脚注3
〔オラクル〕
ハビタットは2次元のキャラクター「アバタ」を操作し仮想の街の住人として「社会」を営む。90年2月10日有料サービスが正式に開始され、この日は「ハビタット建国記念日」として毎年オラクルの泉で記念のセレモニーが行わる。
オラクルと呼ばれる特殊なアバタはこの世界の神様という設定でこの国の住民が安心して生活できるようにいつも見守っている、とされる。実際のところはアバタの間でユーザートラブルが起こらないように秩序を維持するための、サービス提供側のシステム管理人で三人いた。
建国記念日の第1回目のセレモニーは三人のオラクルによってこんな具合に行われた。
「ただいまより、オラクルの泉にて、『建国記念の儀』をとりおこないます。みなさま、ゴーストになってご参加ください。」
「オラクル三神の御名において、これより建国記念の儀をとりおこなう。」
「われ、この地を造り、愛を司らんがために、この地に降り立つなり。われの創造したもう民:アバタに、星の祝福を・・・」
「われ、この地を造り、月を司らんがために、この地に降り立つなり。われの創造したもう民:アバタに、夢の祝福を・・・」
「われ、この地を造り、太陽を司らんがために、この地に降り立つなり。われの創造したもう民:アバタに、光の祝福を・・・」
「愛の神 オラクル」
「月の神 オラクル」
「太陽の神 オラクル」
「われら三神の名において」
「ハビタット国の建国されし日を祝い」
「来る年のこの日」
「この泉にて」
「民と共に集うことを誓う」
「ハビタットに栄光あれ」
「アバタに愛の祝福を・・」
「夢の祝福を・・」
「光の祝福を・・」
「オラクル三神の御名において、これにて建国の儀を終わりとする。」
「みなさま、御静聴ありがとうございました。」
FM TOWNS専用で始まったサービスだがその後富士通のFMRシリーズや、NECのPC-9800シリーズ、アップルのマッキントッシュ向けにもソフトが提供され、仮想世界はユーザーの機種を問わずに広がって行った。
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