第33話

 アリシアたちは長い通路の先にある、薄暗い通路を照らす青白い光に包まれた空間――目的地であるティアストーンの元へと目指して走っていた。


 しつこく言ってもプリムがついて来るので、ここまで来た以上もうアリシアは何も言わず、ただひたすらに目的地へと目指していた。


 徐々に目的地へと近づくと、優しく身体を撫でるようなティアストーンの力を感じ取り、心地良さを覚えるが――それと同時に、邪悪な力の気配を感じていた。


 肌を刺すように鋭く、殺気にも似ている力の波動に、嫌な予感がアリシアの全身を駆け巡る。


 自分と同じくティアと優輝、そして、プリムでさえも自分と同じく嫌な気配を感じ取り、不安な表情を浮かべていた。


 嫌な予感の正体を確かめるため、アリシアたちの走る速度が徐々に早くなり、あっという間に目的地へと到着した。


 鉄の壁に覆われた広い空間の中央に青白い光を放つ涙型の煌石・ティアストーンが浮かんでおり、それから放たれる優しく、神々しい光が空間を包んでいた。


 誰も見たことのない実物のティアストーンが目の前に存在しているが――アリシアたちの視線はティアストーンに向いていなかった。


 部屋に入ってすぐに、アリシアたちの視線に入ってきたのは、傷だらけで倒れているリクト、クロノ、そして――アルトマンだった。


 倒れている三人を冷たく見下ろし、妖艶でありながらも不気味に微笑む、武輝である杖を手にしたエレナだった。


 アルトマンの計画を止めるためにこの場所に駆けつけたリクトとクロノが傷ついて倒れ、エレナと協力関係を結んでいると思われていたアルトマンが傷だらけで倒れている中、一人だけ立っているエレナという状況に、アリシアたちは混乱していた。


「リクト! クロノ!」


「黙っていなさい」


「止めるな、母様! リクトとクロノが傷だらけで倒れているのだぞ! 放ってはおけない!」


「エレナをよく見なさい」


 しかし、唯一プリムだけは混乱しながらも、傷ついて倒れている友達たちに駆けつけようとするが、そんな彼女の行動をエレナが制止させた。


 もちろんプリムは抵抗するが、母の一言にプリムは背筋に冷たいものが走る。


 プリムの目に映るエレナから薄ら寒い何かを感じ取ると同時に、プリムの背筋に冷たいものが走り、友人たちの元へと向かおうとした足が動かなくなる。


 ……エレナ? ――違う。

 でも、エレナにしか見えない――


 想定外の状況に混乱しながらも、プリムとの短いやり取りで僅かに落ち着きを取り戻したアリシアの目には、姿形は同じでもエレナが別の誰かに見えていた。


「エレナじゃないわね……アンタ、誰なの?」


 感じたままに、アリシアは『エレナではない誰か』に質問すると――エレナと同じ顔をした誰かが、エレナの顔を狂気に歪ませて笑みを浮かべていた。


 エレナではない誰かから感じる狂気じみた執念を感じ取り、アリシアはゾッとする。


 恐れを抱くアリシアだが、『エレナに似た誰か』の淀んだ瞳は彼女を映し出していなかった。


 いや――アリシアたちがここに来た時から、『エレナに似た誰か』の瞳はアリシアとプリムの母娘を映し出してはいなかった。


 エレナに似た誰かの視線の先にいるのは――ティアと優輝だった。


「ようやく来たか……ティアリナ・フリューゲル、久住優輝」


 狂喜の感情を必死に抑えて震えたエレナそっくりの声で、ティアと優輝を歓迎した。


 必死に感情を抑えていたが――『エレナに似た誰か』は、感情が抑えきれなくなった様子で全身に赤黒い光を纏わせ、持っている杖の先端から赤黒く光る、湾曲した鎌のような刃が現れ、武輝の形状が杖から大鎌のような形状になった。


 圧倒的な力の気配とともに、狂気にも似た執念を溢れ出すエレナに似た誰かに、アリシアとプリムはもちろん、ティアと優輝も圧倒される。


 そして――エレナに似た誰かから感じる力の気配、そして、大鎌のような形状に変化した武輝に、信じられないと言った様子でティアと優輝は目を見開いていた。


「き、気をつけてください、ティアさん、優輝さん……この人は母さんじゃありません」


「まさか……生きていたとはな……」


 傷だらけで倒れていたリクトとクロノが武輝を支えにしてヨロヨロと立ち上がり、リクトは今のエレナは母ではないと断言して、クロノもティアと優輝と同様に信じられないと言った様子で『エレナに似た誰か』を睨むように見つめていた。


 エレナから放たれる、よく知る力の気配に漠然としないながらも確信を抱いたティアと優輝だったが、抱いた確信を認めたくはなかった。


 しかし、リクトの忠告とクロノの反応に、戸惑いながらもティアと優輝は現実を受け止めざる負えなくなり――手にした武輝をきつく握り締めた。


 ティアと優輝は覚悟を決め――過去の亡霊、悪夢と対峙する。


「忘れたくても忘れられないこの狂気と執念と圧倒的な力……信じたくはないが、まさかお前とはな――地獄から蘇ったか! ファントム!」


「そうみたいだなぁ! 優輝――いや、もう一人の俺!」


 エレナに似た誰かをファントムと呼んだ優輝に、アリシアとプリムは驚愕する。


 優輝に名前を呼ばれたエレナに似た誰か――ファントムは、ニンマリと満足そうに微笑む。


「ど、どういうことなのだ! ファントムはお前たちの活躍で消滅したのではないのか!」


「そのハズ……だったのだがな……」


 つい数時間前に長年優輝の振りをして輝士団の団長を務めていたファントムが、セラたちの活躍によって倒されていたことを知ったプリムは、エレナの姿をしたファントムが生きていることに混乱していた。


 プリムに説明を求められても、二年前、身体がガラスのように砕けて消滅したファントムの最後を見届けたティアと、優輝とリクトは何も答えられなかった。


「お前なら何となく理解できているんじゃないのか? なあ――弟よ」


 理解ができていない三人の様子を見てファントムは気分良さそうに微笑みながら、弟――クロノに視線を向けた。


「アルトマンはオマエを作った時、賢者の石の力を注ぎ過ぎたと言っていた――そのことに何か関係しているのか?」


 漠然としないながらも答えに辿り着いている弟に、「惜しいが大体正解だ」とエレナの顔でかわいらしくウィンクをしたファントムは倒れているアルトマンの頭を軽く足で小突いた。軽く足蹴にされたアルトマンは呻き声を上げながらも、重傷を負っているのか立ち上がれなかった。


「イミテーションという自分に都合のいい道具をはじめて作った時、この男は無駄に賢者の石の力を注いだ結果――俺は生まれながらにして煌石を扱うことのできる資格を得た。想定外の嬉しいハプニングでこの男は喜んだが、すぐにその喜びは失望へと変わった」


 吐き捨てるようにそう告げると同時に、倒れている自分を生み出した父も同然の存在を今度は強めに蹴ると、アルトマンの身体は軽く吹き飛んでしまった。


「煌石を扱う資質が高ければ俺を次期教皇最有力候補に仕立て上げて、教皇庁奥深くに潜り込ませてティアストーンの在り処を探ろうとしたが、俺には大して煌石を扱える資質はなかった。それを知ったアルトマンは、次期教皇候補になれないのはもちろん、すぐにでも煌石を扱える力が自然消滅すると判断して、次期教皇最有力候補に仕立て上げる計画は捨て、俺を期待外れだと蔑んだ」


 自分を期待外れと吐き捨てた父に対しての憎悪を滾らせるファントムだが――すぐに嬉々とした笑みを浮かべて「だが――」と話を続ける。 


「奴の判断は間違っていた。力としては僅かなものだったが、俺はずっと煌石を扱える資格を持ち続けていた」


「煌石を扱う力を持ったせいで、オマエは暴走したのか」


「かもしれないなぁ。生まれた時からすでに俺はお前らと違って、父と呼ばれる男への反抗心に目覚めていたからな――唯一無二ではなく、アイツの『代替品』として作られたことへの恨みで俺の心は昔から満たされていたんだよ」


 父であるアルトマンに従順な犬であった、理解しているようで何も理解していない様子のクロノを侮蔑の視線を向け、オリジナルの存在である優輝に憎悪の視線を向けた。


 煌石を扱える資格云々ではなく、唯一の存在ではなく、他人と同じ顔を持って生まれたことへのコンプレックスがファントムを暴走させたのだろうと理解している優輝は、自身に激しい憎悪の視線を向けるファントムを心底憐れむような視線で見つめていた。


「お前の自分勝手な恨み言などどうでもいいわ! それよりも、教皇エレナはどこへやった!」


「おおっと、すまない、つい話が脇道にそれるところだったよ――教皇エレナはお前たちの目の前にいるだろう? ――正確には、『教皇エレナの身体』は」


「ふざけるのも大概にしたらどうだ!」


「母親に似てうるさいお嬢さんだ。少しは人の話を聞いたらどうなんだ」


 一々騒がしいプリムを殺意の込めた目で一睨みして黙らせるファントム。冷たく、狂気に満ちたファントムの殺気を受け止めたプリムは怖気ついてしまうが負けじと睨み返す。


「久住優輝として、輝士団団長としてアカデミー内部に潜り込んでいた俺は、いつかまたアルトマンが来るかもしれない時に備え、ティアストーンの在り処を探っていた。中々見つけることができなかったが、一年間エレナの行動を監視して、ついにエレナが良く使っている聖堂の奥にある『祈りの間』が、この場所につながっていることに気づいた――そして、俺はそこでティアストーンの持つ力について研究し、ある発見をした」


 ファントムの表情が新しいオモチャを見つけた子供のように嬉々に染まる。


「煌石を扱う資格を持ち、ティアストーンから生み出された輝石で作られたイミテーションである俺は、ティアストーンに触れた時――触れたティアストーンが反応すると同時に、全身が痺れるような心地良さに支配された。しばらくその心地良さに身を委ねていたが、その時に俺はティアストーンに触れる自分自身が視界に映った。その時、俺は気づいた――精神をティアストーンの中に入れることができたと」


 まるで、母の胎内に戻る子供ね――

 エレナ、アンタも災難ね。変な男に引っかかるとは。


 得意気な笑みを浮かべながらのファントムの説明を聞いて、今自分の目の前にいるのはエレナであっても、心と精神はファントムのものであるという非現実的な事実をアリシアは受け止めた。


 ティアたちも理解したが、プリムは小首を傾げていまいち理解していなかった。


「二年前――ティアに俺の正体がばれた時、嫌な予感がした俺はティアストーンの元へと向かい、俺の意識を少しだけティアストーンに潜ませ――いや、保存した。そして、俺は待った……エレナがティアストーンに触れる機会を」


「つまり、今のお前は二年前に消滅したファントムではなく、その時のファントムが残した思念のようなものというわけか――まさに亡霊だな」


「意識だけになり、肉体が滅んだことを知っても、俺の目的と復讐は決して忘れなかったぞ!」


「呆れた執念だ」


 肉体が滅んでもファントムは復讐心を忘れずに生き続けていたことに、ティアは呆れていた。


「肉体が滅び、意識だけになっても親父の中に眠る賢者の石を使って俺は『俺』になるため! 俺を唯一な存在にしなかった父への復讐! そして、俺を倒したお前たちに復讐をするため――俺という存在を刻みつけるためなら何だってする!」


「憐れな奴だ……執念と復讐を相手にぶつけることしか、自分を証明できないなんてな」


「憐れだと? 俺からしてみれば、お前らの方が実に憐れで滑稽だったよ!」


 父へ、そして、自分たちへの恨みを口にしたファントムに、優輝は憐みの視線を向ける。


 自身を心底憐れむ優輝に、ファントムは堰を切ったように哄笑を高々と上げる。この場にいる――いや、過去に『死神』としてアカデミーに混乱を招き、その後は輝士団団長であった久住優輝として、そして今では教皇エレナになり替わり、何も知らずに自分の掌で踊ってきたアカデミー都市にいる人間全員を嘲るような笑い声だった。


「何も知らずにティアストーンに触れた教皇エレナの意識に潜り込んだ俺が最初にしたのは情報収集だった。ティアストーンの中に意識を潜ませていた間、情報がまったく入ってこなかったからな……そして、俺の肉体が滅んだことを知り、制輝軍がアカデミー都市に進出して滑稽にもアルトマンの思惑通りに事態は進んでいることを知った。そして、さらに愉快だったのはエレナだよ!」


 口角を吊り上げて嫌らしい笑みを浮かべるファントムに、「……どういうことですか」と怒りを込めた声でリクトは質問する。


「自分の中に俺がいるのに気づいたエレナは必死で抵抗したが、徐々に精神が疲弊したエレナは抵抗力を失い、俺が表に現れることが多くなった。その結果、俺は今のアカデミーの混乱を生み出したんだ! 実に面白かったよ! 真綿で首を締めるように気丈な女の内側を徐々に冒して、壊すのは!」


「……下衆め」


 サディスティックな哄笑を上げるファントムの狂気に触れ、衝撃と恐怖を受けて何も答えられなくなるリクトの代わりにティアはそう吐き捨てた。


「しかし、中々エレナは俺に身体を明け渡さず、諦めずにエレナは抵抗を続けて俺への対処を裏で続けていたが――ある時、その抵抗はプツリと切れて、その努力は無駄に終わった……そこにいる馬鹿な女のおかげでな!」


「……なるほどね。アルトマンの用意した自白剤の影響と、輝械人形を操ったせいね。それで、疲弊しきったエレナの精神が眠りについて、代わりにアンタが表に出てきたのね」


「そういうことだ! アルトマン共々、お前を存分に利用させてもらったよ! 感謝してもしきれないほどだ!」


 エレナが自分に乗っ取られる大きな理由を作ってもらったアリシアに、ファントムは皮肉るように深々と、仰々しく頭を下げて感謝をした。


 明らかな挑発をするファントムに苛立ちながらも、アリシアは何も反論できないし、する気もなかった。エレナに復讐を仕掛けようとしたのはアルトマンに、ファントムに利用されていたとしても、自分の意思であり、罪悪感は僅かに存在しても後悔はしていなかったからだ。


 ……確かに私たちは愚かで滑稽ね。

 ファントムが暗躍していたのに、それを知らずにアカデミー都市内は混乱し、無駄に争った。

 その間、ファントムは好きにアカデミーを動かしていたんだから……

 滑稽だし、愚かだわ。


 教皇庁、アカデミーの将来のためを考えて教皇を目指し、復讐を遂げようとしたのに、アカデミーに混乱を招く敵が目の前で好き勝手にしていたことに気づかなかった自分をアリシアは滑稽だと自虐した。


「お前のくだらん恨み言は聞き飽きた――決着をつけるぞ」


 これ以上ファントムと話しても、無駄に時間が過ぎるだけだと判断したティアは、戦意を漲らせる――戦いをはじめようとするティアを見て、ファントムはいやらしく微笑む。


「相変わらずお前はシンプルだな、ティア――だが、いいのかな? 俺の身体はエレナの身体。つまり、お前らが戦えばエレナが傷つくということだ。弟たちはそれを良く知っているよなぁ?」


「人質というわけか! それでリクトとクロノを――卑怯だぞ、ファントム!」


 エレナの身体を人質使い、リクトとクロノを痛めつけたことを察して激怒するプリムに、ファントムはやれやれと言わんばかりに肩をすくめた。


「言っただろう? 俺は復讐のためなら、俺の存在を刻みつけるためなら何でもするって――これから目いっぱい、俺という存在を感じてくれよ!」


 堂々とエレナの身体を使って人質を使うと宣言したファントムに、ティアたちの表情が曇る。


 輝石使いとして高い実力を持つファントムと交戦した場合激戦は必至であり、エレナの身体を気遣う余裕は存在しないからだ。


 それに、ファントムの意識をエレナの身体から引き離せる方法も見つかっていないからだ。


 対応策も何もない状況で、ファントムと交戦してしまえば、エレナの身体を傷つけることになってしまうことは確実だった。


 ティアたちの表情に迷いと焦りが宿るが――アリシアだけは不敵に微笑んでいた。


「エレナを目覚めさせて、アンタを消せばいいんでしょ――簡単じゃない」


 事もなげにそう言い放ったアリシアはティアストーンに視線を向け、意識を集中させると――アリシアの全身にティアストーンから放たれるものと同じ、青白い光を纏う。


 これは――……ティアストーンの力?

 軽く意識を集中させただけなのに、すごく優しくて、気持ちのいい力ね。

 状況を忘れて浸りたいけど――……そんな時間はないわね。


 ティアストーンに軽く意識を向けただけなのに、ティアストーンの力が一気に全身を優しく包んだことにアリシアは驚き、全身を包むティアストーンの心地良さに状況を忘れて浸ってしまった。


 だが、すぐに我に返り、アリシアはファントムの元へと身に纏うティアストーンの力を放つと、ファントムの――エレナの身体を包んでいた赤黒い光が消え、薄らと青白く発光しはじめる。


 そんなファントムの様子を見て、エレナは再び不敵に微笑む。


 ずっとティアストーンの力を使っていたエレナなら、ティアストーンの力を受け入れられるはず。

 ……もしかしたら、ティアストーンの力でエレナを起こせるかもしれない。


「なるほど、ティアストーンの力か……だが、無駄だ!」


 アリシアの淡い期待を裏切るように、再びファントムの身体に赤黒い光が纏う。


「さすがはかつての次期教皇最有力候補。年月を経ても自然消滅せず、いまだに煌石を扱う高い資質を持っているが、お前一人の力だけでは不可能だ!」


「私がいることも忘れるな!」


 尊大な口調とともに、アリシアの傍でプリムもティアストーンに意識を向け、全身に青白い光を纏わせ、エレナに向けて全身を包むティアストーンの光を放つ。


 再びファントムを包んでいた赤黒い光が消え、ファントムは忌々しそうに舌打ちを放つ。


「アンタたち……私たちがどうにかするから、エレナを止めていなさい」


 アリシアの指示にティアたちは力強く頷く。


 ファントムと戦うのではなく、ファントムを止めるためにティアたちは全力を尽くすことにする。


 アリシアとプリム、そして、ティアストーンの力を信じて、ティア、優輝、そして満身創痍でありながらもリクトとクロノはファントムを止めるため、彼を囲むようにして立つ。


「この時を待っていた! さあ、こい! 俺という存在をお前たちの身体に刻みつけてやる!」


 待ちに待った瞬間に、ファントムは狂喜の雄叫びを上げる。


 同時に、ファントムの身体から赤黒い光が燃え盛る炎のように溢れ出て、溢れんばかりの力の波動がこの空間を――いや、アカデミー全体を揺るがした。

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