第4話 親の介護世代
20代30代では感じないだろうが、40代50代に突入する頃には、そろそろ親の介護を考える時が必ず来ます。
勿論、親には今まで育ててもらった恩がありますから、知らんぷりはできません。
でも親の介護を一人で抱え込むのは止めた方が良いでしょう。
親の介護の為に会社を辞めるのは、いかがなものでしょうか?
所詮親は先に死ぬのです。その後も生きていかなくてはならないのに、会社を辞めて子供の生活は成り立つのでしょうか?
その為に福祉があるのです。
1,まずは役所に連絡して相談する。
2,親の状態を調べる!
介護度を調べて貰おう!(要支援か要介護か?)
それによって支援の状態が変わります。
ケアマネージャーが色々教えてくれるので、気軽に相談しよう。
3,施設も視野に入れるべき!
手がかからないなら、デイケアにお願いすれば良いけれど、面倒を見切れない時は施設!
諸々の費用に関しては役所に相談する。
なるべく、借りられる手は借りよう!
一人で抱え込むと、最初は大丈夫でも、精神的に負担が大きくなって『親を殺して自分も死にたい』と自暴自棄になるからです。
他人は責任ない言葉を吐くので、一々気にしてはいけません。
無理して親孝行するのは、間違っています。
親も大切だけど、自分自身も大切にしよう!
楽しく笑って生きる為に、時には厳しいと思う判断も必要です。それがいずれ正解だったと分かれば良いんじゃないかと思います。
コロナの前で良かったのですが、風邪を引いて熱を出したとデイケアから返された父を、仕事を早仕舞いして見に行きました。
薬やお粥などを買って少し安静にするよう行って帰りました。二日位は見に行けたのですが、仕事で行けない時もありました。ちょっと手が空いたので、電話すると父が出ない。良く面倒だと出ない父なのでその時もそうかと思ったけれど、虫が知らせたのでしょう。気になって家に帰ると、お湯の入ってない風呂の中にしゃがんでいる父を発見!
『早くでなさい!』思わず叫んでました。が一人では動けなくなってました。近所の方に手伝ってもらいなんとか救出したのですが、身体が冷え切っていてぶるぶる震えるばかり。
『これは救急車じゃない?』近所の方に言われるまで気が動転していて大事な判断ができませんでした。すぐに救急車に電話して来てもらって熱を測ると既に低体温でもう少し遅かったら死んでいたかもと言う状況でした。やっと病院が決まって搬送されて入院。軽く肺炎を起こしていたみたいです。
その日はそのままで、後日病院に行くとインフルエンザを院内感染して隔離されています。
もうこのままではいけないと、入院している間に施設を探して、退院と同時に施設に入れました。普段なら頑固で言う事を聞かない父も、すっかり参っている時では抵抗できません。否応なく施設に入居させてしまいました。これが良かった!その後施設でコロナに感染して死にそうになった時も、手早い処置でなんとか回復できました。家にいたら確実に死んでしまったでしょう。
二世帯住宅で弟夫婦が一緒に暮らしていましたが、それでも彼らにも生活があって全てに目を光らせる訳にはいかないのです。
風呂の事件の時も、発見したのは私です。弟夫婦は家にいませんでした。もし私が行かずに弟夫婦が帰って来て父の異変に気がつくのは下手したら翌日。その頃には父は冷たくなっていたでしょうね。
決断が早かったので、施設を探して3ヶ月後には入居が決まりました。その間病院側に待機室があったのが更に幸いでした。退院していたら、きっと断固拒否されていたでしょう。有無を言わさずそのまま病院から施設に移動させてしまったのが、良かったのだと思います。
今はコロナでなかなか面会できない事もありますが、施設の方にお任せしているので気が楽です。
父が本当に幸せなのかは分かりませんが、一人で真っ暗な画面を見つめていた父の後姿は寂しそうで、胸が痛かった。
施設では楽しく暮らして欲しいと思っています。そう言う人生を送りたくないなら、もっと積極的に体を鍛えたり、コミニュケーションを図ったり、自分自身を見つめるべきだと、父を見て我がふりを直したいと思いました。
自分の将来は自分自身で切り開くべきです!誰かが面倒を見てくれると言う幻想は捨てましょう!自分の老後も視野に入れて、人に迷惑をかけないよう対策しておくのが大事だと思います。誰でも平等に老いて死ぬのですから、心構えはきちんと覚悟しておきたいものですね!
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