第1話 お試しで手直ししたver.です
長い年月に渡り、人間と魔族の間では数年に1度開催される祭り「魔勇戦争」というのが存在する。
そんな中、第45回 魔勇戦争の開催が告げられた。
人間側は偉大なる賢者が作り出した予言の水晶で占い、勇者を選出するという方法であった。人間の王が水晶に手をかざすと、淡い光が水晶から溢れ出る。光が消えた時、勇者となりし人物が水晶に映し出されるのだ。
人間の王は王に即位したばかりという事もあり、初めての選出の儀であった。人間の王は少し心踊りながら光が消えた水晶を覗き込む。前回の魔勇戦争では爽やかな好青年が。その前の魔勇戦争は年老いた老人であった。
今回の勇者として選ばれる人物は果たして誰なのだろうと、選出の儀を見に訪れた人間と魔族達が固唾を呑んで見守る中、第45回魔勇戦争の勇者が発表される。
誰がこの人物を想像しただろうか、人間達は驚きで声が出なく、結果を聞いた魔族達は恐れおののいた。
勇者として選ばれた者は大衆の前に立ち、宣誓する。
「私、初代魔王 ルネウス・エルナール・サタンは45代目の勇者という名誉と共に必ず魔王を討伐すると誓おうぞ!!!」
見た目はただの魔族の少女。だがその実態は45代目の勇者に選ばれた初代魔王 ルネウス・エルナール・サタンであった……。
今回の魔勇戦争は大波乱になるであろうと、皆の心が一つになった瞬間であった。
初代魔王、勇者になりました! 抹茶すーぷ @akamenoruna
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