ハジマリ

守はファミレスに着くと、祐希との出会いを話し始めた。

全く鬱陶しい。今日は祐希とのデートだったのに。


守が私に祐希の好きな理由を聞いてきた、そんなのは決まってる。

180cmある長身に細身、学年で30には入る学力。顔も悪くない、が



私が祐希を好きな一番の理由は、私の誕生日をただ1人祝ってくれたから。





~去年の10月

顔もスタイルも良い私は高校一年生にして、ギャル集団の中の1人だった。同学年の不良のリーダー格の男に気に入られ、ギャル質のグループの中では上位の地位だった。しかし、事件というには大袈裟な事件が起こった。

リーダー格の男が私に強引にキスをしてきたのだ。

私は拒絶した。ビンタをして、最低とまで罵った。




ソノトキスデニヨゴレテイタノニ



男は怒って根も葉もない噂を言いふらして歩いた。ギャルだったせいもあり、噂に信ぴょう性がついて私の周りには誰1人居なくなってしまった。友情、親友、最高、そんな文字ばかり乗ったプリクラには何の意味も無かった。





~去年の12月15日

今日、誕生日なんだろ?

1人の私に話しかける男が、1人。

男の手には新品のマフラーがあった。


「なんで…?どうして!?」


「約束…したからさ」


「え…?」


私は全く覚えていなかった。

そしてそれが始まりだった。







~現在

「そういう所に惚れたんだろう?」




「ええ。」

美緒は冷たく言った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

冬の詩 @cos

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ