YES!ウサギが呼びました!

YES!始まり始まりですよ♪

side???


 暗い暗いどこかで一人で佇んでいる。


 どうやら夢を見ているらしい。























 気がついたら誰かの膝の上に座って話している誰かと話している


 他愛もない話して揶揄われて下らないことに怒って


 拗ねた振りして慌てさせて


 それで結局目一杯甘えている











 気がついたら着飾った服をお披露目会をしている


 似合うと思うぞって送られてきた服を着て


 いろんな人に見て貰って褒められて


 それでいろんな組み合わせを楽しんで










 気がついたら舞台の上に立っている


 舞台の上で緊張して立ってみんなに祝福されている


 舞台の真ん中で誰かを探すも見つからない


 やっぱり来れないのかなと肩を落とす











 気がついたら赤く染まった土地を走っていた


 息も絶え絶えで何かから逃げるために走り続ける


 その何かを蹴り飛ばして誰かが大丈夫だと笑顔で言う


 誰かはその中心へ向かう












 気がついたらベッドの前で泣いていた


 ボロボロの誰かの眠るベッドの前で泣き続ける


 貴女は悪くないみんなはそう言うけど


 行き場のないよくわからない感情がただ渦巻く












 気がついたら誰かが高笑いしてふざけてる


 笑うことのなかった私も自然と笑う


 誰かに手を引かれて騒ぎの中心へ


 みんなに囲まれてゲームで遊ぶ











 気がついたら置いて行かれていた


 背中から誰かが慰めの言葉をかけるが


 誰かに置いて行かれたという喪失感が大きい


 なんで置いて行かれたのだろうか?











 気がついたら月日も経ち


 その頃には喪失感も消えて普通に笑えるようになった


 ”     ”のコミュニティの一員として成長して


 そしていつか誰かに追いつくために











 気がついたら荒廃した土地にいた


 頼れる大人たちは攫われたか離れていっていない


 自分の肩に幼子たちの命がかかってる


 誰にも頼れない











 ――――――――ギ



 ――――――――ウサギ



 ――――――――黒ウサギ!




「ほえ?」


 目が覚めると見慣れた寝室。寝汗がびっしょりとなっているから悪夢でも見ていたのかもしれない。

 扉を叩きながら誰かが騒いでる。ぼんやりと聞いていると


『黒ウサギ!もう朝だよ!今日は大事な日だって僕たちに注意したのは黒ウサギでしょ!?』


 あ。


「あやや!?ごめんなさいジンぼっちゃん!すぐに用意します」

『朝ごはん出来てるから急いでよね!』


 そうでした!今日は重要な日だから準備に時間が掛かるのでした!


「今日は大事ですからねノーネームを復活させるためにも」


 白夜叉様に取引で三人も召喚して貰えるのです。何としてもコミュニティに入って貰わないと!


 ムン!っと気合を入れて


『黒ウサギ!早くしてって言ってるんじゃん!』

「あやや!?すみませんジンぼっちゃん!?」


 絞まらない黒ウサギであった。

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