第16話 岬の初体験♡鏡太を襲う甘い誘惑
【下校途中の鏡太】
鏡太の隣に岬が並んで歩き出す。
「鏡君、一緒に帰ろ。
「ごめん岬さん考え事してて」(謎が多くて考えが整理できないんだよね)
図書室で新たな発見をした鏡太。普段考えることが少ないので上手く状況整理が出来ないでいた。
「どんなこと?鏡君が考え事って珍しいよね」(私の事ならいいな♡)
「禁止区域の謎についてかな。少しずつは繋がってきてるんだけど」
「そうなんだ。私も知り合いとかに聞いてみるね」「頼むよ岬さん」
「今日は圭介の様子見ていかないの?」
(来なさいよ!せっかく料理スキル覚えたんだからね)
(圭介か~遊園地バレたしな。これで圭介まで来たらな~)
岬の誘い嬉しくもあるが、遊園地の事やこの前の外泊の事もあり鏡太は少し不安を感じていた。
「少しだけですよ。すぐ帰りますからね」
「やったー!少し用を思い出した!鏡君は先に行って。すぐ追いつくから」
「分かりました。急いでくださいね」
(ピピッ・プププ通信音)
「もしもし陽子さん。鏡君が圭介が心配だから泊まりたいそうです」
「え~この前もじゃない。鏡ちゃんいないと寂しいわ」
「そうだ!岬ちゃんが家に泊まりに来なさいよ。圭介君は隣だから様子見に行けばいいでしょ。そうしなさい」
「いいんですか?(やったー陽子さん大好き!)ではご
(やった鏡君家に初めてのお泊り!一緒の部屋に寝たら・・キャー♡)
「新しい下着、買いに行こうかな~。商店街に寄り道してこ」
「白は清潔感はあるけどお子様かな~」
「やはり黒かしら。紫もいいわね~大人って感じがするわ」
「こ、この赤、いいかも!凄く大胆なデザインだわ!でも恥ずかしいな~」
「決めた! 赤で勝負だわ!」
愛田家の玄関前で待機している鏡太に合流した岬。
「お待たせ鏡君。『遅いよ岬さん』ごめ~ん。ちよっと寄り道してた」
『お邪魔しま~す』と家の中へ入り、圭介の部屋をのぞく鏡太。
圭介の顔は以前と同じアヘ顔。気持ちよさそうに寝ている。
「圭介ぐっすりですね。まだ大丈夫かな。それじゃ帰りますね」
鏡太の言葉に対し岬は『またね~』と見送る。
(あれ?意外とあっさりと帰してくれたな)
愛田家をでて自宅に戻る鏡太。
「母さんただいま」「鏡ちゃんこっちきて!」「何のよう?」
帰ってそうそう陽子からリビングに呼ばれる鏡太。
「あなた遊園地に行くのよね?」
(しまったー忘れてたよ。連絡行ってたんだ)
「まあ、その~友達と大勢でかな?」
「友達て女の子ばかりよね(ジーー)。母さんも行きたいな~」
(やはりそうきたか!)
「学校の規則にもあるでしょ!子供達ばかりで遊園地はダメって。だから母さんが保護者でついて行くわ。いいでしょ?」
(ごもっともすぎて反論ができません・泣)
「わかったよ母さん。ついてきてよ」
「やったー!鏡ちゃん好きよ~♡」
(上手くいったわ)と鏡太に飛びつく陽子。
「母さんにはかなわないな~さすが年増だ」(バキューン銃声)
「何か言ったかな~?」「撃ってから言わないでよ!」
陽子は再び銃を鏡太へ向け構える。
「な、なんでもございません!い、いつもお綺麗ですね」
「遊園地ではもっと綺麗になってるわよ。ウフフ」
僕に発言権は無いのかと思う鏡太。そこへ黒井家のチャイムが鳴る。
(ピンポーン)陽子が玄関に応対に行く。
「岬ちゃんいらっしゃい。あがって~」「お邪魔しま~す」
陽子はリビングに岬を連れて来た。動揺する鏡太。
「な、なんで岬さんが家に?」
「今日は岬ちゃんウチにお泊まりよ。ちょっとご飯の用意してくるわね。岬ちゃんはゆっくりしててね」
「えー!聞いてないよ~。また二人で決めたんでしょう」
「いいじゃない。鏡ちゃんもいつもお世話になってるんだから」
そう言うとキッチンへと行く陽子。岬は鏡太の隣へ座る。
「それ言われると何も言えないです」(くそ~。今日の母さん手ごわいな)
「鏡クンいきなりごめんね~♡」
と腕を組んでくる岬。
「岬さんむ、胸が・・・やめてください・・・ヒー」
鏡太の横をかすめ飛んでくる包丁。岬は急いで腕を離す。
「み・さ・きちゃん。お話だけよ~」
下手に何も言えないと思う二人は沈黙。TVを見て料理が出来るのを待った。
【黒井家キッチン】
陽子に呼ばれて食卓につく恵・岬・鏡太。
鏡太の隣には岬。真向かいには陽子と隣に恵が座っている。
「わー初めてお呼ばれしたけど陽子さんの食事、美味しそうですね」
隣に座っている岬が
「あら岬ちゃんお上手ね~もっと食べてね」
「はい。鏡君、綺麗で料理上手なお母さんで良かったね」
(岬さん褒めすぎ!なにか企んでるのかな?)
「やだー綺麗だなんて~照れちゃうわ」
(バシッ!)隣の恵が吹き飛んだ!
「もう!お兄ちゃんのせいなんだからね!」
すぐに起き上がってきた恵の怒りがハンパない!
「僕じゃない!岬さんじゃないか!」「保護者責任だよ!」
(あの~僕いつから保護者なんですか?)
陽子が突然、意味不明な事を言い出した。
「岬ちゃん。ちゃんとお泊り準備してきてる?アレ忘れたらダメよ」
「それは大丈夫です。新しいの買いました。ちよっと恥ずかしいけど」
「やだわ~そんなに大胆なの?」「結構派手かもしれません」
「母さん何の話だよ~怪しいな~」
「鏡ちゃんは知らなくていい話よ。女の子にとって大事なんだから」
「やだ~陽子さんたら~。鏡君、聞き耳たててるじゃないですか~」
「お風呂あがったら必要だものね。それで何色?」
しつこく岬に
「赤です。キャー言っちゃった。恥ずかしい」
(風呂上がりに使うもの?赤色のもの?)鏡太は考える。
「岬ちゃん、思い切ったわね。私も赤で派手なの持ってるわよ」
「お母さん恵にも教えてよ~」「イイわよ(耳元で話してる)」
「それなら恵も持ってるよ~。水色のクマさん」
「恵ちゃんは子供だから、まだ派手な赤は早いわね」
(風呂上がりにつかうもので赤色でクマさんもあるか~まさか!)
「母さん!それもしかしてタオル?」
「違うわよ~これ以上は恥ずかしくて親子でも言えないわ」
結局、鏡太には教えてくれない女性3人。
「岬ちゃん御飯済んだら先にお風呂にしていいわよ」「は~い」
リビングで休憩してる鏡太。食事の会話が気になる。
(う~ん。なんだろうな風呂あがりに付けるていえば下着だよな~!!!派手な赤色で水色クマさん。間違いない!岬さんと母さん、なんて会話してるんだ)
不意に後ろから目隠しされた鏡太。
「だ~れだ」(この声は岬さん)
「今ね~新しいアレのままなの。見たい?けど恥ずかしいな~」
(えーー!下着だよね!見たい!けど見ると後戻りできないかも)
「み、見たいです!」(後悔なんてしない!ドキドキ)
「やだー鏡君大胆!しょうがないな~ジロジロ見ないでよね、それじゃ~はい」
目隠しを外される鏡太。(ドキドキ・男、鏡太いっきまーーーす!)
「イヤン♡恥ずかしい~どう新しい赤いパジャマ?プリントが恥ずかしいのよね」
鏡太は魂が抜けた。
(やんっ♡鏡クンたら下着と思ってたのね!)
(岬ちゃん。派手な下着はパジャマの下かしら?)そう思う陽子の姿。
「恵はクマさんだよー」
話が噛み合ってない親子と岬。
実は岬はパジャマと下着の両方を買っていたのである。
リビングでテレビを見ていた鏡太はアクビをしている。
「母さん僕ソロソロ寝るよ。岬さんもおやすみ」
自室へ戻る鏡太に困惑している岬。
「あ、え、私は?どこで寝れば?」(鏡クンと一緒じゃないの?)
「岬ちゃんは私と寝るのよ~」
ニタ~と陽子の不気味な笑顔。
「そ、そうですか・・・」(陽子さん寝たら部屋いってみようかな)
「そうそう美容に良いジュースがあるのよ。岬ちゃん飲む?」
「ホントですか!飲みます!」
「ちょっとまってね~。・・・はいどうぞ」
「いただきま~す」
「それじゃ私達も寝ましょうか」
陽子の部屋に行く岬。二人はベッドへ入る。しばらくすると陽子の寝息が聞こえてきた。確認をとる岬。
「陽子さんおきてます?(シーン返事がない)よし!」
鏡太の部屋の扉が静かに開く。音がしないように注意しながら閉める岬。
既成事実を作ろうと寝ている鏡太のベッドへ潜り込む。
「ねえ~鏡クン起きてる?」(モゾモゾ)
『う~ん』鏡太は寝返りを打ち岬と向き合う。
(やだ、こっち向いたわ♡顔が近い~ドキドキ)
「岬さ・・・おっぱい・・・」
寝言を言って岬の胸を触る鏡太。
「アンッ♡」(やだ鏡クンおっぱい触りたいの?)
「ずるいよ・・・。下着・・・みたか」
下着を期待していた鏡太はうなされている。
(そんなに見たかったのね・・・。いいわ♡)
岬は覚悟を決めモゾモゾとパジャマを脱ぎだした。
(見て・・・鏡クン・・・岬はずかしい・・・スースー)
鏡太をギューと抱きしめたはよいが寝てしまう岬。
「う~ん・・・。(目を開ける鏡太)ん?んんん・・・み・岬さん!」
ギイーーー鏡太の部屋の扉が開く。
「フフフフフフフ。薬が効いたようね。フフフ」
不気味に笑う鬼婆の姿。恐怖に硬直する鏡太。
「か、母さん!」
鬼婆は不気味に笑いながら岬に近づくと引きずって部屋を出て行った。
「な、何が起きたんだ?岬さんがなぜ下着姿で僕の横に?・・・」
陽子の自室。岬を寝かせてつぶやく陽子。
「鏡ちゃんはまだあげないわ。フフフ・・・」
既成事実どころか陽子に見透かされ睡眠薬をもられた岬であった。
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