第9話 言えない言葉

私の親友は、ナツキだけ



高校の時から、ずっと…



お互いのことは、なんでも知っている






そして、今、


ナツキには、トモヤ君っていう彼氏がいる。



私達は、時々、三人で遊ぶ








この前、三人で、ナツキの部屋で、


飲んだときだった……



トモヤ君とナツキは、ナツキのベッドで、


私は、ソファーで眠っていた







誰かが、私に触って、キスをしてきた



「ん………」



トモヤ君だった





「ちょっ……、ダメ」



「大丈夫だって、聞こえないから」






私とトモヤ君は、SEXをした、


ナツキは、隣の部屋のベッドで眠っていた





………私達は酔っていただけ…






何も無かったように、私とトモヤ君は、


ナツキの前では、ふるまっていた




だけど、それ以来、時々、


私とトモヤ君は、


SEXしていた。






ある日、



私は、トモヤ君に、好きだって、言われた


付き合って欲しいって……





私は断った……







…………






トモヤ君は、何も変わらず、


ナツキと今でも付き合っている







ナツキは、ある日、私に言った



「あの日、トモヤと、SEXしたこと、私、


知ってたよ…」





あの日、ナツキは、起きていた


私とトモヤ君が、こそこそと、


SEXしていた時、


一人、ベッドで泣いていたらしい……





「二人の声とか、息づかいとか、


聞こえてた…、


私、気が狂いそうだった…」




「…ごめん」





「ごめんじゃないよ……」





ナツキは、泣いていた




………







私は、トモヤ君に、付き合って欲しいって


言われたことは、黙っていた


…………









その後、



ナツキとトモヤ君は、結婚した




私は結婚式に呼ばれなかった








二人に、おめでとうって言えないのは…


言ってはいけないのは、私だけ…

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