出口が見つかりません、助けて。

クラスメイトの女子の自宅は、尋常でなく巨大な御屋敷で、家の中には奇妙な電車が走り、まるで迷路のようだった――まさにタイトル通り、レトリックでも幻想譚でもなく、「単なる事実」の記述である。
起こる出来事や描写、登場人物たちのひとつひとつは現実的なのに、それらが繋がるとカオスな物語となる。
読み始めたら最後、常識が通用しない展開に振り回され、予測のつかない結末を探し求めることになる。まさにタイトル通り、最凶の迷路だ。
今もまだ、その中にいる。