずだ」


「うんうん! ありがとぉ! ユーリちゃんは頑張っちゃうよぉ!」


「……おめー、本当にアタシの言った通りに闘えるのか?」


「うにゅにゅ? 闘えるよぉ! そのためにこの二ヶ月間、ユーリは血のにじむような特訓に明け暮れてきたんじゃん!」


「そーゆー意味じゃねーよ。おめーは本当に、アタシの言い分に納得できたのか?」


「にゃっはっは! ほんとーに心配性だにゃあ、サキたんは! 大丈夫! ユーリもムエタイの殺伐とした技なんて、ユーリのかわゆいイメージには合わないんじゃないかなぁって不安に思ってたんだけど……それならかわゆさにいっそうの磨きをかけて、殺伐とした技の印象なんて打ち消しちゃえばいいっていう究極の真理にたどりついたんだよっ!」


 声も高らかに宣言し、ユーリは両手でピースサインをつくる。


「だからエステや美容院のおねーさまがたにも、腕によりをかけてぴっかぴかにしてもらったのですっ! 今日のユーリは一味ちがうでしょ? リップやシャドウやマニキュアだって、ぜぇんぶこの春の新色なんだからっ!」


「…………」


 さしものサキも呆れて口をつぐんでしまうと、ユーリは笑顔のまま虚空にハイキックを繰り出した。


「それにね! ユーリが目指してるのは、ベル様みたいにかわゆくて最強のファイターだから! 今のまんまじゃ恥ずかしくて、とてもベル様の前には立てないもん! 勝って勝って勝ちまくって、ユーリもいつか《アトミック・ガールズ》のチャンピオンになってみせるんだ! ……だからサキたんには、すごく、すっごく感謝してるんだよ?」


「……あぁ?」


「こんなユーリを心配してくれてありがとぉ。ジョン先生も、こんなユーリを鍛えあげてくれてありがとぉ。それに、うり坊ちゃんも……」


 と、明るくきらめくユーリの瞳が、真正面から瓜子を見る。


「……えーと、具体的には何にも思いつかないけど、何となくありがとぉ」


「何となくって、何なんすか……」


 瓜子はがくりと、膝から崩れそうになってしまった。

 そんな瓜子を見つめながら、ユーリは小動物のように小首を傾げる。


「わかんにゃい。なんだろね? お礼を言わなきゃって気分なんだよ。……いっつもそうやって、ユーリを真剣に見ててくれてるからかなぁ?」


「……え?」


「うり坊ちゃんに見られてると、何だかいっそう頑張らなきゃなあって気分にさせられるんだよ! 理由はわからん! とにかく、ありがとぉ!」


 ユーリがそのように宣言したとき、細く開いた扉の隙間から、ボリュームを増した歓声とゴングを乱打する音色が聞こえてきた。


 第八試合が、終わったのだ。


 しばらくすると、ボコボコに腫らした顔に至福の笑みを浮かべたライト級の選手と、それに負けない笑顔で選手を取り囲んだセコンド陣が、意気揚々と引き返してきた。


 それに続いてやってきたスタッフTシャツの若者が、額の汗をぬぐいつつ扉の裏にへばりつく。


「まもなく入場です! スタンバイお願いします!」


「はぁい」と、ユーリは若者のすぐ後ろにまで歩を進めた。


『第九試合、ダブルメインイベント第一戦を行います!』


 リングアナウンサーの声が、少しくぐもった感じで聞こえてくる。


『青コーナーより、沙羅選手の入場です!』


 歓声。

 激しいエイトビートのロックサウンド。


 それらの音色も耳には入っていないのか、ほんのついさきほどまでブンブンと虚空を蹴りまくっていたユーリが、グローブに包まれた手で合掌していた。

 まぶたを閉ざし、少しうつむき、口の中でむにゃむにゃと何か唱えている。


「ユーリも相手選手もケガしませんように……ファンのみんなが喜んでくれますように……今日こそユーリが、勝てますように……」


 そんなようなことをつぶやいているようだった。


『赤コーナーより、ユーリ・ピーチ=ストーム選手の入場です!』


 サキが、ぽんとユーリの肩を叩く。

 ユーリは、満面の笑みを浮かべて瓜子たちを振り返った。


「絶対に勝つよ! 見ててね、サキたん、うり坊ちゃん、ジョン先生!」


 そうして扉が開かれて、ユーリは花道へと飛び出した。


 シャッフルビートの軽快な電子音。

 大歓声。

 闇を引き裂く、色とりどりの光。

 空調器具などおっつかないほどの、熱気。


 そんなものどもに満たされた花道を、ユーリが舞うように歩いていく。

 時おり見える横顔は、これ以上ないぐらい幸福そうに輝いていた。


「ユーリ!」のコールが巻き起こり、ユーリはいっそう天使のように笑う。


 ああ。

 ユーリは愛されているんだな、と瓜子は唐突にそう思った。


 外見目当てのミーハーなファンだっているだろう。

 ユーリの色香に惑わされているだけの者だっているだろう。

 真剣にユーリの勝利を祈っている者だっているだろう。

 ユーリのようになりたいと願っている者だっているだろう。


 千二百人の人間がいれば、千二百種類の思いがある。


 反対に、ユーリの存在を快く思っていない人間だって相当数いるのだ。

 耳をすませば、歓声の向こうにブーイングの声も聞こえる。

「帰れ!」「ひっこめ!」と、わめいている人間もいる。


 それでも、この場にいるうちの何百人かは、確かにユーリを応援してくれているのだ。

 その声は、ひとつとなって、今、ユーリを祝福してくれている。


 いったいどのような事情を抱えているのか、家出同然に家を飛び出し、あやしげなプロダクションに身を置いて、あのようにいかがわしいDVDを人目にさらすことになり───他人とふれあうこともできず、ベリーニャ・ジルベルトの試合に涙し、彼女のようになりたいと願い、なんとかプロデビューは果たせたものの、格闘家もどきのグラビアアイドルと罵られ、負けて、負けて、負け続けて───それでもめげずに闘い続け、誰よりも真剣にトレーニングに取り組んでいる、それが、ユーリ・ピーチ=ストームという存在であった。


 そんな入り組んだ事情までは知らないまま、彼らはユーリを愛し、祝福してくれているのだろう。


 ユーリは勝たなくてはならない。

 ユーリはこの場所を失ってはいけない。

 そうでないと、ユーリはユーリでなくなってしまうのだ、きっと。


 花道の最後でユーリを追い越したジョンが、リングに設置された階段を駆けのぼり、トップロープを両腕でおさえつける。

 そうして固定されたロープに手をかけると、ユーリは体重を感じさせない軽やかさで、ふわりとリングの上に舞い降りた。


 さらなる歓声が爆発し、それがいくぶん静まった頃、リング上にまばゆい照明が灯されて、マイクをたずさえたリングアナウンサーが中央に進み出る。


『本日の第九試合、ダブルメインイベント第一戦、ミドル級、五十六キロ以下契約、五分三ラウンドを開始いたします!』


 荷物をリングの下に置き、瓜子もサキとともにロープ外のエプロンサイドへと駆け上がる。

 ロープの中には、セコンド代表のジョンしか入ることは許されない。


『青コーナー。百六十七センチ。五十五・二キログラム。NJGP所属。NJGPジュニア・チャンピオン……沙羅!』


 千二百人からの観客が、沸いた。

 対角線上の青コーナーにたたずんでいた沙羅選手が、一歩だけ前に進み出て小さく右腕を上げる。


 右半分だけ金色に染めた髪。健康的な小麦色の肌。鋭い眼光。シャープな面立ち。すらりと引き締まった身体。黒とグリーンを基調にしたハーフトップと、同じカラーリングのハーフスパッツ。

 セミロングの髪はこまかく編みこんで、競技の邪魔にならぬようまとめあげている。


 DVDの映像で観た通りの、凛々しくも力強い立ち居振る舞いだ。

 ユーリと同じくタレント・モデル業にも精を出す沙羅選手だが、試合においては硬派なイメージを売りにしている。


『赤コーナー。百六十七センチ。五十五・八キログラム。フリー……ユーリ・ピーチ=ストーム!』


 入場用の衣装を脱いでジョンに手渡したユーリが、高くかかげた右腕をくるくると頭上で回転させる。

 すると、それに応えるかのように、倍する勢いで歓声が巻き起こった。


 芸能人としての認知度は、もしかしたら沙羅選手のほうが高いかもしれない。

 選手としての実績も、沙羅選手のほうが上だろう。

 しかしここは《アトミック・ガールズ》のリングであり、ユーリのホームなのだ。

 他に帰るべき場所を持つ沙羅選手に、ユーリが居場所を奪われてはならない。瓜子はあらためて、強くそう思った。


(それにしても……)


 どうしてこの二人が、居場所を奪い合わなくてはならないのだろう。

 モデルやタレントとしての顔を持っている、という事実が共通しているだけで、二人はまったく似ていないではないか。


 本日のユーリのお召し物は、まるでフリルの塊みたいな胸あてに、やはりフリルだらけのミニスカートじみた腰あてと、白い足をむきだしにしたショートのスパッツ。もちろんカラーリングはすべてピンクとホワイトで、ウェーブがかった栗色の長い髪も、いつも通りにふわりと自然に垂らしている。


 似ていないどころか、完全に正反対の存在といってもいいぐらいかもしれない。

 ルール確認のために二人がリングの中央に招き寄せられると、その対照の妙はいっそう明らかとなった。


 白い肌と、小麦色の肌。

 背中まで垂らした長い髪と、きつくまとめあげられた髪。

 とろんと眠たげな垂れ気味の目と、眼光鋭い切れ長の目。

 ぽってりとしたピンク色の唇と、厳しくひきしまった薄い唇。

 マシュマロのようなほっぺたと、男のように鋭利な輪郭。

 ふよふよとやわらかそうな腕と、無駄肉のかけらもない腕。

 赤ちゃんのようにすべすべのおなかと、割れた腹筋。

 花の精みたいにふわふわのフリルと、身体にぴったりと吸いついたスポーティな試合衣装。


 まるで別種の生き物だ。

 同じなのは、身長ぐらいだろう。


「……肘打ちは禁止。頭突きは禁止。髪や着衣をつかむのは禁止。グラウンド状態における頭部・顔面へのキックや膝蹴りは禁止。注意二回で減点、悪質な反則は即時で失格負けとなるので、両者、クリーンなファイトを心がけるように」


 おなじみの台詞とともに、レフェリーが二人に握手をうながす。

 ユーリは赤いグローブに包まれた両手を差し出し、沙羅選手は青いグローブに包まれた手でそれをパシンと払いのけた。


「……いてこましたるわ、アバズレ女」


 エプロンサイドにたたずむ瓜子にも、その嘲弄に満ちた声ははっきりと聞こえてしまった。


「私語はつつしむ! 試合中は反則をとるぞ!」


 沙羅選手に警告を与えてから、レフェリーが両腕を大きく開く。

 ユーリはジョンとともに、沙羅選手は男性のようにごつい女性のセコンドとともに、それぞれのコーナーに引き下がった。


『セコンドアウト、セコンドアウト』


 ジョンとサキが、リング下に下りる。

 瓜子は最後に何か声をかけてやりたかったが、うまい言葉を見つけることができなかった。


「……勝つよ」


 そんな瓜子に、にっとマウスピースを見せながら、ユーリは笑う。


『ラウンド、ワン』


 そして、ゴングが打ち鳴らされた。

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