Episode VI「よろしくね、佑茉ちゃん」



…何この展開。


っ、まさか!



『…なんだよ。ブスに見られると気分悪い』



…こんっの、悪魔めぇーー!!



(あんたでしょ!牧村に仕掛けたの!!)

『俺は何も知らねーよ』


嘘つき!!


『お前皆から見られてるけどいーの?』


天使(という名の悪魔)に言われ気づいた。


今、私が何もないところに話しかけていたことに。



「あっ、私行かなきゃ!す、すみませんでしたっ…!」



…恥ずかしい。

恥ずかしすぎるこれは!!



「もうサイッテー…」



後ろを振り向くと、悪魔達二人の姿はなく。



「…なんなの、もう…」



勝手に現れたり勝手に消えたり…。


…まさか、私の心は元に戻らないってことないよね?


そうなったらもうマジで死にたい。


――キーンコーン…


ヤバ、遅刻。


「もうあの馬鹿達はぁっ…」



神様、天使様、悪魔様。

お願いですから私の恋心を綺麗さっぱり消し去って下さい。



「おっ、七海。遅かったな。ちょうどいい。お前学級委員だろ。一時間目は自習にすっから。こいつらに適当に学校のこと教えてやれ」


こいつらって……


…まさか。



先生が指さす方には、



「よ、佑茉。10分ぶりだな」

「よろしくねー佑茉ちゃん」



あの、二人組がいた。



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