がんばれ忍ちゃん!
ここは、とある山奥にある忍びの隠れ里。
早朝から木刀を持ち素振りの稽古をしている1人の少女がいた。
私は『
「忍おらんかー。おーそこにいたのか」
小屋から出て来たこの人が源ジイ。『皇
「素振りはすんだのか?」
「じいちゃん終わったよ~」
「じいちゃんじゃないだろう。お師匠様と呼べ!」
「はいはい。おしょうさま」
「シが抜けとるわーー!わしゃハゲとりゃせんぞ!」
「いいでしょ。もうすぐお迎えくるし、ばあちゃんそこまで来てるよ」
「忍を立派なくノ一にするまではワシャ死ねん!」
「ところで何用なの?お師匠様」
「そうじゃった。今日の朝飯は忍がつくる番じゃろ。忘れとるのか?」
「あー忘れてた!今から作るね」
爺ちゃんと私は毎日交代でご飯つくってるんだ。ばあちゃん生きてた頃は修行だけで良かったけど。爺ちゃんがこれも修行じゃーて言うから作るようになったの。
「忍ちゃーん!おはよー」
田畑のほうから走ってくる少女。
「あっ弓ちゃんおはよ」
「忍ちゃん今からなにするの?」
この子は私より5つ下の『
「ご飯の準備だよ。近くの森でキノコでも取ろうと思ってるの」
「わたしもいっていい?」
「いいよ~。私のあとついてきてね」
弓ちゃんは私が行く所にはすぐついてくるんだ。甘えん坊だけどそこが可愛いから、どこでも連れて行くんだけど。
森の中を歩く忍と弓。ところどころにキノコが生えてる場所へきた。手分けしてキノコを取り始めた。
これはシメジだから大丈夫。傷つけた箇所が青色に変色するのはダメよね。あと胞子が黒色や焦げ茶のも危ないんだったかな?ヨシ!これくらいでいいかな。
「弓ちゃん集まったかな?」
「いっぱいとれたよ~」
ウン。危なそうなのは無いみたいね。忍は確認してザルの中へいれた。
「それじゃ帰って準備しようか」
忍は森を抜けウチへ戻ってきた。小屋の横にある炊事場でキノコ汁を作り小屋の中へ運び込む。
「ほ~キノコ汁か。ウマそうじゃな。弓も一緒に食べんか」
弓は忍の横に座る。忍は源ジイと弓にキノコ汁をついであげた。
「じゃいただくとするか。お~これは美味いの~」
「忍ちゃんお料理じょうずだね」
アハっほめられちゃった。爺ちゃん食べるの速い~。おかわり忙しいよ。弓ちゃんも朝食たべてきてないのかな。キノコ採りもしたから沢山おかわりしてる。
キノコ汁は
「さて、朝食も取ったし修行じゃな。忍、弓おもてにでんか」
「えーもう修行するの?爺ちゃん食休めしたほうがいいよ」
「たわけ!そんなことしてたら太るわ!」
太る!それはヤダ!忍びが太ったら
源ジイに着いて行く忍と弓。原っぱにやってくると源ジイが大型の弓をもってきた。
「これで弓を
「わかりましたお師匠様!」
「わーい。お空を飛んでるよー」
ゴーーーン!弓は大木に頭からぶつかり地面におちた。ピクピクして笑っている弓。
「見事じゃばあさん!腕をあげたな」
「やだな~弓ちゃん。婆さんなんて私まだ15歳だよ~」
「婆さんもうろくしたか?わしゃ弓じゃないぞ」
「あはは。弓ちゃん爺ちゃんの真似じょうず~」
「それにしても婆さん乳が垂れとらんの。どれ久しぶりに触らしてくれ」
そう言うと源ジイは忍の胸をもむ。
「婆さん若いころのようじゃ!ハリがあるの~うひょひょ」
「やだ弓ちゃんくすぐったいよ。もうやめて~」
3人は幻覚を見ていた。
そこへ通りががかる村人夫婦。
「なにやってんだ爺さん!孫の胸もんで喜んでるぞ!」
「アンタ!様子がおかしいよ!忍ちゃんも喜んでる」
「そうだな。あんなことされて忍ちゃん喜ぶはずがないな」
「アレじゃないの前にもテングダケたべて幻覚見た人いたじゃない」
「そうだな。よく見れば泣きながら笑ってる弓ちゃんもいる」
「みんなに知らせて隔離しないと危ないよ」
集められた男衆により源ジイ、忍、弓は隔離された。
「ウヘヘ。婆さん分身の術がうまくなったの~」
「ウフフ・・・弓ちゃん腕が丸太みたいだよ」
「エヘエヘ。しのぶちゃんもう一度お空とびたいエヘヘ・・・」
誤解しないでよっ! 高見 雷 @taka-mirai
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