エピ004「アンニュイな女神」

国分:「入部届、今週金曜日までな」


この学校は、何かしらの部活に参加する事を義務付けられている、理由は不明、というか意味不明。



早美都:「京本君、入る部活決めた?」

宗次朗:「ああ、一応、写真部かな。」


早美都:「僕も一緒の部活に入っても、良いかな?」


何だか一寸上目づかいて、照れた感じ? 極度の恥ずかしがり屋なのか?

そう言えば「早美都」が他のクラスメイトに話かけるのを見た事が無い。



宗次朗:「別に、良いんじゃない?」

有人:「俺は断然美術部だ、でも競争率高いんだよな、入部テストまでありやがる。」


誰もお前の希望なんか聞いてない。



宗次朗:「へー、お前が絵に興味が有るとは意外だったな。」

有人:「何言ってんだ? いくらお前が「恋愛否定主義」だとはいえ、女に興味位はあるんだろ?」

宗次朗:「まあ、普通に生物的にはな、」


一日の内30分位はその為だけに費やされていたりする。


有人:「お前、美術副担任の「醍醐先生」を知らないのか?」

早美都:「知ってる、落ち着いた感じの、凄く綺麗な先生だよね、」


有人:「いや最高だね、もはや女神と言っても良いレベル。「今年度守ってあげたいお姉さんナンバーワン」間違いなしだ。 ああ、部活で放課後部室に二人っきりとかなったりしたら、もうエロ漫画がAVのシーンしか思い浮かばねえ!」


お前、18歳未満はそういうのNGだって事気づいてないのか?



宗次朗:「こんにちは。」

放課後、俺と「早美都」は早速、写真部の部室を訪れてみる。 

「相田」は部活の事を秘密にしているらしく、友達からバックれるのに手間を食って未だ来ていない。


部長(菅原博美)は小柄な女の先輩だった、優しそうで一寸保育園の先生っぽい。


博美:「嬉しいよぉ、部員一人きりになって、今年で廃部になるんじゃないかってヒヤヒヤしていたんだ。」


と、そこへ準備室から美術の美人教師が現れる。

艶のあるストレートの長髪、切れ長の瞳に長い睫毛、色っぽい唇、適度にむちっとしたボディ、すらりと長い脚、

ふーん、こんなエロ綺麗な先生いたんだ。 もはやAV女優と言っても過言では無い。


博美:「紹介するね、副顧問の「醍醐アカリ先生」。」

宗次朗:「って、美術部の顧問じゃなかったんですか? どうして写真部?」



アカリ:「あら、今年は男の子が入ってくれたんだ。」


「醍醐先生」は普段は男子生徒とか男性教諭とかにちやほや構われている訳で、放課後は疲れ切って写真部の部室でお茶を飲んでまったりしてる事が多い、らしい。


何故だか、突然、優しく、ハグされる。俺? 耳元でそよ風の様に囁く、微かな香水の匂い



アカリ:「よろしくね。」


俺、からかわれている?

早美都は一寸、膨れ面?で、俺を睨む? 何故?



一方、美術部は、オタクの男性教諭が顧問を務めていて、完全な同人誌サークルになっていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る