第5話 はじめまして

 赤い魔法陣は明るさを増し、そして大きくなっていく。

そして中から誰かが出てきた。


小さい女の子?である。

小さいというのは年齢的な意味ではない。サイズが小さいのだ。小人だろうか。

そして彼女は僕の目の前に浮いていた。


彼女は言葉を発した


「はじめまして! この本の使い魔スプリッツァー兼案内人のアルス・ルージュと申します! 

ルージュとお呼びください!あなたが契約者様ですね!」


 とルージュは言った。赤い髪の女の子。まるで妖精のようだ。

僕はドキドキしながら声を発する。


「・・・は、はじめまして、立峰帝斗たちみねていとって言います。本当に何もわからないんだけど、これからもよろしくね」

「はい!お任せください! この案内人ルージュが一つ一つ魔導書の何たるかを教えて差し上げましょう!」

「お、お願いします。まず何をしたらいいの?」

「はい。まずは私と契約を結んでいただきます」

「契約?」


ルージュはパチンと指を鳴らして指輪を出した。


「帝斗さんにはこの指輪を親指に嵌めていただきます。それだけです!」

「え、それだけなの? 僕はもうちょっと難しいものなんだと・・・」

「ええ、昔は結構めんどくさかったんですよね。主にその時使われていたのは血でしたし。しかし、時代は進んでいますしスピーディーにしないと!」

「は、はあ・・・そうなんだ・・・」


僕は、親指に指輪を嵌めた。


「はい!契約完了です!これで帝斗さんは現実世界でも私を見られるようになりました!」

「おお、本格的に使い魔っぽくなってきた!」

「使い魔っぽくじゃありません!使い魔です!」

「あはは、ごめん・・・」

「別にいいですよー! それでは私が案内する本の名前を教えます!」


この本の名前は確かにわからない。さっきタイトルを見ようとしたけれど読めなかったし。


「この本の名前は・・・

  ’’ルージュ・クノグラ’’です!」

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