第11話 アラブの猫
地中海のアラブの国にはとても猫が多かった。家のそばも歩いていると猫にあたる。街の中心部にも猫、ねこ、ネコ。
その国の人たちもネコ好きは多いというか、人間と同じように当たり前に街を歩いていて、お互い干渉しない。時々しっぽをふんずけていじめようとするガキんちょはいた。
その国のネコは、飼い猫もいるけど地域猫という感じの性格が強くて、実は結構生きるのは大変そうだった。春にはたくさんの子猫が生まれていたけれど車にひかれたり、エサを得られずに餓死する猫もいた。
飼い猫のエサを野良猫が順番に分けてもらって食べているのも見た。
それから野生の猫はあまり群れない動物という印象を受けていたけれど、そこの猫たちは時々寄り添って協力し合って生きているようだった。
大屋さんちにも猫はいたが、私にも友達の猫がいた。真っ白いネコで、バルコニーに入ってきては日向ぼっこしていた。勝手に「シロちゃん」と読んで、猫が多いと聞いてて日本から持ってきていた煮干しをあげていた。
向こうの猫は狂犬病を持ってるから触らないように言われていたけど、毎日話しかけてたらあっちもなついて、あまりにかわいくてついになでてしまった。
種類はミケもブチも黒もトラも、日本には無い柄も様々。少し殺気だって歩いてたり、のーんびり歩いていたり、性格もいろいろだった。
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