chapter 2
'umikūmālua、ウミクーマールア。ハワイの言葉で10と2の意味。
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久し振りに病院に行くことが出来た。
小学校は夏休みに入っていた。瑠夏と一緒にバスに乗り、逗子駅からJRで鎌倉に向かった。
久し振りの診察は緊張したけれど、先生は優しかった。バスや電車で他人の隣に座れない、という私に、家の近くの病院に通うことも勧めてくれた。でも先生にしか診てもらいたくない。違う病院の違う先生に、また一から病状を伝えるのはつらかった。そして二ヶ月分の薬を出してくれた。次の予約は二ヶ月後の九月の終わりになった。随分気持ちが楽になる。
七月中に葉山の花火大会と新江ノ島水族館に遊びに行った。水族館でクラゲのイベントが開催されていた。クラゲたちはとても綺麗だった。瑠夏はイルカの形の大きな風船を買った。イルカと一緒に泳ぐのが夢だと江の島を見ながら教えてくれた。瑠夏はあまり泳げない。水に顔を浸けるのを怖がっていた。去年は湘くんが海とプールに連れて行ってくれた。今年の夏は連れて行ってあげられるだろうか。
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