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またある時。

国の外れの農村でかなり大規模な飢饉があった。その様子は新聞やテレビのニュースなどでかなり大きく報じられた。

しかし裕福な暮らしで大分太ってきた、完璧中年の頭部がハゲ始めてきた王は、新聞など読まず、テレビ番組もバラエティとかそんなのばっかしか見ていなかった。昼食時、側近から聞かされて王は初めて飢饉のことを知ったが

「あーそう。ドンマイ」

そう言っていつも食べている、美味しそうなご馳走を食べていた。

飢饉で被害を受けた村には国から援助が出されることもなく、通年通りの税が課せられた。


王と、かつての対魔王討伐の仲間達は綺麗で豪華な王宮で、何年も何十年も幸せに暮らした。

王宮で働く人たちがたくさんお金をおとしていくので王都はますます栄えていった。農村からの出稼ぎで町の人口は増えた。そのかわり農村では人不足が深刻な問題となった。

そんな世間の事情は全く知らない、引きこもるようになったデブの王は、人口に関係なく人の少ない農村からも税を巻き上げた。

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