第4話女達の闘いとのこと
「(んっ……!?ここは…?)」
目を開けると見覚えのない天井が写り込んだ。
どうやら、記憶が無くなった場所ではないらしい……
「(まずは、状況を確認しないと…幸いにして変な輩に連れ去られた訳じゃなそうだけど、この世界のことを知らいないのだから慎重に行動しないと…)」
考えが纏まり、ベットから起き上がろうとすると、凄まじい激痛が体を襲った!
「ッ………!……アッ…!」
体は本調子じゃないのか…?
イグニールさんとの衝突はすさまじかったんだな〜 …
よくよく確認すると体中に包帯が巻かれている…力も入らず、自力で動くことは難しいだろう…
「お着替え〜♪お着替え〜♪『
微妙に恐ろしい唄を歌いながら、1人の女性が入ってきた。
「(唄、聞こえてた!?)あっ!起きたのね?どうかな?体調の方は?」
「(危険な人かも…?)……は?…あなたは?」
警戒するも、声も碌に出せず、体も動かせない…正に『俎板の上の鯉』である…
「(まだ、動くことはできなさそうね…)私…?私の名前は『サラ・ブライトマン』。ここの領主……ロイド辺境伯の娘よ。」
「(良かった…普通に会話できる。)辺……境伯…?ここは……何処で…すか?」
「えっ!?ここ??ここはルーニア王国の南部よ。貴方は『紅竜煌様の住む洞窟』付近で大怪我をして倒れていたから、屋敷まで運んだのよ。」
「………とう……ありが…とう」
「どういたしまして♪それよりも、何であの場所に大怪我をして倒れていたの??それに紅竜煌様も居なくなってるし……あっ!?名前も聞いてなかったね?」
幸いにして、僕が紅竜煌と同等の存在になったのは解らないらしい……
けど…どう説明したらいいんだろ?
『異世界から来て、紅竜煌と激突して、消滅させました!』って言ったら確実に精神病患者に間違えられるだろうしね…
「…クジョウ……ツカサ…クジョウ ツカサです。」
「ツカサ君だねっ!?ごめんね〜?まだ、傷だらけなのに質問ばっかりして…今から包帯を変えるから。少し痛いかもだけど我慢してくれたら嬉しいな。」
サラさんは、変えの包帯を右手に持ちベッドに近づくと、馬乗りの姿勢(体重はかけてない)で僕の股付近に左手を伸ばした。
「………ナニヲ…シテルンデス?」
「(今日も、此処から綺麗にしてあげないとね〜!)はっ!?…何って?ソレハ…包帯の交換に決まってるじゃない!アハハ…!嫌だな〜?…ナニモシナイヨ…?」
目が確実にいっちゃってる…ってか『
「フフフッ…カンネンシテ、ヌギヌギシマショウネ〜!」
きゃ〜!!!『喰べられる〜!!』
って、本来なら立場、逆でしょ!?
『ガチャッ!!!!!』
「(間に合った!!)お嬢様!?何をされているのですか…?」
「(チッ!後、少しだったのに…)どうしたの?そんなに慌てて?」
「(あの時、わざわざ用事を言ったのは、この為の布石でしたか…)いえ…お嬢様から仰せつかった件が終わりましたので、彼にお水をお持ちしました。」
「(あの用事を短時間で片付けるなんて、どれだけ
言ってないけどね……
けど、正直言って助かった〜!
ある意味、幸せな状況だったけど、今は勘弁願いたい…
「(作戦変更ね…)そうそう、ツカサ!彼女は、ここでメイド長をしている『ミラ』よ。私が『姉』のように慕ってる人なの!」
「(確かに、お嬢様の事は私も大好きですが抜け駆けは認めませんよ?)初めまして…ロイド辺境伯の下でメイド長をしておりますミラと申します。何か不都合が御座いましたら何なりとお申し付け下さい。ところで、お嬢様?何故、ツカサ様に跨っているのでしょうか?」
「(貴方のせいで、計画にが狂ったからに決まってるじゃない!)…うん?何って……そうそう!ツカサ君が
何度も言うが、僕は水が飲みたいとか魘されてたりはしていない!
嘘…!ダメ…!
「(言い訳が苦しいですわよ?)左様ですか…しかし、ツカサ様も漸く目を覚まされたばかり…あまり負担を掛けないようにしませんと…それに、幾ら看病だからとは言え、殿方に跨るなどしてはなりませんよ?」
「(上か下かなんて『その時の状況』でお互いが気持ちよければ、どっでもいいじゃない!ミラは自分が上になるのが嫌なのかしら?)そうね…確かに、気が動転してたといえ、はしたなかったわ。ツカサ、ごめんなさいね…負担を掛けて…」
別に、負担は掛かって無いけどね…
何故だろう…?先程から、会話以外の所で壮絶な争いが、繰り広げられてる気がする…
「(皮肉を言ったんですけどね〜?さて、次は此方から攻めさしてもらいますよ?)私も、お嬢様に対し数々の暴言を…お許し頂けますか?」
「(そろそろ何か仕掛けて来そうね!?)ええ!許すも何も『私とミラの仲』でしょ?気にする必要ないわ!それに、ツカサは私の方で看病を続けるから大丈夫よ?」
「(畳掛けてきましたね?けど、そう上手くはいきませんよ!)それは承知していますが、先程、旦那様よりお嬢様を連れてくるように承りまして…どうやら、ツカサ様の傷に良く効く薬を取りに行って来てほしいとの事でしたが?」
「(ッ!?ミラったら小癪な真似を…どうせ入知恵したに違いないけど、お父様が呼んでいるのは事実でしょう…ミラが嘘をつく
遂には、二人の背後で龍と虎が威嚇している光景が浮かぶ…
これは、口を出したら確実に駄目な『パティーン』だ……本能が告げている…
申し訳ないけど
「(それは、悪手ですわよ!お嬢様!!私が、その言葉を待っていたの知らないんですか?)申し訳ありません…そうしたいのは山々なのですが、お嬢様の変わりに、ツカサ様の看病をするように奥様から仰せつかっております。また、看病後に着きましては夕餉の準備をしなければいけませんので、時間もあまりありません…なお、お嬢様に置かれましても早く出発しないと日没には間に合わないかと……(勝った……!)」
「(ちっ!!!流石はミラね……完璧に『詰み』だわ…けど、このまま従ったんじゃ相手の思う壷だし…悪いけど、実力行使に移らせてもらうから!)わかったわ…ツカサに水を渡してから行くとするわ。そのぐららいは構わないでしょ?」
「(…??やけにあっさりと引きましたね…?)別にそのぐらいは……?(…はっ!?
「(気付くのが遅いわよ!悪いけど、ツカサの初物は頂くんだから!!)ありがとっ!!」
そう言うと、サラは自分の口に水を含み、僕の頭を両手で固定し口移しで水を飲ませてきた!
「「〜〜〜〜〜〜ッ!?」」
僕とミラさんは驚きの余り、声に出せない悲鳴をあげる…
「んっ…!!ちゅ………ちゅ……はむ……ぺろぺろ……あっ…!?…んっ……ちゅ…」
水を飲ませるだけでは飽き足らず、サラさんの舌が僕の口内に侵入し、その全てを蹂躙していった…
満足したのか、サラさんが口を話すと2人の唾液が糸を引いて、とても甘美な状況を作り上げていた。
因みに、ミラさんの背後には『般若』が具現されている…もうジョ○も真っ青になるほど立派なスタ○ドがいた!!
「ちょ!?お嬢様!!!何をしているんですか?それは、私が1番最初にするって決めてたんですよ!!!」
「ふ〜んだ!!早いもの勝ちよ!!それに、最初からミラが邪魔しなかったら、もっと色々な事ができたにのに!」
「……あの〜〜〜…」
「「ツカサ(君/様)は黙ってて(ちょうだい/下さい)!!!!」」
「けど…もう…無理………」
初めての口付け(ディープ)の性で、僕は興奮してしまい、あろうことか足りない血液を下半身に集中させてしまうと同時に意識を飛ばしてしまったのである。
「「あっ……?」」
2人同時に状況を確認するが、目線が向けられていたのは、今にも包帯を突き破らんとするぐらいそそり立った『エクスカリパー』であった。
「「ごくっ!」」
又も、2人同時に喉を鳴らす……
「ねえ…?ミラ…?この状況はまたと無いチャンスだと思うの……今までの事を水に流す良い機会じゃないかしら…?」
「確かに…私も、その考えに同意しますが…お嬢様は先程、初物を頂いたということもあり、今回は私に最初を譲るものと提案致します。」
「勿体無いけど、この状況を考えると、今回はミラに譲るわ…けど、ツカサはまだ怪我人なのだから下では許可しないわよ?2人とも上だけで満足するって誓える?」
「それは勿論ですわ!わざわざ、私もこの状況を壊したくありませんので……」
「契約成立ね…じゃあ、行動に移るとしましょうか?」
「かしこまりました…」
その後、2人は素早く包帯を外し、各々が充分に楽しみ新しい包帯を丁寧に交換して、何食わぬ顔をして部屋を出るのであった。
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