第10話 針槐《はりえんじゅ》の下で

白きものアカシアの花

藤に似たその姿

初夏の午睡にはかなく揺れる

いとしきはアカシアの花


触るに痛しアカシアの花

その針にきつける

青き葉の柔らかさよ

うるわしきアカシアの枝


風に飛ぶアカシアの香よ

蜜さえもなお鮮やかに

見上ぐ我をば見つめたまふ

なつかしきアカシアの香よ

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詩・1 @bibelion

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