第4話 結婚前提

棚からぼた餅とは、まさにこういう状況なわけで。

私は、突如としてこんな素敵な男性から結婚前提のお付き合いをお願いされてしまった。

でも、さすがに常識人な水口さんは、私の返事は急がなかった。

しばらくお付き合いした後、私がそうするかしないかを決めてもらえばいいって。

そういう謙虚な姿勢が、さらに私の気持ちを揺さぶった。

まだ二回しか会ってないのに。

水口さんが私と結婚前提に付き合いたいっていうのが信じられなかった。


「どうして、私なんでしょうか?」

こういうこと、ひょっとしたら複数の女性に持ちかけてるって可能性はゼロじゃないものね。

これだけ素敵な人だし。

海外赴任が決まったことで、いろんな女性を吟味してるってこともあり得る。

って、私ってどれだけ慎重派?!

「どうしてって・・・。それを聞かれると難しいな。」

やっぱり?

「最初に出会った時の感覚、かな。ハルナさんとはものすごい縁を感じてしまったんです。運命的な。」

「運命的?わたし、あんまりそういう運命とか信じないタイプなんですけど。」

「すみません。そうですよね、そういうのって答えになりませんよね。」

水口さんは困った顔で頭をかいた。

「こないだの合コンで、初めてお会いしてお話して・・・僕、今まで合コンって苦手だったんですよね。初対面の人に話すのも億劫だし、そういうのに来る女性も、どうかなぁって思ったり。いや、ハルナさんのことではなく一般的に。だけど、こないだは人生初めて楽しいと思えたんです。他の女性のことは申し訳ながらほとんど記憶がないですが、ハルナさんとお話してすごく楽しくて、もっと話していたいって思って。」

水口さんは、運命という漠然とした説得力のない言葉を、どうやって私に理解してもらおうかと必死に伝えようとしていた。

そりゃ、そうよね。

運命なんて、なんでも運命で片付けられたらそんな簡単なことはないもの。

これだけインテリな水口さんの口から運命っていう言葉が飛び出したのも意外だった。

でも、必死に言葉を選んで話しているその姿から「運命」という言葉が、口から出任せではないと感じられた。

「僕自身もよくわからないんです。こんなこと言ったらすごく軽率に感じられるかもしれませんが。このまま、ハルナさんとこれっきり会えなくなるっていう状況だけはどうしても避けたかった。すみません、こんなことしかいえなくて。」

私には十分だった。十分すぎるくらい。

水口さんが精一杯、本心を語ろうとしてくれている姿に感動していた。

「運命的な出会いというのが本当にあるのかどうかは、私にはよくわからないですけど、でも本当にあるのだとしたら、私もその運命っていうものを感じてみたいです。こんな私でよかったらよろしくお願いします。」

体十が熱く火照っていた。

こんな素敵な水口さんに交際申し込まれるなんて、夢みたい。

夢見心地のまま、私は水口さんとお付き合いすることを決めた。

結婚前提・・・それはまだピンとこない言葉ではあるけれど。


前提は、あくまでも前提。

その間に二人の間に何かあれば、結婚はなくなるってこと。

結婚を決めるまでのお試し期間的な意味合いの前提。

それでも、数ヶ月前にノボルにふられたばかりの私には、

こんな状況が訪れるなんて、思いもしなかったことだった。

その時は、神様なんていない!って思ったけど、

ひょっとしたらいるのかもしれない。

そして、「運命」っていう出会いも、存在するのかもしれないって思い始めていた。


恋って、全く自分勝手なものだ。


恋は、年齢を問わず、それだけで周りの空気が新鮮で明るく感じられるもの。

その空気に自分がふさわしくなるように、気づいたら笑うことが多くなった。

そして、服装も仕草も、知らず知らずのうちに明るくなっていった。

そういうのって、一番近しい人から気づくもの。

更衣室でアユミが声をかけてきた。

「最近やけに明るくなったんじゃない?なんかいいことでもあった?」

あ、アユミ。

結局、タツヤとはどうなんだろ?

相手のことを穏やかに考える余裕。

恋とはそういうことも与えてくれる。

「ううん、ちょっとね。」

照れくさくて、なんとなく言葉を濁した。

アユミはにやにやしながら私の腕をこずいた。

「なんか最近あやしいなぁ。予定がつまってること増えたみたいだしぃ。」

「私だって何かと忙しいのよ。」

笑いながら答えた。

「あのさ、私も久しぶりに話がしたいし、今度久しぶりに二人で食事でもいかない?」

少し真面目な顔つきで、アユミが言った。

あ、きっと例のタツヤがらみの話・・・ね。

私も、水口さんとの出会いのきっかけを作ってくれたアユミにはきちんと伝えておかないといけないし、ちょうどいいか。

「うん、オッケー。いつにする?」

「明日金曜だし、どう?」

「いいよ。じゃ、明日。場所は?」

「ちょっとおいしいイタリアンのお店見つけたから予約入れとくわ。」

相変わらず、何でもスピーディなアユミだ。

「んじゃ、よろしく!楽しみにしてるわ。」

久しぶりのアユミとの食事。

普通に楽しみだった。

そして、アユミの口からどんな報告があるのか、余裕がありながらもほんの少し緊張している自分がいた。


そして、その夜水口さんと携帯で話す。

お付き合いを始めてから、毎日忙しいはずの水口さんは、それでも一日おきに電話をくれた。

本当に短い時間だけれど、水口さんの声が聞けるだけで幸せな気持ちになる。

こんなに幸せな気持ちになれるなら、お試し期間なんて設けなくてもいきなり結婚決めちゃえばよかったかなぁ。

なんて、寝る前にいつも思った。

「今日もお仕事忙しかったんですか?」

ふふ。

さすがにまだ敬語。

「あー、今日はちょっと相手方とトラブっちゃって参りました。」

「そうなんですか。解決はしたんですか?」

「とりあえず、時差が邪魔してこれがなかなかで・・・。あ、でも日付変わるまでにありったけのフォローは入れたからたぶん大丈夫。」

水口さんは、笑って言った。

この人にはいつも何かしら余裕を感じる。

私にはない。

なんていうか、大人の男性らしい悠然とした落ち着きっていうか。

「ハルナさんはどうでしたか?何かありました?」

「え、いや・・・」

アユミと明日会って、水口さんとお付き合いしてるってこと報告する話をした。

「そうですか。なんだか照れますね。」

水口さんが少し頬を赤くしながら、頭をかいてる様子が浮かんできて笑えた。

「いいですか?アユミに言っちゃって。」

「かまいませんよ。っていうか、逆にうれしかったりする。」

「え?」

「だって、ハルナさんがちゃんとお友達に僕のこと報告してくれるって、彼氏として認めてくれてるって証拠だから。」

「あはは、証拠って大げさだな、水口さんも。」

「だって、ずっと不安なもんですよ。あれから、電話だけでしか話してないし、僕もまだほとんどお互いを知らない中で交際を申し込んだんですから。冷静に考えたら無謀なアプローチの仕方だったなって。」

「まぁ、そうですけど。」

「少し安心しました。」

水口さんは携帯の向こうで安堵したように笑った。

そういう普段とのギャップが、年甲斐もなくかわいいって思う。

「あと、僕からの提案なんですけど。」

「はい?」

「そろそろ敬語やめましょうか。」

おっ。

緊張する提案だ。

「その方がお互いいろんな話ができるし、今僕たちの前にある壁を少しでも薄くしたいから。かまいませんか?」

「は、はい。」

「あはは、まだ堅いって。」

そして二人で笑った。

敬語を外すか・・・。

いきなりは、少し難しいけど、やっていこう。

水口さんとの距離が縮まるなら。

だって、もっと水口さんのこと知りたいって思うから。

「今週の土曜日、空いてますか?じゃなく、空いてる?」

水口さんは照れくさそうに言い直した。

「は、はい。じゃなくて、空いてるよ。」

私も言い直しながらくすぐったい気持ちを抑えた。

「じゃ、前と同じ場所に11時頃でいいかな?」

「あの~、あそこはちょっと落ち着かないんで、よかったら駅前の本屋でもいい?」

「ハルナさんがそれでよければ、そうしよう。あ。」

「?」

「お互いの名前、どう呼び合えばいいかな?ハルナさん、ハルナちゃん?」

そっか。

敬語じゃないのに、ハルナさんは違和感ありすぎだよね。

何から何まで恥ずかしくて新鮮な感じ。

ノボルは・・・「ハル」って呼んでたっけ。

「水口さんが呼びたいように呼んでもらえれば。ちなみに私はなんて呼べばいいかな?」「友人にはナオって言われてるけど、言いやすいように呼んでくれればいいよ。」

「じゃ、ナオにする。」

「素直っていうか、なんだかなぁ。」

ナオはおかしそうに笑った。

「じゃ、僕はハルって呼ぶことにする。なんか語呂がいい感じでしょ?ハルとナオってさ。」

「あはは、うん、そうしよう。」

今日はよく笑った。

ナオとハルか。

いいじゃんいいじゃん。

あー。幸せだ。

ノボルに振られた時は、この世の終わりかと思うほどに不安でショックで押しつぶされそうだったけど、

今は振ってくれてありがとう!って感じ。

結局、恋の終わりは新しい始まりのために訪れたわけね。

ま、これもアユミさまさまだわ。

明日はアユミにごちそうしてもいいかもね。

そして、私はその日も居心地のいい眠りについた。



金曜日。

残業もそこそこに切り上げて、アユミと待ち合わせしたイタリアンのお店に向かった。

「ごめんごめん、待った?」

アユミはすでに席に座ってお水を飲んでいた。

「いいよー。だってハルナはいつも忙しいもんね。私とは違ってキャリアウーマン。」

アユミはいたずらっぽく笑った。

「二人だったらいけるよね。ワイン一本」

「いけるにきまってるじゃん。」

私たちは顔を見合わせて笑った。

久しぶりにこうやってアユミと食事しながらお酒飲んでしゃべったような気がする。

すごく楽しかった。

たわいもない話題で盛り上がって、おなか抱えて笑う。

こんなに笑ったのも久しぶり。

ノボルに振られてから、あんまり笑ってなかったもんな。

もつべきものは、やっぱり友達だね。

「で、アユミの話って何よ。」

私から切り出した。

アユミは少しだけ緊張した面持ちになった。

「え、いやー。勘のいいハルナなら、なんとなくわかってるでしょ?」

うん、なんとなくだけど。

「タツヤ・・・のこと?こないだ二人で飲みにいったんでしょ?」

タツヤって言葉を出したとたん、なんだか後味の悪いお酒を飲んだような、おなかの中心がキューって痛くなるような気持ちになった。

よくわかんないけど。

「うん。そうなんだ。あの日飲みに言っていろいろ話しててさ。」

人の話なのに、ドキドキする。

何かあった?アユミ。

「やっぱ好きだなって再確認したっていうか。」

少し安堵した。

何に安堵っていうか、アユミが何かされたとか、言われたとかじゃないことに。

だって、ほら、やっぱアユミは友達だから、軽薄な男にもてあそばれるようなことだけはされたくないわけで。

「そうなんだ。二人で飲みにいっていろんな話できた?」

「うん。タツヤって、ずいぶん前から付き合ってる彼女いたっていってたけど、最近別れたらしいよ。」

「そうなんだ。」

初めて聞くふりをした。

その話、アユミにもしたんだ。

「で、今は誰とも付き合ってないって?」

「うん。そうみたい。ちょっと気になる人はいるみたいなことは言ってたけど。」

「気になる人?」

「うん、だけど、その人の気持ちがよくわからないから、踏み出せない、みたいなこと言ってた。」

ドキドキする。

・・・まさかね。

そのまさかを払拭するべく、あえて明るくアユミに言った。

「もしかしたら、その人って、アユミだったりして。」

アユミはうつむいて少し笑った。

へ?

アユミもそう思ってた??

「うーん、わかんないんだけどね。だってさ、今まで二人で飲みに誘われたことなんてなかったし、タツヤもいつになくテンション低めで緊張してたから、ひょっとして、それもありかも・・・?なんてね。」

ここで、本当なら笑って、「きっとそうだよ!」って言うべきなんだろうか。

言うべきだと思うんだけど、なんだかすっきりしなかった。

タツヤがアユミ・・・?

っていう可能性はどれくらいあるんだろ。

だったら、私を先に誘うんじゃなくて、アユミから誘えばいいじゃん。

そんな単純なものではないわけ?

ん~、頭の中が混乱してきた。

ノボルに振られた日に二人で飲みに行ったことや、水口さんに誘われた日にタイミング悪く誘ってきたことや、その後アユミを誘ったことや・・・タツヤに対しての色んな気持ちが入り乱れすぎて整理できない。


まずは、タツヤがアユミを好きだったとして、アユミの気持ちをさぐるために、まず私を誘って話を聞きたかったとか?

でも、私が誘いにのってこなかったから、思い切って直接アユミを呼び出した?

さすがに当日告白するのは、勇気がいるから、まずはアユミに打診してるって感じ?

うん。

きっとそうだ、そうに違いない。

必死に自分に言い聞かせる。

「タツヤがアユミって、あり得るかもしれないわね。」

アユミは顔を上げて私を見た。

「本当?ハルナはそう感じる?」

アユミのその表情は恋をしていた。

本当にタツヤに恋しちゃったんだ。

「う、うん。なんとなくだけど。今までもアユミとタツヤって気が合ってたし、タツヤも彼女と別れて、そばにいるアユミの存在に気づいたってことはよくある話じゃない。」

「ある・・・かな?」

「そりゃ、100%とは、私も言い切れないけど、可能性はゼロではないよ。」

「そっか。じゃ、少しだけ期待してもいいのかな。」

期待しすぎると恋はうまくいかない。

私がこの長い年月で得た経験。

「期待はしすぎは禁物だよ。私はそれで、結構痛い目にあってるからさ。」

そう言いながら、ふとタツヤとタクシーの中での出来事を思い出して顔が熱くなった。

いかんいかん、どうしてこんな時に思い出すの!

「そうだね。ほどほどに期待しておくよ。また何かあったら相談させて。」

「いいよ。うまくいくよう祈ってる。」

アユミとタツヤか。

もしうまくいったら、私は素直に喜べるんだろうか。

いやいや、素直に喜べるでしょう。

当たり前じゃん。

私には結婚前提のナオがいるわけで、タツヤなんてどーってことない。

自分に言い聞かせながら、なぜだか複雑な思いでワイングラスを空けた。

「でさ、ハルナの方の話って何よ。」

ぼんやりとワイングラスを眺めていた私に、アユミはふいに切り出した。

あ、そうだった。

そういう話をする予定だったっけ。

「あ、ああ。さて、どんな話でしょう?」

なんとなくすっとぼけてみたい衝動にかられた。

「えー、ハルナ、それはずるいよ!私がちゃんと告白したってのにぃ。」

アユミは笑いながら、私の肩を軽く押した。

「そうだよねー。アユミにはきちんと話さないとね。」

急に話すのが憂鬱になってる自分がいた。

なんでだろ。

「実はさ、今お付き合いしてる人がいるんだ。」

「ほんとに!?っていうか、何となくそんな気はしてたけどさぁ。え?一体相手は誰よ?」

「ううん、アユミのおかげで知り合った人。」

「・・・っていうことは、こないだのコンパ?」

「うん。」

「まさかの水口さん?!」

アユミは目を大きく見開いて叫んだ。

「ち、ちょっと、声でかいってば。」

私は思わずアユミの口をふさいだ。

「すごいじゃん、ハルナー。水口さんってあのメンバー中では一番の出世株だし、めちゃかっこいいじゃん!うわ、どうやって落としたのよー。」

アユミはかなり興奮気味にまくしたてた。

そうだよね。

ほんと、客観的にみたら、水口さんと私なんて、どう見ても不釣り合い。

あんな素敵な人と付き合ってる私って相当ラッキーだと思うよ。

「コンパの時も、ほとんど二人の世界で話してるなーなんて思ってたけど、まさかこんなに早くカップルになっちゃうとはね。すごいな。運命だね。」

運命。

運命か。

確か、水口さんもそんなこと言ってたっけ。

運命ってどちらか一方的なもんなんだろうか。

私がそういうのに疎いだけ??

どうして、こんなに早くお付き合いを始めることになったのかとか、実は結婚前提にお付き合いしてるだとか、一通りのことを話した。

話し終わって、全部言い過ぎた?ってちょっぴり後悔。

こういう時って、どこまで話せばいいのかわからなくなっちゃうんだよね。

いつの間にかアユミの目がうるんでいた。

へ??

「ちょっとー、ハルナ-。よかったじゃないの!元彼に振られて落ち込んでる時は、私も本当にどうしてあげたらいいかって悩んでたけど、こんないいご縁がすぐ近くにあっただなんて!とうとうハルナも幸せつかんだね。」

アユミって、いいやつだ。

本当にかわいい。

でも・・・

結婚前提っていっても、本当に結婚するかはまだわからないのよ!

って言いそうになったけど、そこは、黙っておいた。

「ねーねー。急に思いついたんだけど。」

アユミがいきなり私の方に身を乗り出した。

「ダブルデート計画しない?」

「ダブルデート?」

「うん。」

「どのカップルとどのカップルよ。」

ちょっと面倒くさい気持ちになりながら、ワインを口に運んで突き出しのチーズをかじった。

アユミは頬を紅潮させて、目をキラキラさせて言った。

「もちろん、ハルナと水口さんカップルと私とタツヤカップル!」

・・・。

そうきたかぁ。

ってことはさぁ、私と水口さんが付き合ってるってタツヤに言っちゃうわけ?

まぁ、別にいいけどさ。

ちょっと前まで、元彼に振られて落ち込んでたのを知られてるだけに、なんていうか、軽い女に見られそうなのがつらいけど。

いや、それよりも水口さんはそういうのどうなんだろ?

ダブルデートなんて、若い子達がやるもんであって、30代カップルがうれしがってやってる図なんて見たことないし。

そうそう、水口さんにまず聞かないと。

「そうかぁ。そうだよね。確かに、水口さんにそういうの大丈夫か聞いてみた方がいいよね。」

アユミも残念そうな顔をしながらも納得してくれた。

「でもさ、タツヤには私と水口さんが付き合ってるってこと言うわけ?そんでもって、どうやってダブルデート誘うのよ。」

気になる。アユミがどういう口実で誘うのかが。

「私の方は、ハルナが水口さんと付き合うか迷っているから、一緒に見てあげない?ってタツヤを誘うわけ。んでもって、ハルナは水口さんに、私がタツヤのこと気になってるから、そういう口実でダブルデートしてあげてって頼んでもらうわけ。」

なになに?

込み入ってるけど、それぞれに理由つけて、誘うってこと?

「結局、アユミがタツヤとデートしたいってだけじゃないの?」

私は半分あきれ顔で言った。

「そ。そういうこと。」

アユミは肩をすくめて、恥ずかしそうに笑った。

もぉ。

でも、いつもお世話になってるアユミのためだから、今回は骨を折るとするか。

タツヤは、水口さんと私のこと、どう思うのかなぁ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る