登場人物解説⑦
■ジーダ
ヒゲの剃り跡が痛々しい新ヒロイン、初登場からトップレスを披露する。このキャラを女性にする価値があるのかと考えると意地でも女性でやりたかった。価値はないけど、意味はある。
演劇にドワーフを絡める部分で道具作りがうまいってだけでは広がらないので、どういう種族だからモノづくりに適しているんだなど描写するうえでイーリスとの対比で劇作家にしました。
ドワーフのなかでは虚弱体質で落ちこぼれてしまい、ドワーフ社会に居場所を作ろうと未知の存在だった人間の研究をするため人間社会で暮らしているうちに作家として成功。
研究成果はドワーフたちには評価されなかったが、ヒット作である『船乗りと乙女』を演劇に持ち込み大成功した。
ドワーフ社会で落ちこぼれたが研究成果が発揮される自分なりの創作、演劇に強いプライドを持ち取り組んでいるが、商人ギルドの方針から排除されそうになりサランドロに反旗を翻す。
演劇をやるうえで『劇団いぬのさんぽ』を研究しており、熱心なアンチ目線でより観客を沸かせる方法を模索し真逆の手法を打ち立てていることからイーリスとは対局的な演出をする。
『闇の三姉妹』を繰り返し鑑賞した結果、ユンナに惚れ込んで自分の演劇に出てほしいと強く望むようになり、暗殺の標的になっていた彼女を救い家にかくまった。
その際、とある妖精の一種に彼女の変わり身を務めさせたが、この妖精が今後、物語の根幹に絡むことになる。
商人ギルド専属の劇団からは除名されたが、ユンナを勧誘して新しい劇団を立ち上げた。商人ギルド主催のコンテストへの参加はかなわなかったが、それによって起きたブームに便乗する形で再び大成功を収めている。
■グンガ
即決し、即行動に移し、尽きない体力で無限に働くドワーフの王。
自分の作業に没頭したいドワーフにとって国の運営など面倒でしかなく、頼れるという理由だけで誰もやりたくない王の役割を押し付けられている。
肉体の強い種族の中でも特別頑強なフィジカルモンスター。
■カガム
その昔、自分の作品が人間の名工よりも優れていることを証明するためオークションに潜入し伝説の剣をたたき折ったドワーフ族の鍛冶師。
現在はその腕を見込まれて東アシュハ王の専属鍛冶師を務めている。東アシュハ王の父のもとで道化師をしていたイーリスとは旧知の仲。
■シーリカ
パレス・セイレーネスの娼婦で『闇の三姉妹』公演でリーンエレ役をつとめる一人、脚本をよく読み込んで分析し、真面目に稽古に参加する理詰めの女優。
真剣に取り組んでいるがゆえに、和を乱し、稽古をサボり、それでいて客からの人気を獲得しているユンナにいら立っている。
本職は盗賊ギルドの諜報員。サランドロが盗賊ギルドの縄張りである娼館を攻撃したことに対する報復として、失脚させるための情報集めをしていた。
予期せず敵国の暗躍の場に居合わせると、論理的な思考からすぐに死を覚悟していたが、ユンナが感情と勢いだけで状況を覆したことに複雑な気持ちを募らせた。
■ニコロ
ギュムベルトに物心がついたころからパレス・セイレーネスに出入りしている運送業者。
彼もシーリカと同じく盗賊ギルドの人間で、前ギルドマスターが愛したマダム・セイレーンを助けるための監視役を務めている。
やりすぎたサランドロを盗賊ギルドが損失を被らずに排除するため、サランドロがドワーフ排斥を企んでいる事実を伝えて決起を煽った。
その結果『鉄の国』が滅ぶ可能性があることは問題視していなかった。
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