6話「二つの力」
数日ぶりに訪れたクレーデル・カフェは相変わらず閑散としていた。
「いらっしゃいませー! あ、デイパ―さ……ん!?」
いつもの愛くるしい笑顔を振りまいていたアメリアの顔が驚愕の色に染まる。目線はゲーテの入店よりほんの少し遅れて入ってきたエルルの方を向いている。
「今日は二人だ。でもいつもの席で問題なかろう? 空いていないのならば話は別だが」
「で、デイパ―さんの娘!? 若すぎない!?」
「客の話を聞け。そして誤解を招く発言は止めてくれないか」
数人の顔見知りの客がこちらを見てからヒソヒソと耳打ちしあっていた。
「普通に考えたなら、せめて孫にならないか」
「ってことは彼女はデイパ―さんの孫なのかしら?」
「話は最後まで聞くものだ。彼女は親戚の子だよ。孫ではない。……それより怯えてるから見つめるのは止せ」
興味津々でエルルのことを見つめるアメリアの襟を掴んで距離を離してやる。
アメリアの視線から解放されたエルルがホッと胸をなでおろしたのが見えた。
「ふーん。でもデイパーさんが誰かを連れてくるなんて珍しいわね。というか初めてじゃないかしら」
「その辺の考察はいいから、いい加減席に案内してくれないか」
そうだったわ、とアメリアは手を打つと営業用のスマイルに切り替えてお決まりの席へ二人を先導する。
「注文はどうしましょう」
「私はいつもので」
「ブラックコーヒーね。あなたは?」
アメリアはエルルに注文を促した。
「えっと、カプチーノはありますか?」
「あるわよー。甘いほうが好きだったら砂糖も加えるけど、どうする?」
「ならお願いします」
「はーい」
手元のオーダ表に書き込むアメリアを眺めながら仕事に対する手腕は流石だなとゲーテは感じていた。
彼女は初対面の相手にも馴れ馴れしく接して、いかにも表面しか見ていなさそうではある。しかし実際は相手の好みを見抜く選別眼を持っている。
常連の多くは彼女の美貌と性格に惹かれて訪れる者も多いが、中には客に合わせて柔軟にコーヒーをつくり上げる彼女に信頼を寄せてきている者もいる。ゲーテもその一人だった。
「飲み物の注文は以上ね。ところでデイパ―さん、今日はお食事の方でオススメメニューがあるんだけど、良かったらどうかしら」
「オススメではなく試作料理の間違いだろう」
「美味しいならどちらも同じよ。それに食べられない物を提供するほど愚かじゃないわ。折角デイパ―さんが可愛い子を連れて来てくれたんだし、値段もサービスするから」
「分かった分かった。では二人分頼む」
「毎度! それじゃ、少しの間待っててね」
アメリアはウインクをすると厨房の方に駆けていった。
彼女の背中姿を眺めながらエルルが呟いた。
「彼女、面白い人ですね。それにとても綺麗です」
「淑女と天真爛漫が混ざり合うとああなるという一つの形だと私は思っている」
けどその中途半端な様子が彼女の魅力に一役買っているのも確かだ。
必死に女らしさをアピールしようとする女言葉と、それに似合わず活発的な明るさがいつの間にか関わる人を虜にしてしまう。
「でも少し驚きました」
「何がだ?」
「失礼ですが……ゲーテさんが誰かと仲良くしている姿が意外だなって思って……」
エルルは申し訳無さそうに声を細めて言った。
「幾ら経験豊富な老いぼれといえ初対面の相手に多少の警戒心は抱く。巷では老人を狙った詐欺も横行してると聞くしな。若い娘が街から離れた家にやってくれば普通は警戒するものだろう?」
ゲーテはエルルの言葉を初対面の印象からそう思い至ったと考えて発言した。
ただしこの言葉も嘘にまみれている。
エルルだけの来訪ならば混迷したままとりあえず中に入れただろう。警戒を抱いたのは彼女の背後にメディがいたことによる。
「いえ、そうではなくて。ゲーテさんがこの街に住み始めてからどれくらい経つんですか?」
おや、とゲーテは軽く目を見張る。
すぐに気を取り直してエルルの質問に答えた。
「腰を落ち着けてから五年は経っているはずだな」
「ゲーテさんが喧騒を嫌い、名の轟かぬこの地にやって来たのは容易に想像がつきます。しかしそれでもあなたはゲーテ・デイパ―さんなんです。一人や二人、その名が示す正体に気づく者がいるはずです。そうでなくても五年の歳月が流れていればもう少し知人や友人がいてもおかしくないと思うんです」
中々に鋭い。
そして、やはり彼女はゲーテ・デイパ―が魔王を討伐した勇者であることに気づいている。
昔はともかく、現在においてゲーテ・デイパ―という名はそれほど広く浸透していない。
というのも統一時代が過去の物となり、ゲーテの伝説が民衆で語り種になる頃には名前ではなくて『勇者』という名称で語り継がれてしまった。つまり『勇者』という称号が本来の名を先行し、世では『勇者』がゲーテの名前になってしまったということだ。
そのためもあって過去にゲーテと関わりのある人達以外では勇者の伝説を語る教会の神父や教職者、あるいは相当なマニアや熱心な学生ぐらいしか勇者の名がゲーテ・デイパ―であることを知らない。
一例としてここ、クレーデル・カフェで働いているアメリアやその父・ユーリウスはゲーテの正体に気づいていなかった。
そういったこともあってゲーテはのんびりと隠遁生活を送れていたわけである。
ただしエルルの言うように、最低でも一人か二人はゲーテの正体に気づいていてもおかしくない。なのに気づかれていないということはすなわち、ゲーテが世間との交流を積極的に行っていないことが窺える。
「かもしれないが、都市の案内中に知人と遭遇しないことが珍しいことだとは私には思えん。前半の方に関しては認めざるを得ないが……」
エルルは首を小さく横に振った。
「そうではなく、ゲーテさんは案内中にも誰一人話しかけようとはしませんでした。決定的だったのは広間でガイドさんが写真をお撮りしましょうかって訊いてきたことです。ゲーテさんが申し出を断る時の目は何というか……他人を拒絶しているように見えたんです」
今度は驚きで目を見張った。
今の彼女にとってゲーテは親切なお爺さんとなるだろう。彼女の正体がなんであれ、エルルの姿形が娘にそっくりなのは知ってるはずがないのだから。
そのような関係であるからか、やはりエルルの態度は恭しくしてるように見える。
様子だけを見れば娘のリープとは似ても似つかない。
なのにこうした鋭い観察眼はリープを連想させるものがあった。
再び彼女と娘の面影を重ねてしまったゲーテは言葉を失ってしまう。
幸いなことに、ユーリウスが飲み物を運んできたお陰で場が乱れることはなかった。
「こんにちは、デイパーさん。孫と一緒とは珍しいね」
ユーリウスは穏やかな笑みを携えてコーヒーとカプチーノを二人の前に置いた。
「ああ、いや、正確には孫ではないんだが……まあ、似たようなものか」
「ははは、なんであれデイパーさんや私ぐらいになると子供は可愛いく見えるものですからね。手が離れる前に親睦を深めておいた方がいいに違いない」
ユーリウスが語るのはゲーテとエルルのことというより、娘のアメリアに対する想いだと感じ取った。
大きくなった娘を持って段々と独立していく愛娘に思うものがあるのだろう。
ゲーテはカップに口を付けようとした所で以前の来店のことを思い出す。
「そういえばマスター、前に言ってた珍しい豆は手に入ったのかね?」
「いや、それが……また足止めを喰らってしまっているらしいんです」
ゲーテは緩んでいた気持ちを引き締めた。
物資の運搬が遅れてしまった件についてはゲーテが解決した。
あのへんは山岳地帯でもないので土砂崩れといったことで流通が止まることもありえない。
なのに物流が止まっているのは人的、あるいは会社で問題が発生したか、あるいは……。
「聞いた話だと以前邪魔をした魔物はいなくなっていたそうなんですが、どうやらそいつは集団のはぐれものだったらしく、仲間を倒されて怒り狂ったオークが通りかかる人を見境なく襲っているらしいんです」
あるいは魔物のせいである。
原因はハッキリした。
問題を解決したことで更なる問題を引き寄せてしまったそうだ。
仕方ないとはいえゲーテが引き起こした問題だ。
今日のうちにでも片付けねば。
ふと、何か強烈な視線を感じた。
振り向くとこれまで見たことないほど顔を引き締めたエルルがジッとこちらを見つめていた。
その視線にこもる気迫にゲーテは違和感を感じた。
彼女は何故これほどまでの意志を私にぶつけるのか。
そして彼女のこの強さは果たしてどこから来ているのか。
「いったああああ!」
思いがけない迫力にたじろいでいたゲーテの耳にアメリアの悲鳴が届いた。
「アメリア!?」
ユーリウスが慌てて厨房に駆け込んでいく。
一瞬躊躇したがゲーテも後に続いた。
「アメリア、どうかしたか?」
「あ、お父さん、ごめん大したことじゃないの。ちょっと指を切っちゃって」
どうやらアメリアは包丁で具材を切ってる時に目測を誤ってしまったようだった。その証拠に調理場には中途半端に切られた野菜と僅かに血が付いた包丁が置かれている。
「ああ、大変だ。早急に手当しないと。えっと、医療箱はどこに置いてたっけか」
「お父さん、みっともないからあたふたしないで。医療箱なら……」
「いや、道具は必要ない」
少なからず混乱している親子の間に割り込んだのはゲーテだった。
「デイパーさん、道具は必要ないってどういうことなのかしら」
「すぐにわかる。傷がある手を見せてくれないか」
「こう?」
アメリアはサッと手を見せる。
少量ながらいまも血が流れ出ている。大事はないといえ、早めに処置するに越したことはなかった。
ゲーテは傷の部分を覆うように手をかざす。
意識を手に集中させる。するとゲーテの手の平に光の粒が集まっていく。やがて手の平の表面を覆う膜のようになった光は傷ついたアメリアの指を照らした。
「わあ……凄い」
光はまるで傷を埋めていくようにみるみるアメリアの傷を塞いでいった。
ものの数十秒ほどで傷は完全に塞がり、血も止まっていた。
「これでもう大丈夫だ」
「傷跡も完全に消えてる! デイパーさん、何をしたの?」
「法力による治療だ。今ではもう過去のものになりつつある力だ」
ゲーテは拳を握りしめて光を霧散させた。
そして実際に手でアメリアの傷があった部分を触って確かめる。無事を確認した所で満足気に頷いた。
「あ、ありがとう、デイパーさん」
「礼には及びませんよ、マスター。それよりも調理中の料理の匂いを嗅いで私もお腹が空いてきた。早めに持ってきてくれると助かる。ただし怪我には気をつけてくれ」
踵を返して颯爽と厨房から立ち去ろうとする。
厨房の入り口に目を向けると後から付いてきたと思われるエルルが立っていた。どうやら一部始終を見ていたらしい。
「ほら、エルルも席に戻ろう。業務の邪魔をしちゃいかん。大人しく席で注文の品を待つとしよう」
「……そうですね」
そうして二人して席に戻り、少ししてからようやく料理が届いた。
「おまたせしてすいません。こちらミートソーススパゲティになります」
料理をそれぞれの客人の前に置き、流れるようにアメリアはゲーテの隣に座った。
「……アメリア、君は今、業務中だろう」
「お父さんに怪我のこともあるし少し休んでろって言われたの。もう何ともないのに。さてデイパーさん、この手品の種を明かしてもらえるかしら」
「法力ですよね?」
ゲーテの代わりにエルルが答えた。
「法力って奇蹟の力っていわれてるあれのこと?」
「昔はそんな大層な表現をされるほどのものではなかったのだがな」
昔――そう、この世界に大砲や銃といった人の手で簡単に扱うことのできる兵器が生まれる前は法力による『奇蹟の力』で戦闘が行われていた。
法力による『奇蹟の力』を人々は魔法と呼び、魔法を扱う人間のことを『魔法使い』と呼んでいた。
ただしこれは統一時代が訪れるよりも前の話でゲーテが軍人になる頃には魔法が専門の魔法使いは消えてしまったといっていい。
その頃になると手軽に扱える兵器が誕生してきた事、そして魔法の活性化により戦術が固定化されてしまったことが背景にある。よって戦闘は魔法の応酬ではなく兵器の活用と武器と魔法の二つを組み合わせて使用するといった風に形を変えていったのだ。
「今は教会の神父ぐらいしか好んで使う人はいないって聞くわ」
「法力は扱いが難しいからな。一から覚えるのであればざっと五年はかかる計算になる」
「うへえ、そんなに大変なの?」
「ああ」
「それに数年の時をようしても必ず使いこなせるようになるとは限りません。力の行使がそもそもシビアだというのもありますし、法力の根源である魔力を扱いきれないという理由もあるんです。中には魔力暴走で正気を失ってしまう方もいらっしゃいますから」
エルルが補足をしたことで必然的に魔力の説明に移っていく。
まず法力というのは人間が魔力を元に編み出した自然や現象を操るための力である。
対して魔力というのはこの世界に溢れる自然的な力のことをいう。
つまり魔力から法力は生み出されたというこだ。
分かりやすい例えをいうならば、魔力は空気であり、法力とは空気から人工的に抽出した酸素に当てはまる。
このことから分かるように魔力と法力は等しい関係を持つ。
だがそれぞれの性質はまるで正反対のものをもつ。
そもそも人間が魔力から法力を生み出したのは魔力そのままの使用はとても危険なものであるからだ。
法力の元であるのだから当然魔力による『魔法』もあるにはある。
一切加工をしてない分、法力を使った魔法よりも強力だ。しかし……。
魔力とは自然的な力、すなわち生物にあてはめると本能に値する。
生物が魔力を使用すると何らかの形で脳に影響し、理性的な感情が呑み込まれてしまうのだ。
法力が生み出される更に昔、魔力が使われていた時代では魔力の使いすぎによる魔力暴走で己を失い、獣と化したという伝承が世界中に伝わっている。
そういったこともあり魔力も使用は禁じられていったが……ある時期に法力が編み出された。
法力は魔力を加工した力――自然や現象を操る力はそのままに魔力の『野生』部分を取り払ったものだった。
瞬く間に法力の存在は世界に知れ渡った。
しかし法力の活用にはまず魔力のコントロールが前提とされる。
とはいっても直接使用するわけではないので暴走する恐れは少なく、魔力を法力に変えた後は法力の操作だけに意識を集中させればいい。
魔力元来の使用を生肉を食すことに例えたら、法力への変換は生肉をジックリ火で焼くこと、法力の操作を焼いた生肉を調理することと考えれば分かりやすい。
ただやはり、肉を上手く調理できる人間が限られるように法力の操作もまた上手く扱える人間が限られてくる。
なので大昔は法力を上手く扱える人間が多いほうが強かったというわけだ。
それを劇的に変えたのが兵器で、兵器は法力や魔力のように使う人間を選ばない。
なので現代においては複雑な魔法より、手軽に力を発揮できる兵器戦へと変移していったわけだ。
そうなると魔法を扱う人物は自ずと減っていくのが分かるはずだ。
「あれ、でも統一時代の軍人さんは法力を中心に使っていたって聞いたような聞かなかったような」
「その通りだよアメリア。短い統一時代はしかし、衰退していた法力が一番輝いていた時代でもあるのだ」
「へぇ~、でもそれはどうしてなのかしら?」
ゲーテはアメリアの問いにニヤリと口を歪めた。
「簡単な話だ。統一時代とはいわば人類が魔王軍に侵食されていた時代である。
この魔王軍の構成は活発化した魔物達だ。活発化した魔物というのは魔力を体内に蓄え、必要な場合に応じて使用する獣のことを指す。
さて、エルルの話してくれたことから分かるように魔力は負の部分を孕んでおり、法力は負を取り除いて正に持って行ったわけだ。そして正と負が合わさると……どうなると思う?」
ゲーテは学校の教師になった気分で訊ねる。
生徒役であるアメリアは答えにすぐ行き当たったらしく、顔を明るくした。
「互いの力を打ち消し合うのね! 正の力が大きれば正が勝り、負の力が大きければ負の力が勝る。正と負、どちらも拮抗していた場合は相打ちとなる。合ってるわよね?」
「正解だ。エルルの言っていた魔力と法力は元は同一のものでありながら正反対の性質を持つとはこういうことだ」
そしてこれこそがゲーテが法力を扱う理由、またゲーテが勇者たりうる理由でもある。
何を隠そうゲーテ・ゲイパーは法力を自由自在に操る天才なのだ。
「魔力と法力は表裏一体、ということですね」
異なる二つの力をエルルは簡潔に表現した。
「……ん? でもちょっと待って。統一時代の名残で大陸の各地に魔物が出没するようになったのよね。で、魔物を討伐する時は法力が有効。けど現代においては廃れていってる。これはどういうことなの?」
講義を聞いていれば誰でも思い浮かぶ疑問だった。
ゲーテはほんの少し遠い目をしながら答えた。
「何、考える余地はない。兵器が法力による魔法の威力を超えたのだ。兵器で魔物を倒せるなら法力を使う必要はあるまい」
あまりにも簡単な論理的帰結だった。
もっとも最新兵器でもびくともしない魔王や、兵器以上の戦闘力を持つゲーテなどは例外だ。
「確かにそう言われればそうね。勉強になっちゃった。やっぱりゲーテさんも物知りね。それとエルルって呼ばれてたあなたも」
と言われてようやくエルルの紹介を行っていないことに気づいた。
少々熱くなりすぎてしまったようだ。ゲーテは反省する。
「いえ、私はそんなでも」
「ううん、謙遜する必要ないわ。だってとっても分かりやすかったもの。あ、今更だけど私はアメリア・クレーデル」
「あ、はい……私はエルルといいます」
アメリアが手を差し出したのを見てエルルは慌てて自己紹介をした。
遠慮がちに伸ばした手をアメリアは強引に掴み、縦に思い切り振りながら握手した。
「改めてよろしくね、エルル。この店に同い年くらいの女の子は全然来てくれなくてね、少し寂しかったの。良かったら友達になってくれるかしら?」
「私で良ければ」
「良いに決まってるじゃないの! それより敬語だと他人行儀みたいだからもっとフランクに……ため口で構わないわよ」
「えっと、わかりま……分かった、アメリアさん」
「さんもいらない!」
「……分かったよ、アメリア」
少々ぎこちなかったがエルルは笑みを浮かべた。
「それじゃあ早速ガールズトークしましょう! 女の子同士の会話は女の子だけの特権よ!」
「え、ええっ!? 言ってる意味がよくわからないよアメリア……」
「気にしない気にしない。今宵は隠し事なしよ!」
「ちょ、ちょっと待ってったら」
「……夜ではないし、私もすぐ横にいるんだがな」
まるで水を得た魚のようにはしゃぐアメリアと、それに振り回されるエルル。
そんな二人に対して呆れながらも、慈しむような微笑みでゲーテは少女のやり取りを静かに眺めていた。
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