異世界少女にパフパフ.2
††
その少女は少し変わっているが、北方と南方の人間族の混血ではないか、と結論づけた。
如何に長く生きた老獣人とて、そこまで深く人間族の事を知っているわけではない。如何な老獣人とてその知識には限りがあった。
人間族の少女は年の頃なら一七か一八歳くらいだろうか。しかし、何故人間族の少女が空から、と再び空を見上げるが、既に光の柱は消えており、空は樹木の陰に隠れている。見下ろすと泉も穏やかに佇み、波紋一つ立てては居ない。
「天から、光と共に堕ちて来おった……か。」
溜息混じりに少女を地面に下ろすと、老獣人は横倒しになった少女を頭から爪先まで舐めるように見ていく。
透き通る程美しい白い肌は、北方の人間族のように美しく、胸は見事な膨らみを主張し、腰は締り、尻はたおやかで豊かな丸みがある。
風変わりな衣服の上からでもこの少女のスタイルの良さが覗える。むしろ何故かその衣装からは、唆られる物があった。
それを助長するかのように短めのスカートから覗く白き二本の脚は、限りなく魅惑的であり官能的だ。
ますます唆られてくる。
ゴクリと固唾を飲み込むと、老獣人はつい顔を近づけて匂いを嗅いだ。くんくんと鼻を動かし匂いを嗅いでいくと、芳しいメスの匂いが鼻孔を刺激し、脳天を突き抜けていく。
「ふぉおおおおぉぉおっ」
息が荒くなり、鼓動が早鐘のように打ち鳴らされた。
震える指でスカートの端を摘んで、恐る恐るめくり上げると、淡いピンク色の薄地の肌着が目に入り、その中から香り立つ魅惑的な匂いがさらに脳天を刺激した。
「ふぉぉぉぉぉっ、か、芳しいぃぃ、おなごじゃぁぁ、久しぶりの雌(おなご)の匂いじゃァァァァ」
本能を刺激する久方ぶりの芳香に、堪らず仰け反り、身体を震わせた。鼻から血を吹き出しそうな程に興奮している。たまらず後頭部を手刀でとんとんと叩くが、そんなもので興奮は収まらない。
「ふふぉ、ふぉふぉふぉっふぉっ」
あまりに久しぶりの官能的な匂いに、久方ぶりに下半身の一部が『オス』を思い出して固く痛いほどに漲り始めていた。
「み、みなぎぃぃぃるうぅぅぅっ!」
匂いだけで暴発しそうな程に興奮した老獣人は、再びチラリと少女に視線を注ぐ。視線が二つの魅惑的な膨らみに向かう。
「うふぉ、うう、う、う、う、、おっぱ、、おっぱ○~~~~、、」
奇声のような声を漏らし、目をギラギラと輝かせ、眠っている少女の身体へ、手を這わしていった。
見たこともない縫製と上質な布で作られた上着を広げると、盛り上がる白いシャツが目に留まる。
「ほ、ほひ、ほ、ほ、、ほ、、グッ!」
やたらと興奮し、開いた口から溢れそうになる涎をすすりながら、白いシャツのボタンを四苦八苦して外した。
興奮に指が震え、思うように動かないのだ。上手く外せないものだから、思わず引き裂きそうになり、慌てて落ち着くように自分に命じた。
どうにかシャツのボタンが外し終わり、左右にシャツを開くと、眩いばかりの白い肌が目に入る。
現れるふたつの双丘、しかしそれはシャツの下のボディアーマーのような淡いピンクの布が覆い隠している。
「な、なんなんじゃ、こひゃ、ひ、ひ、、」
シャツを大きく開くが、ボディアーマーを外す場所がない。どうやって外すのか解らない。「きっとこれは頭からかぶる物だ、そうだそうに違いない」と逸る気持ちで決めつけると、指がぴっちりとした布を摘み、窮屈そうではあるが、無理矢理に引き上げる。
ブルンッ
無理やり引き上げたためか、柔らかな肉の塊が揺れ動き、ぶるぶると揺れた。
「おほおぉぉぉ──」
ぷるぷると揺れ動く魅惑的な動きに視線が釘付けとなるが、老獣人は慌てて口を押さえつけた。
少女がぴくりと眉を動かし、唇が少し開いた。
「ん、ん、、」
勢い良すぎたのか、少女の口から声が漏れる。慌てた老獣人が固まり、少女の顔を見つめた。しかし顔を動かしただけで、少女は目を覚ます素振りを見せない。
(ひーひー、ひゃひゃ、ひゃーー)
安心したのか、口を抑え、声が溢れそうに鳴るのを必死で抑え、恐ろしく久しぶりに見た白き二つの丘を、その頂点にある桜色の突起を凝視した。
大きさ良し
形良し
色合い良しっ!!
うんうんと頷きながら感涙に目を潤ませ、このまま諸手を上げて叫びたくなるのを必死で抑えこんだ。
(おっぴゃ、おっぱーー、)
手で抑えた口から間絶たなく漏れる歓喜の声、震える指が伸び、つんとつつくと、柔らかなお椀のようなソレがぷるんと揺れた。
「フオォォォォォッ!!」
それだけで股間がドクリと波打った。
「あひゃ、、、」
年甲斐もなくスタートダッシュする前にゴールしてしまったようだ。
肌着がじわりと熱く濡れてくる。
顔を仰け反らせ自分を呪った。まさかこんなにもとは予想もしなかった。あまりにも溜め込み過ぎるとこうもなるのかと。しかし硬直した『♂』はまだ収まらない。
まだまだ元気に直立し、次なる刺激を求めて脈動を続けていた。
「ひ、ひ、いける、いける、いける、、、」
涙を潤ませ、涎を溢れさせながら、ついに老獣人はニつの柔らかな乳房を両の掌に収めた。
感触──最高っ!!
「おほおおおおおおおおおおっ!!!」
この感触、この心地、最高の肉の感触に、再び股間が暴発し大量の熱き迸りを感じた。
「あああぁぁ、はぁぁぁぁ……」
肌着がさらに濡れた感触とともに、ビクビクと身体を震わせ、恍惚とした表情をしながら、長い溜息を漏らす。
一瞬の賢者タイム。
それでも手を動かし、柔らかな感触を楽しみ続けていた。何しろまだ元気に直立しているのだ。
まだまだ行ける、何度でもいける。
豊かな双丘を堪能したら、次はいよいよアレだ、アレをするのだ。
顔を下に向け、豊かな乳房の間に顔を挟み込もうと近づけていく。
「ぱふぱふ……ぱふ?」
老獣人は硬直した。
視線はたわわな双丘の桜色の突起に向けられていたのだが、その少し上から尋常ではない視線を感じた。恐る恐る視線をすこしずらすと、赤い双眸が怒りに満ちた視線を向けている。
──赤い?瞳?えっとあれ?
歓喜と興奮で頭が回らないのか、少女が自分を見ているよりも、その瞳の色が気になってしまった。
──亜人?茶髪……の亜人?
「ねぇ、あんた、あたしの身体でなにしてくれてるのかな~?」
少女の唇が動き、やおらドスの効いた恐ろしげな声を発した。
◇◆
静かな言葉の裏に隠れた怒気。
平静を装っているが、怒りがありありと伝わってくる。
老獣人のニヤついた顔から「へ、」とばかりにだらし無い声が漏れた途端だった。
ゴッ!!
途轍もなく早い拳撃が老獣人の顔面に向けて放たれた。
その拳はこんな華奢な可愛らしい少女が放ったものとは思えぬほど早かった。普通の者であれば、まともに顔面に受けていただろう。しかし長年鍛え上げた老獣人の肉体はそれに反応した。
久しぶりの淫らな感触に呆けていたというのに、鍛えぬいた肉体は思考が判断するよりも早く反応し、名残惜しい肉の感触を手放して右手が動くと、突き出された拳の前に掌底を突き出し受けとめ、顔面を強打されるのを防いだのだ。
しかし……
普通ならそれで受け止められるはずだった。
獣人族の王、獣王さえも足元に平伏させた拳神の掌底は、軽く少女の拳を抑えきり、あまつさえ組み敷いてそのままなし崩し的に少女を──
のはずだった。
少女の拳を抑えたはずの手が老獣人の顔面に減り込み、衝撃で老獣人の身体が舞い上がった。
「ぶぁびょぉぉぁぁっ」
おかしな声を上げ、口と鼻から血を吹き出し、老獣人がくるくると木の葉のように舞い上がる。
「てんめぇぇぇぇ、るあたしに、なにしやがったぁぁぁっ!」
遠のきそうな意識の中で、老獣人は恐ろしげな怒号を聞いた。瞬間意識を取り戻し、相手が只者ではない事を知る。
恐ろしい早さの拳速、多少手抜きではあったが、受け止めた掌底を容易く打ち抜き顔面を捉えた威力。
††
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