和解の兆し編

あらすじ


 鳳グループに頼まれてとある任務を行っていた村雨宗太むらさめ そうたが、空木うつぎ家という一族に人質に取られてしまうことに。


 空木家当主である空木武尊が、鳳グループに村雨の身柄引き渡しの条件に出してきたのは――?


 そんな中、七瀬幸太郎ななせ こうたろうの身にも危険が迫る。


〇登場人物


七瀬幸太郎

・主人公。輝石を扱える資格を持ちながらも、武輝に変化させることのできない落ちこぼれ。初恋は幼稚園の頃であり、はじめて恋らしく儚く散った。それから何度か恋に落ちているが、ことごとく失敗。というか、漫画や本で恋愛について学び、恋愛マスターと自称しながらもあんまり恋愛について理解していない。


鳳麗華おおとり れいか

鳳大悟おおとり だいごの娘であり、アカデミーの治安を守る風紀委員を設立した張本人。美少女なのだが傲岸不遜でナルシシズム溢れる性格のために友達はいない。空木武尊という人物が気に入らない。恋愛について、それなりに理解はあるが、今はそれにかまけている暇はないと思っている。


セラ・ヴァイスハルト

・アカデミーでもトップクラスの実力を持つ輝石使い。凛々しい容姿から異性同性年齢問わずに人気があり、友達は大勢いる。幸太郎には大きな恩があるために、彼を守ると誓っている。恋愛については幼い頃から輝石使いとしての修行をしていたせいでまったく理解していない。


伊波大和いなみ やまと

・麗華の幼馴染。かつて、アカデミー都市内の治安を守っていた輝動隊の隊長を務めていたが、本人はあまりやる気がなかった。中性的な外見でそれなりに人気があるが、計算高い上に腹黒く、他人を平気で利用する性格のため麗華同様友達は少ない。頭脳派で肉体派ではないと自称しておきながらも、輝石使いとしての実力は高い。


御柴巴みしば ともえ

・麗華と大和の幼馴染であり、鳳大悟の秘書を務める父を持つ。恋愛経験はゼロであり、他人の恋愛話には興味があるが、自分のことになると赤面するほどの初心な女性。友人が無理矢理貸してくれたちょっとエッチな小説をかなり読み込んでおり、きわどい妄想を繰り広げては赤面している。


ティアリナ・フリューゲル

・セラの幼馴染である銀髪の女性。かつて、アカデミーの治安を守っていた輝動隊の№2の位置におり、実力だけなら隊長である大和をも軽く超えていた。恋愛関係に関してはまったく無頓着であり、そもそも理解していないし、自己鍛錬に勤しんでいるため興味がない。


白葉しろばノエル

・今のアカデミー都市の治安を守っている制輝軍をまとめていた人物であったが、一か月前の事件で辞めてしまった。ミステリアスで神秘的な雰囲気の白髪の少女であり、セラと同じくファンがたくさんいる。感情の起伏が乏しく、子供のように純粋で危なっかしいところもある。セラとは犬猿の仲。


白葉クロノ

・ノエルの弟。姉と同じく制輝軍に所属していたが、今は辞めてしまった。姉とよく似た外見の、少女と見紛うほどの外見の少年。ノエルと同じく感情の起伏が乏しく、子供の用に純粋な面があるが、クロノの方が少しだけ常識的。なつかれている幸太郎には厳しい態度で接しているが、所々で甘い一面も見せる。


村雨宗太

・去年、鳳グループ本社で大きな事件を起こしたが、鳳大悟の計らいによって見逃される。その恩に報いるために鳳グループに所属して、同じく去年アカデミー都市で事件を起こした水月涼子、銀城光陽の二人とともに、先代鳳グループトップの裏切りで散り散りになった、過去に鳳グループに仕えていた一族・天宮家の人間を探していたが――? 恋愛に関しては奥手であり、かつては巴に淡い感情を抱いていたが、弟としてしか見られていないことを悟って諦める。


鳳大悟

・鳳グループのトップであり、麗華の父親。トップらしく私情に流されないため常に冷静沈着で感情を表に出さない。しかし、娘のことになるとほんの少しだけ甘くなる。アカデミーのいざこざに巻き込まないために妻とは長い間別居中だが、関係は至って良好であり、仕事の合間を縫って秘密裏に会っている。


御柴克也みしば かつや

・大悟の秘書を務めている巴の父親。仕事一筋であまり家に帰らないため、娘には嫌われているが、妻との仲はかなり良好。好き勝手にする周囲の後始末をする苦労人であり、かなりの常識人であるが、昔はかなりヤンチャをしていた。所々に昔ヤンチャをしていた時の、粗野な口調が癖で出てしまう。娘には嫌われているが、娘のことになると大悟と同じくほんの少しだけ甘くなる。


萌乃薫もえの かおる

・アカデミーの校医を務め、鳳グループの幹部も務めている妖艶な雰囲気の女性――ではなく、男性。女性と見紛うほどの外見の男性であるが、大和が務めていた以前に輝動隊隊長を務めており、輝石使いとしての実力もかなり高く、当時を知る人間には恐れられている。大悟や克也とは昔馴染みであり、克也に惚れ込んでいる。


エレナ・フォルトゥス

・鳳グループと協力してアカデミーを運営している組織・教皇庁のトップである教皇。煌石と呼ばれる輝石以上の力を持つ石を操る資格を持ち、輝石を生み出す煌石・『ティアストーン』を操る力を持っている。大悟と同じく私情に流されないように常に冷静沈着で感情を表に出さず、持っている力のせいで周囲からは崇拝と尊敬の念を一身に集めているが――実はかなりの天然な性格をしており、母として息子を愛している。


刈谷祥かりや しょう

・『狂犬』と呼ばれて恐れられている輝石使いであり、かつては輝動隊に所属していた青年であり、幸太郎の良い兄貴分的存在。顔立ちは整っているが、それをド派手なファッションで台無しにしている。彼女いない歴=年齢であり、惚れ込んだ多くの女性に猛アタックを仕掛けたがことごとく撃沈。恋愛について偏った意見を持ちながらも、実は純情派であり、恋に恋して夢見る巴以上に初心な男。


貴原康たかはら こう

・幸太郎たちの同級生である少年。嫌味なほど整った顔立ちをしているが、自己顕示欲に溢れて自分よりも実力のない人間を平然と見下す性格のために友達はもちろん人気はほとんどない。しかし、実力がなくとも自分が認めた相手に関しては一応の敬意を払う。惚れ込んでいるセラ一筋であり、何度もアタックしているが素っ気なく無視されている。それでも諦めることなくセラ一筋を貫いている。


ヴィクター・オズワルド

・アカデミーのセキュリティを構築した人間の一人であり、多くのものを発明してきた自他ともに認める天才マッドサイエンティスト。以外にも妻子がおり、妻とは愛し合っており、制輝軍に所属している娘には嫌われている。情報を得るためとはいえ、先日行われた幸太郎の検査の情報を流したせいで、かなり周囲から怒られてしまい、萌乃に監視されている。


北崎雄一きたざき ゆういち

・二年前にアカデミーで事件を起こして、輝石使いや輝石に関わる事件を引き起こした犯罪者を収容する『特区』にぶち込まれたが脱獄。その後の行方は不明だが、虎視眈々と色々と狙っている。


アルトマン・リートレイド

・輝石や煌石研究の第一人者であり、ヴィクターの師匠のような存在。数年前のとある事件で亡くなったとされていた人物だったが――?

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