エピ002「恋愛相談」

クラスメイト「和田兵庫」が俺の机にやってきて、行き成り恋愛相談を始めた。



兵庫:「あんた、恋愛に詳しいんだってな。「失恋王」とか言われてるって、本当?」

兵庫:「実はさ、俺、好きな奴が居るんだけど、意見聞かせてくれないかな。」


高校生活始まってまだ数日だと言うのに、もう誰かに惚れたのか?

全くこいつは、高校生の本文は学業だと言う事を知らないのだろうか?



宗次朗:「それなら何で俺に相談する?」

兵庫:「失恋を極めて恋愛を卒業したお前になら、的確は意見をもらえると思ってな、」

早美都:「凄いね宗次朗」


始業式以来、なぜかこの可愛らしい男子は俺に懐いてくる。


どうやら「和田兵庫」が好きになってしまったのは、クラス一、イヤ恐らく学校一の美少女「相田美咲」らしい。確かにファッション雑誌のモデルとかTVに出ているアイドルとか言われても信じられるレベルの美少女だ。 言葉使いも上品で明るくて、ニコニコしていて、見目に麗しい。 まったくご愁傷様である。


成程「和田」の一つ後ろの席が「相田」なのか、全く単純な運命主義者だナ。



兵庫:「同じ教室で同じ空気を吸っているなんて、ある種の「奇跡」だと思うよな。」

宗次朗:「それだけ美人ならライバルだって多かろう。お前にどれだけのアドバンテージが有るって言うんだ?」


兵庫:「全く可能性が無いって訳でもないと思うんだよな、俺、相田さんと席が前と後ろだろ? プリント回す時にすっごいニコって微笑んでくれたり、時々大した用も無いのに、俺の背中をツンツンってつついて来たりするんだぜ、」


それ位なんだ、俺は「西野敦子」に足の指で脇腹を抓られた事だってある。それだって他愛のない意味の無い悪戯でしかなかったのだ。 女子がする事にいちいち恋愛的意味付けをすると言うのは、彼女達の人間としての人格を否定する事に他ならない、人間だもの、当然涎も垂らせば、おならだってする。



宗次朗:「恋愛における2大重大法則がある、一つは「恋とは知りたいと思う気持ちで、愛とは失いたくないと思う気持ち」だと言う事だ、もう一つは「多くの恋愛が成就しない最大の理由は、お互いのペースが違っている」からだ、片方が一方的に突っ走ったら、それはただの迷惑、恐怖でしかない。」


宗次朗:「つまりお前が彼女の事を知りたいと思っているのと同じ位に彼女がお前の事を知りたいとアプローチして来ないのなら、今は脈は無いと言う事だ。 本当にお前が彼女と恋人になりたいと思うなら、彼女のペースに合わせて、軽率なアプローチは控える事を進める。」


兵庫:「そういうもんなのかな?」


後日、と言うかこの一日後、結局「兵庫」は「相田」に告白し、見事振られる事となる。

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