第7話
翌朝、俺は病院の外で倒れているのを
見つけられたらしい。
医者や看護師にはものすごく怒られた。
何があったのかと聞かれたけど
現実ではありえないことすぎて話せなかった。
いや、どう考えても話せるわけないだろう?
そもそも現実なのか?
夢だったかもしれない……
そう思ったがこれが現実だと確信した。
俺は、ありえないものが
見えるようになってしまったのだ。
きっと、これが昨晩のことは
本当のことだったという証拠だ。
病院はたくさんの妖や幽霊やらが多い……
「とにかく、はやくここを早く出たい!」
医者と看護師には、まだ退院を
許されていない。
今日中に退院したい……
「お困りですかー?」
ん……?
「うわーッ!? … あれ? 昨日の?」
「またお会いしましたね。
昨晩は私にお礼もなく気絶した、上條晴翔さん。」
「……すみません。助けていただきありがとうございました!
って、なんで俺の名前知ってんだよ⁉︎」
「私に分からないことはありません。」
なんだこいつ。
関わらない方が身のためだな。
「あ、そう。 今後一切、俺の前に現れんな!」
ちょっとキツく言いすぎたか?
泣きそうな顔でこっち見んなよ……
ん? なんかよく見たら可愛い?
思い直せ俺! 人間じゃないんだぞ!
「昨晩、約束したじゃないですか!」
あ、そういえばそうだったような……
「あ、あれは気が動転してて……」
もう関わりたくないんだけど。
うわー……やべ、泣く‼︎
「待て、分かった分かったから!
えっとー、約束ってなんだっけ?」
女が顔を上げた。
もしかして、俺騙されたのか?
全然泣いてねーじゃんかよ!
「私のお願いを聞いてくださるという約束です。
よろしくお願いしますね! 上條晴翔さん?」
……俺としたことが、まんまと騙されてしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます