今年こそは…

@kaitan

第1話失恋

いつだって自分が好きな人とはうまくいかない





いつかどこかの占い師にもいわれたっけ




今回こそは大切にしたかったのに…






柳田唯

また失恋しました…?









優子「ねーまた、ふられたの?また?」



唯「またって言わないでー!あたし絶対呪われてる!!!!てかまだふられてないし!連絡こないけど…」



優子「あーぁいつ唯の幸せそうな姿見れるのかしら…」




この日あたしは何度目かの失恋をした。

相手はトラックのディーラー

友達の結婚式でべろんべろんに酔ったあたしを介抱してくれた所から一目惚れした

1度だけ抱かれた

1度だけ好きだといってくれた





優子「いい加減ちゃんとした恋愛しなよね」





唯「そういう優ちゃんだって最近まで騙されてたくせにー…」




優子「………うるさい!」







皆さんお気づきかもしれません。






柳田唯、山谷優子




まったく男運なしです!!!笑







あたしと優子は隣のお店のアパレルショップ店員であたしから声をかけ仲良くなった



どこか冷めていて女の子らしくないあたしとは真逆で

優子は騒がしいくらい明るくちょっと天然

まったく正反対だけどなぜか顔が似ていてよく双子と間違えられていた。



出会ったのが18歳


そこから優子とはいつも一緒にいた。



明るい優子の回りには友達がいっぱいいてみんなでいろんなところへいった。

あたしは優子の友達づてに知り合った人に恋に落ちたけど…



その人の二番手にされ気がつけば二年。



いよいよ辛くなってやっと新しい恋を見つけたのに






杉山淳史(28)

トラックのディーラーをしていた



5つ年上ということもあり、大人だけど笑ったときの子供みたいな笑顔が大好きだった。


仕事命の人で



毎日仕事に追われ忙しい忙しいと何度も約束を断られた。


出会ったころはあんなに毎日連絡をくれたのに。





優子「やばっ仕事戻らなきゃ!とりあえずまた連絡するから!」



唯「あたしも戻らなきゃー」



とりあえずのこっていたご飯を掻き込んで急いで仕事に戻る。




唯「いらっしゃいませー」


客「すいません、試着してもいいですか?」


唯「はい、こちらになります。」






唯「ありがとうございましたー。」






高校卒業して気がつけばもう5年



昔は洋服を作る仕事に憧れてたけど

売る方を選んだら以外に向いてたのか

売り上げナンバーワンでチーフという役職をもらうことが出来た。




毎日残業、帰るのは0時すぎ。

さらに色んな所から応援希望があり

1年間に地元にいないことも多かった



唯「今日も残業かー。」


後輩を帰し1人机に向かうと寂しさが込み上げてくる




(淳史さん、会いたいな…)



携帯を取りだし電話をする




プルルルプルルルー。

プルルル…




(やっぱり出ないか…)




あぁなんでいつもこんな恋愛ばかり選ぶんだろう。

馬鹿馬鹿しくて涙もでない。



プルルルプルルル

着信音でびくっと肩を震わせた


光ったディスプレイには


『淳史さん』



唯 「もしもし!!」


淳史「あっ、久しぶりじゃん!どうしたのー?」


相変わらずチャラチャラした声


でも…


唯「淳史さん、……会いたいー。」



急に涙が込み上げた

この人が憎い



でも愛しい





淳史「てか、ごめん。仕事忙しすぎて唯ちゃんのこと考えられないからもう別れようー。」



唯「え……あーはいそうですよね。わかりました!」



淳史「じゃーね。」



唯「はい…」



プープー



あまりにもあっけなくてすがるきにもならない。

結局遊びたかっただけか…。



唯「あー…またか…。」



なんで叶わないんだろう


好きな人が自分を好きになる



簡単な様で簡単じゃない



唯「うっ…グスッ」



涙が止まらなかった



あんな人でも好きだったんだ。






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