Episode Ⅶ 「好きだって言えよばーか」


「う、え、は、ええぇぇっ!?な、なんで!?」

「どうした七海」


ちょっ…と、待った。


な、な、なんで悪魔達がっ………!?


「俺、天宮踵。よろしく」

「俺は天宮彼方。知ってたっけ?俺らの名前」


いや、あくとって何。

かなたって何。


お前らマジそのままだな名前!!


「じゃー席つけお前らー」


待って。

頭全然付いてかないんだけど。


「…っ、いた……う、ああぁっ!!」


不意に痛み出した頭に思わず叫んだ。


「お、おいどうした七海!?」


痛い、痛い、痛い、痛い!!


「…あ、ヤベェ。発動しちゃったみたい」

「おい踵、お前まさかっ…」


何?何を言ってるの?

痛い。

痛い、死にそうっ……!



「「佑茉っ!!」」



最後に聞いたのは、二人の叫び声だった。



***


「佑茉ー起きろー」

「い、た…え?ここ、は…?」


「…俺ん家、だけど」


「え?うわっ、伊織!?なんで!?悪魔たちはっ…!?」


てかなんで!?

学校はっ…!?


「どうした?夢でも見てたのか?」

「は…?え、何このシュチュエーション…」


「おかーさーんっ」


!?

何このちっちゃい子!


「優香~やっと起きたぞ~お母さんはよく寝坊するな~」

「お寝坊さんなの~?ママ~」


!?!?

ちょちょちょちょちょい待て!!


「ママ!?え、ママなの!?」

「ママはママじゃないの?」


誰このちっちゃい子!?

この子のママなの私!?


「ね~パパはママのこと好き~?」


「好きじゃなかったら今優香は生まれてないぞ」


…パパ?

伊織がパパで私がママ?


…じゃあ私達は…!?


「ママはー?パパのこと好きなの~?」

「んな訳ないじゃん!」


てか私、こいつと結婚してねーからな!?


君誰だよ優香ちゃん!?



「…いい加減好きって言えよばーか」



ドキッ。

なに、これ。



「…ってどうなってんのよコレェェ!!」



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